ぼーいずとーく
〜テーマ「好きな女の子のタイプ」〜





自主練が終わった体育館の中、少し休憩をしていると

「みんなの好みの女の子のタイプってどんな子っスか?」

と黄瀬が疑問を投げかけた。

皆は円になって座っており、よって、彼は顔を見渡しながら全員に対して言った。

「黄瀬君って脈絡の無い質問が多いですよね」

静かに黒子が突っ込んだ。

「いいじゃないスか、たまにはこんな話題も。黒子っちはどんな子が好きっスか?」

突っ込むんじゃなかった、と後悔しつつも

「優しい人です」

と素直に答える。

「月並みっスねー」

黄瀬の言葉にカチンと来た黒子が「じゃあ、黄瀬君はどうなんですか」と言う。

「束縛しない子っスかね。その点、ちゃんはドンピシャっスよ!」

黄瀬が言うと

は黄瀬に興味が無いだけなのだよ」

と緑間が言う。

「なっ!じゃあ、緑間っちは?」

問われて緑間は暫く沈黙し、

「年上」

とポツリと答えた。

「黒子っち。オレ、緑間っちが『年上』っていった瞬間、旅館の女将さん、和装美女が頭に浮かんだっスよ。完璧、不倫の構図っス」

こそこそと話をしていると

「お前が『年上』っていうと、何でか『不倫』て言葉に繋がるなー」

と青峰が言う。

黄瀬でさえ、気を遣って小声にしたと言うのに...

「な!失礼な事を言うものではないのだよ。では、青峰はどうなのだよ」

ムキになって緑間が返すと

「巨乳」

と胸を張って言う。

「正しい思春期の男子っスね...」

「優しくても、束縛しなくても、年上でもおっぱいがなきゃ興味ねー」

言い切った青峰はある意味男らしい。

「けど、その話だと。青峰っちは桃っちが好みって話っスよね」

「黄瀬君、その発言もどうかと思いますよ」

黒子が冷ややかに突っ込む。

「や、だって。おっきいじゃないスか」

(黄瀬も充分思春期の男子の発言なのだよ...)

緑間が思っていると、

「まー、あいつもだいぶ育ったよなー。その点、ちっせぇな」

「比較対象がおかしいっスよ!第一、小さい方が感度がいいって聞いたことがあるっス」

黄瀬が異議ありと言わんばかりに反論した。

「何の話をしているのだよ、黄瀬!」

「そうだよねー、ちんはちっこいよね」

「それは、どっちの意味で言っている...?」

紫原が言うと、基本女子の体は小柄になる。ヘタすりゃ、男子もだ。

「そういや、紫原っちの好みは?」

「んー、背の高い子。けど、ちんは小さくで持ち運びしやすいから便利」

を荷物みたいに言うものではないのだよ!」

思わず緑間が声を上げた。

「えー、いつでも持ち帰れそうでいいよー」

「持ち帰ったらダメっス。オレのものっス」

「黙れ黄瀬」

緑間がムキになる。

「んじゃ、赤司は?」

青峰が聞いた。

「あ、興味あるっス!」

「そういうの、あるのー?」

紫原も興味を持っているらしい。

中学生らしい会話を展開しいてたチームメイトを冷ややかに見守っていた赤司は溜息をつく。

「どうなんだ?」

緑間も興味があったようだ。

「...オモシロイ子だな」

「その『オモシロイ』って笑えるとかじゃなくて、興味があるっていう意味なんスよね?」

「さあ?ご想像にお任せする」

肩を竦めて赤司が言う。


「そういえば、この間。さんが小学生に間違われたってぷんすか怒ってましたよ」

「あー、バスでな」

青峰が頷く。

「何で青峰っちが知ってるんスか」

「オレが一緒にいたからだよ。バス代払うときに、運転手に半額ででいいって言われて唖然としてたぜー」

しれっと言われて黄瀬は思い切り興味を持った。

「何で一緒にいたんスか」

「クラスの買い物につき合わされたんだよ。班毎だったから。バックレようとしたら、掴まって連行された」

プイとそっぽを向いて言う。

「でも、たぶん隣にいたのが青峰君みたいなアホみたいににょきにょき伸びた人だからそう思われたんでしょうね。さんが気の毒です」

「テツ。何か、トゲがねぇか?」

「いいえ、ありません」

「まあ、黒子も大きくないからな」

「僕は普通ですし、さんも女の子として普通だと思います」

「そうっスね。ちゃんは小さくて可愛いっスよ」

「ぎゅーってしたくなるよね」

「ま、胸もまだまだちっさいけどな」

「おっぱいって揉んだら大きくなるんだってー」

両手をわきわきさせながら紫原が言う。

「な!紫原。破廉恥なのだよ!」

「手の動きが特に、エロイってかいやらしいっスね。けど、ちっさいままでもいいじゃないっスか」

黄瀬が言うと「まあ、胸の大きさがその人の価値ではないからな」と緑間も頷いた。


「...だ、そうだ。君」

赤司が、正面の入り口に立っているに声をかけた。ちなみに、黒子は既に避難している。

彼女はにこりと微笑み

「よーし、歯を食いしばれ。青・紫・緑・黄」

苗字を適当に略して拳を握った。

「うお!!!」

「道理で赤司っちの口数が少ないと思ったっスー!」

「待て、。俺は...!」

ちん。こわーい」


その数秒後、キセキの世代最速の青峰が代表してゴツンとされた。

全力疾走をしたは肩で息をしており、さらに意外と石頭だった青峰のお陰でかなり拳が痛いらしく悶絶している。そして、その目の前では青峰が頭を抱えて蹲っている。こちらも相当痛かったらしい。

「ああ、本当に君は、オモシロイな」

クスリと笑って赤司が呟いた。









桜風
12.7.28


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