| 『が事故に巻き込まれて病院に運ばれた』 そう連絡してきた彼に詳しいことを聞くことをせずにイザークは病院の名前だけを聞いて駆け出した。 ここ最近自分が忙しくて彼女とまともに会話をしていないことが気になって仕方なかった中での連絡でイザークの胸が締め付けられた。 病院に入り、入り口からまっすぐに伸びている廊下の先にの姿を見つけたイザークは「!」と彼女の名を呼び駆け寄る。 病院の廊下だと言うのにその声量はないだろう。 は慌ててそれを指摘しようとしたがそのまま力いっぱい抱きしめられて言葉が出なかった。 力強い抱擁で彼がどれだけ心配してくれたのかはわかった。分かったが、分からないことの方が多い。 「あ、あの..イザーク?」 我に返ったようにバッと彼女を放したイザークが無事を確認するかのように顔から足元まで見ている。 「さっき、が病院に運ばれたとディアッカから連絡を受けた。大丈夫なのか?」 どんな異変も見逃すまいと真剣な表情である。 「あー、えと。ディアッカ?」 「ああ、さっきアイツから連絡があった。事故に巻き込まれて病院に運ばれたと。...違うのか?」 の表情を見たらどうもちょっと違う気がしてきた。 「えー、と。大筋はその通り。怪我は、してると言ったらしてるけど...」 「してるのか?!どこだ、大丈夫か??」 ゴホン、と傍で咳払いが聞こえた。ちらっと見ると看護師が物凄い形相で睨んでいる。 そりゃそうだ。病院の廊下での大騒ぎだ。看護師だっていい加減黙っていられない。 イザークは気まずそうに小さく咳払いをして「怪我をしたのはどこだ?」と確認する。 「言いにくいんだけど、これだけ」と言っては人差し指を見せた。 「はあ?!」 またしても大きな声。 「あの、此処は病院ですよ」 看護師が言外に「出て行け」と笑顔で言っている。 「ちょっと場所変えようか」とが促し「そうだな」とイザークも応じる。 2人は屋上に向かうことにした。 「で、怪我ってそれだけなのか?」 の人差し指には包帯が巻かれている。匂いからして湿布でも貼っているのだろうか。 「うん。突き指」 「何をどうしたら事故に巻き込まれてつき指だけで済むんだ。しかも、病人運ばれて...」 盛大な溜息を吐いたあと、イザークが文句を言う。 「車が突っ込んできて、突き飛ばしてくれた人がいたんだけど。バランスを崩しちゃったから手のつき方が悪かったみたいで、突き指」 「全く、何なんだ一体」 不機嫌に呟くイザークにはムッとした。 「何よ、じゃあわたしが大怪我をしてしまえば良かったって思ってたの?!」 「そんなことを思うわけがないだろう!」 が語気を強めたので、つられてイザークも怒鳴るがすぐに反省した。 「すまない、」 目に涙を溜めている彼女を見て謝罪をした。 「心配したんだ、本当に」 「ごめん、ありがとう」 俯いてが言う。 「しかし、ディアッカのヤツ。しっかりと状況を伝えないとは...」 苦々しげに責任転嫁を試みたイザークに「そのディアッカなんだけど」とが気まずそうに声を掛ける。 「どうした?」 「イザークが来るちょっと前まで付き添ってくれてたの」 「はあ?!」 「偶然近くにいたみたいで、事故も目撃してて。で、病院にはディアッカが付き添ってくれて。さっき、『じゃ、オレは帰るなー』って軽く言っていなくなったと思ったら、ちょっとしてイザークがやってきて...」 「あ〜い〜つ〜は...」 唸るイザークにが「こらこら」と止める。 「何故止める?!」 「だって、ディアッカのその紛らわしい情報提供がなったら、まだ当分イザークに会えなかったかもだもん」 だから、ディアッカに感謝していると彼女は続けた。 憤りをやり過ごすようにイザークは溜息をつき、「今回はそう言うことにしてやろう」と呟く。 「それで、はもう帰れるのか?」 「たぶん。事情聴取は終わったし」と彼女は頷く。 「だったら、どこかに寄って帰るか。せっかくだ」 「わ!久しぶりのデート?嬉しい!!」 ぱちんと手を合わせては喜ぶ。 久しぶりに見る彼女の笑顔にイザークは一瞬表情を歪ませる。 「いつも悪いな」 謝罪の言葉と共ににキスをすると「許してあげる」と彼女もお返しのキスをした。 |
話の流れは頭に浮かんだんです。
軽い怪我のヒロインと病院とかそういうの。
けど、何だろうね。オチがなくてね?タイトルもどうして良いかわかんなくてね...
ま、イザークはディアッカに対しての責任転嫁は得意だろうなとかそんなことを思っています。
イザークに力いっぱい心配される話にしたかったのに、何でだろうね。こんな話です。
桜風
11.03.21
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