| 同じクルーゼ隊に配属となったとは揃って着任のため乗艦した。 それぞれ部屋に荷物を置いて集合が掛かっているブリーフィングルームへと向かう。 「よ、」と肩を叩かれて振り返るとディアッカとイザークが居た。 「何だ、もう来てたんだ?」 が言うと 「つか、俺らってギリギリだぞ?」 ディアッカにそう言われて移動する速度を速める。 ブリーフィングルームには新しく着任した兵士たちと、前からクルーゼ隊に所属していた数名が集まり、ラウ・ル・クルーゼの話を聞く。 士気を高めるためのその言葉を聞き終わってブリーフィングルームを後にするときには、は少し蒼褪めていた。 それにいち早く気付いたのはで、心配そうに声を掛ける。 それに対しては「大丈夫」というが、そうは見えない。 「どうした?」 との様子が変だと気がついたイザークが声を掛けてみる。 よく見ればの顔色が悪い。 「どうした、」 が顔を上げるとイザークが心配そうな表情を向けていた。 「...なんでも、ない」 そう言っては仕事を覚えるべく、医務室へと向かって行った。 「何だ?」 ディアッカが一緒に居たに聞くと 「分かんない。気がついたら顔色が悪くて。聞いてみたけど、『大丈夫』って...」 「あとで、食事の時にでも掴まえて聞いてみるしかないか?」 ディアッカが言うと「そうだな」とイザークも同意した。食事の時に聞いて言わなければ部屋を訪ねてみようと思いながらシュミレーションルームへと向かった。 夕食時、イザークたちは食堂の隅を陣取った。 「で、何だったんだ?」 イザークに聞かれてはきょとんとする。 「何が?」 「さっきの!凄く顔色悪かったんだよ。どこか具合が悪いってワケじゃ無さそうだし。どうしたの!?」 食堂に着くなり、は「お腹空いた〜」といった。それはかなり元気な証拠だ。 が見渡すと皆が真剣な目で言葉を待っているのが分かる。 小さく息を吐いて 「怖かったの」 と一言言った。 「何が?」 イザークが聞くと 「クルーゼ隊長」 と素直に答える。 皆は顔を見合わせて 「具体的には?」 とディアッカが促す。 「分かんない。空気って言うか、雰囲気って言うか...」 が珍しくしどろもどろに答えると 「仮面が怖いってだけじゃないの?」 とラスティがからかう。 「違うよ!何か、底が知れないって言うか。何を考えてるかわかんないの。得体が知れないの」 がムキになって抗議するが、その姿すら珍しく、またしても皆は顔を見合わせた。 「もういいよ」 と言っては席を立つ。 の背中を皆は呆然と見送った。 「」 廊下を歩いてるとディアッカに声を掛けられた。 先ほど自分の訴えを笑った人物の一人にはぷい、とそっぽを向いて早足で歩く。 「ああ、もう。怒んなって。笑ったことは悪かったよ」 ディアッカも歩みを速めて肩を並べる。 「いいの。どうせ仮面が怖いですよー」 「じゃ、なくて」 ディアッカはそう言って周囲を見渡す。 「俺も、少し思ったの」 「は!?」 「だから、クルーゼ隊長のモノの言い方っての?何か含みを持たせてるって言うか。実際、そうなのかも知れないけど?」 は驚いてディアッカを見上げる。 「みたいに怖いとかそう言うんじゃないけど。ちょっと、何ていうか。好きになれないタイプだな」 はじっとディアッカを見る。少し、口を尖らせて。 「別に、無理して話を合わせてるってワケじゃないって」 の言いたいことを察してディアッカが言う。そして、急に真面目な顔をして 「けど、俺らは軍人だ。上官の命令には従うのが原則だよな?」 「...分かってる」 「ま、幸い。皆一緒なんだ。大丈夫だって」 そう言ってディアッカはの肩をぽんと叩く。 は返事をせずにそのままコクリと頷いた。 |
桜風
08.2.9
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