| まだ風が肌寒い。 屋上にいるは、ぶるりと震えた。 「あーあ...」 呟くに元気がない。 「ちゃん、見ーっけ!」 派手にドアを開けた悟郎が屋上の片隅にいる彼女を見つけて指さした。 振り返ったは「ゴロちゃん...」と驚きの声を漏らす。 「わー、寒いね!」 自分を抱きしめるように腕を掴んで悟郎が近付いてくる。 「どうしたの?」 が問うと「んー?」と空を見上げる。 この季節らしい青空だ。 「何だか曇ってるからさー」 は驚き、空を見上げる。 間違いなく快晴だ。 「ゴロちゃん?」 「曇ってるでしょ?」 の顔を覗き込んで悟郎は「ね?」という。 「どうしたの?」 「何か分かんないんだけど...ちょっと、ね?」 確たる理由はない。だが、心が沈んでるのだ。悟郎が言うとおり曇ってる。 「では、ゴロちゃんが魔法をかけてあげましょう!」 そう言って、一礼した悟郎がすぅと息を吸う。 「ポーペーラー...スマイル!」 くるりとターンをする悟郎のスカートがふわりと広がる。 「ゴロちゃん、パンツ見えたよ」 「いやん、ちゃんのエッチー!」 スカートの裾を押さえて言う。 その仕種が可笑しくては「ふふふ」と笑う。 「そうそう、その笑顔だよ!」 悟郎の言葉にはきょとんとした。 「あのね、ちゃんが笑うとゴロちゃんも嬉しくなって思わず笑顔になっちゃうんだ」 言葉の通り、確かに彼は笑顔だ。 「だから、ちゃんは笑ってて。ゴロちゃんが笑ったら他の人もきっと笑顔になるんだよ。笑顔って伝染るんだって聞いたことあるんだー」 悟郎の言葉は少し疑わしいと思っていたが、確かに泣き顔を見るより笑顔を見る方が心が温かくなる。 「ちゃん、れっつポペラスマーイル!」 悟郎の言葉には思わず噴き出し、そのまま声を上げて笑い出す。 悟郎も笑い、満足そうに頷いた。 |
携帯で書くとどうしても短くなってしまう。
ビタミンの最初は絶対にゴロちゃんになると思っていたのに瑞希になり。
此処でゴロちゃん。
元ネタはエイトの『ワッハッハー』です。
僕が笑えば君が笑うから、です。
桜風
11.03.22
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