| どうしたのだろう、とは首を傾げる。 何だか牧の元気がないように見える。 原因は残念ながら思い当たるものはないが、少し落ち込んでいるのは間違いない。 いつも一緒にいるなら原因がわかったかもしれないが、中々簡単に会えないのでそこまでは察することが出来ない。 「...どうした、。元気ないぞ?」 それどころか、自分が気遣われてしまった。 「ううん、元気よ」 「そうか?」 「牧くんは、元気?」 思い切って聞いてみた。たぶん、誤魔化されるんだろうな... 「...ああ、元気だ」 ほら、と心の中では溜息を吐いた。 牧が強いのは知っている。知っているが、弱っているときは弱くて良いのに... しかし、せっかく久しぶりに時間が取れてこうして一緒に過ごすのだから落ち込むことで時間を遣うなんて勿体無い。 は気分を切り替えて牧と共に歩き出す。 「牧くんと同じ学校だったらな」 ポツリと呟いたの言葉に「どうした?」と牧が言う。 今までこんなことを彼女が言ったことは無い。 「へ?」 「『へ?』って...無意識だったのか?」 呆れたように、驚いたように牧が呟く。 「あれ、私...」 「同じ学校だったらな、と言っただろう?」 牧にそう指摘されては首を竦めた。 「思ったけど、声に出してるとは思ってなかった」 苦笑した牧がの頭にポンと手を置く。 「何かあったのか?」 何処までも優しい声音に泣きそうになる。 「牧くんこそ」 あ、くそ。声が震えてしまった... 思わず俯くに驚き、牧は彼女の手を取って人通りの多い道から外れた。 「どうした、」 待ち合わせしたときにも同じように聞かれた。 元気と返したが、やっぱり元気になれない。 「牧くん、元気ないのに...私、その原因がわかんない」 驚いた牧は少し言葉を失い、やがて深い溜息を吐いた。 呆れられた、とは益々落ち込む。 「学校のことじゃない」 は顔を上げた。 「まさか、気付かれているとはな...」と牧が呟く。 ガリガリと頭を掻いてばつが悪そうな表情を浮かべていた。 「俺も、良くそう思っているんだ」 「『そう思っている』...?」 「と同じ学校だったらな、ってな」 「そう..なんだ」 少しだけ嬉しくなる。 「やっぱり気が気じゃないんだよ」 「何が?」と首を傾げて言うに牧は困ったように笑う。 「お前にちょっかい出しているやつがいるんじゃないか、とか。がまったく靡かなくても、やっぱりちょっかいを出されていると思うと面白くない」 ちょっかいなんて出されていない。 それを言うが、「気付いていないだけかもしれないぞ」と言う。 「意外...」 の呟きに、牧は少しだけ傷ついたような表情を浮かべ、「小さいだろう?」と自嘲気味に笑う。 「ううん、牧くんっていつも強いから。ちょっとビックリしたけど...」 「仕方ないさ。が絡むとどうも弱くなる」 「ね、牧くん」 目の前の牧の手を取ってが見上げる。 不思議そうに自分を見下ろす牧にはにこりと微笑んで「覚えてて」と言う。 「牧くん、いつだってあなたが私のNO1よ」 の言葉に牧は俄かに目を丸くしたが、ふっと軽く息を吐く。心が途端に軽くなる。 「ありがとう」 そう返した牧の表情を見ても安心したように微笑んだ。 |
勝手に応援企画第二弾。皆様からリクエストをいただいて、創作させていただいています。
2本目のリクエスト内容は次の通り。
SLAM DUNKでヒロインから牧へ。「いつだってあなたが私のNO1だよ」(語尾変更OK)
牧の彼女設定
企画へのご協力、ありがとうございました!
桜風
11.06.18
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