| 悪い事は続くというが、今度は強奪よりも深刻な報告が入った。 ユニウスセブンの軌道が変わったという。 そして、その軌道の先には、地球がある。議会からその報告を受け、比較的ユニウスセブンから近いところに居たジュール隊にその粉砕の命令が下った。 基地からはメテオブレーカーが輸送され、それを受けとり、そのままユニウスセブンへと向かう。 「こうして改めて見ると、でかいな」 ブリッジからユニウスセブンを眺めてディアッカが感心したように呟く。 「当たり前だ。住んでるんだぞ、俺たちは。同じような場所に」 イザークの言葉に少し眉を顰めてディアッカは 「それを砕けって、今回の仕事がどんだけ大事か改めて分かったって話だよ」 と返してエレベーターへと向かう。 「いいか。たっぷり時間があるわけじゃない。ミネルバも来る。手際よく動けよ」 イザークに声を掛けられ、ディアッカは適当な敬礼をし、「りょーかい!」と言ってブリッジを後にした。 ディアッカはメテオブレーカーでユニウスセブンの粉砕をすべくモビルスーツ隊を従えて出撃をした。 メテオブレーカーを設置してると砲撃を受ける。 「何!?」 慌ててディアッカは周囲に注意を向ける。コックピットには警告音が響く。 「何だ、これは?!」 それは、ジンによる攻撃だった。 「ジンだと!?」 ボルテールのブリッジに居るイザークにも報告が入る。 「どういうことだ!何処の機体だ!?」 オペレーターに確認をすると 「アンノウンです。IFF応答なし」 と報告される。 「何?!」 イザークの顔が歪んだ。 所属不明のジンによる攻撃が続き、メテオブレーカーも何機か破壊され、経験の浅いパイロットたちも次々に撃墜されていく。 「ええい、下がれ!ひとまず下がるんだ!!」 生き残ったパイロットたちにそう指示をしながらディアッカはその支援をする。 「ゲイツのライフルを射出する!ディアッカ、メテオブレーカーを守れ。俺もすぐに出る!」 ブリッジでそう指示を出したあと、イザークはすぐさまドックへと向かった。 「出られるな?!」 自身の愛機を前にメカニックのに声を掛ける。 「もち!」 返事は軽いものの、の腕は確かだし、装備もちゃんと整えてある。 ゲイツのライフルの射出後にイザークは出撃した。 「クッ、どういうやつらだよ、一体!ジンでこうまで!!」 相手の機体の動きの良さにディアッカは思わず毒づく。 「工作隊は破砕作業を続けろ!これでは奴らの思うツボだぞ!」 戦闘区域までやってきたイザークが援護をしながら指示を出す。 不意に、レーダーに新に3機確認された。 その3機がモビルスーツとメテオブレーカーを破壊する。 「何だ?カオス、ガイア、アビス?」 困惑気味にイザークが呟き、 「アーモリーワンで強奪された機体か?!」 ディアッカも驚きを隠せない。 その混乱のまま戦闘が続き、ミネルバからの増援部隊もやってくるが、強奪された機体3機と因縁があるためか、それらとの戦闘が始まる。 その間、ジュール隊の工作隊はメテオブレーカーの設置を進め、取り敢えずユニウスセブンを半分に割ることが出来た。 「グゥレイト!やったぜ!!」 ユニウスセブンの様子を眺めていると 「だが、まだまだだ。もっと細かく砕かないと」 という声が耳に届く。 イザークとディアッカは一瞬驚いた表情となり、 「アスラン?」 ディアッカが呟き、 「きっさま。こんなところで何をやっている!」 イザークはすぐに眉間皺が寄る。 「そんなことはどうでも良い!今は作業を急ぐんだ」 アスランの言葉にディアッカは慌てて「ああ」と返し、イザークは「分かっている!」と少し語意を強めて返事をした。 「相変わらずだな、イザーク」 アスランが声を和らげ、少し安心したように言うと 「キサマもだ!」 とイザークはやはり相変わらず語意を強めたまま返す。 そんな2人のやり取りを聞いてディアッカは懐かしいな、と思いながらも苦労しまくっていたあのときを思い出して「やれやれ」と呟く。 そういえば、ここにが居たら喜んだだろうなとふと思う。 はアカデミー時代から何故かアスランにつっかかるイザークを見て喜ぶ。 何でも反応が楽しいそうだ。 まあ、絶対に被害を受けないから言えるんだよな、としみじみ思ったことを思い出す。 メテオブレーカーセットポイントへと向かう途中にジンの攻撃を受けるが、3人は息の合ったコンビネーションで撃墜し、そして、続けてアビスの攻撃を受ける。 「イザーク」 アスランが促すと 「うるさい!」 とイザークがアビスとの距離を詰め、 「今は、俺が隊長だ!命令するな!民間人がぁ!!」 とビームアックスを振り翳し、アビスのランスを切る。 その隙にアスランがアビスの左足を切り落とした。 続いてカオスに対してもイザークとアスランは連携して撃退する。 その隙にディアッカがメテオブレーカーを設置する。 ボギーワンから帰還信号が上がり、ミネルバからもそれがある。 「チッ、限界高度か」 思わず舌打ちをしながらディアッカは呟いた。 イザークたちの機体にはミネルバからテキストで通信が入る。 タリア艦長の決定により、降下しているユニウスセブンと共に艦首砲を打ちながらミネルバも地球へ降下していくというものだった。 イザークはミネルバに敬礼をしつつ艦へ戻っていった。 |
桜風
07.11.26
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