my princess 1
休日のモールはやはり人混みであふれていた。
オーブの幼年学校に通っているノルンがプラントに戻ってきたのは三日前。学校が長期休暇になったため帰ってきているのだ。
家族で出かけたいというの希望を叶えるため、イザークは休みを確定させて今日を迎えた。
出掛ける先が人混みということもあり、コトブキは家の者に見てもらっている。三人も面倒見ればもう立派なベテランで、そういう者が複数いるのが今のジュール邸だ。
そういうわけで、子守については安心することができる状態のもノルンの希望を叶えるため、こうして出て来ているわけだが……。
「もう! ラスティお兄ちゃんも酷いよね」
ぷんすか頬を膨らませながらノルンが零す。
この人混みの中で見つけ出したのだから、それはそれで執念だよなとは思う。
先程、モールについて間もなく突然ラスティが現れた。
パンッと両手を合わせてイザークに頭を下げる。
「なんだ」と面倒くさそうにしながらも用件を聞くあたりイザークだよなと思いながらは様子を眺めていた。
「買い物、付き合って」
「はあ?!」
「ダメだよ!」
イザークが声を上げ、ノルンが反対する。
くるりとに向き直ったラスティは「イザーク貸して」と彼女に言う。
「おいコラ」
早速自分の意見を無視し始めたラスティにイザークが抗議の声をあげた。
「理由は?」
「見合いを断るためのとっておきのプレゼントを選ぶのには、民俗学オタクの知識が必要だから」
イザークの『民俗学オタク』は継続しているものの、アカデミー時代に比べれば大人しくなった方だ。だが、これまで培ってきたその知識を求められている。
「どれくらい?」
「三時間」
「長い。三十分」
「一時間半」
「四十五分」
「一時間!」
「まあ、いいでしょう」
「おいコラ」
勝手に話がまとまった。
「ママ?!」
「イザーク、用事が終わったら連絡ちょうだいね」
盛大な溜息をついた後「わかった」とイザークは返し、「行くぞ」とラスティを置いて歩きだす。
「ママ、どうしてパパを貸し出しちゃったの?」
憮然としてノルンが問う。
「放っておいたらずっとついてきて煩そうだったから」
の返事にノルンはちょっとだけ納得してしまった。
少し歩いていると、の視線の先に知り合いの顔があった。
あらあらと思ったがどうも様子がおかしい。
「ノルン」
は腰を折って彼女の耳元に顔を寄せる。
「なに?」
「二時のほうこ……私の指さす先を見て」
『二時の方向』という表現は一般的ではない。
「フレイお姉ちゃんだ! デートかな?」
フレイは異性と歩いていた。だが、の目にはそれを『デート』として捉えることが出来ず、むしろ彼女が困っているように見えた。
「約束していたフリをして、フレイに声を掛けてくることできる?」
「でも、デートの邪魔になっちゃうよ?」
「私にはそう見えていないのよねぇ」
ノルンはじっとを見た。
「大人同士の腹芸っていうのよね」
そうなのだろうか。というか、ノルンはオーブで『腹芸』なんて言葉が出てくる会話をしているというのだろうか。
「じゃあ、いってきます」
とにかく張り切ってノルンはフレイに近づいていった。
「だいじょうぶですか?」
大人しくしていたヴィンセントが呟く。
「うん、たぶん。ちょっと位置取りさせてね」
念のため、何かあればすぐに飛び出せるようには場所を移動する。
「フレイお姉ちゃん!」
「ノルン?! どうしたの?」
「もー、一緒に遊ぼうって約束してたじゃない。約束の時間になっても来ないから探しに来ちゃった。ママも向こうにいるよ」
振り返ったノルンが「あれ?」と呟く。先程までのいた位置に彼女がいない。
「お嬢ちゃん」とフレイの隣を歩いていた男がノルンに手を伸ばす。彼女は身体を固くした。
「ほんとだ、もいた。ごめんなさい、約束があるの」
フレイは男よりも先にノルンの手を取って歩き出す。
「フレイさん!」
「ごめんなさい」と振り返って彼女は言う。ただし、足を止めずに。
「」
「お邪魔だった?」
「全然。むしろありがとう」
は場所を移動したことがわかるように時計を反射させてフレイに光を当てた。そのため、彼女は気づいてノルンと共に離脱することができたのだ。
「あれ? コトブキはまあ、小さいからともかく。イザークも一緒じゃないの?」
「一緒だったよ! さっきね、ラスティお兄ちゃんが連れてっちゃったの」
ノルンがフレイに訴える。
「なんかね、お見合いのためにプレゼントを選ぶのに手伝ってって」
「え?」
フレイが絶句した。
「あー……。ノルン、ストップ。ちょっと場所移そうか」
時計を見てはイザークに連絡を入れておく。おそらく、一時間程度ならそこに滞在することになるだろう。
入ったカフェの真ん中くらいの席に着く。奥まっていない、かといって窓際でなくて入口に近いでもない壁際だ。
「お父さんもこういう席を選んじゃう」
フレイが言った。ホーキンスは慎重な性格なのだろう。
普段は窓際でもいいのだが、ちょっと事情がある。
先程フレイに声を掛けてあの男から引き離した後、少し嫌な空気を感じた。だから、周囲を警戒できてどうとでも動ける場所。何せ、今回何かあれば三人を守って大立ち回りをしなくてはならないかもしれないのだ。
注文したものがテーブルに並べられる。
「フレイお姉ちゃんもデートだったの?」
「デートだったらノルンについてこないわよ」
苦笑して返すフレイの覇気がない。
「ノルンは休暇?」
「そう。半月ほどお休みだから帰ってきたの。今日は、友達のお土産を買いに来たのにラスティお兄ちゃんに邪魔されちゃった」
はっきりと『邪魔』と言われたラスティに苦笑しながらはドリンクに手を伸ばす。
「えっと……さっき、お見合いがどうとか」
フレイが窺うようにに視線を向けた。
「ん? ああ、まあ……たまにあるらしいよ。大体が間に立っている人の顔を立てるために受けざるを得ないらしいんだけど。断るにしても相手の印象が悪くなるのは避けたほうが良いみたい。だからお土産としてプレゼントを渡してるんだって。今回は癖のあるお相手なのか、イザークにヘルプを求めてきたの。結論が決まっているお見合いのために人んちの団欒の時間を奪っていきましたとさ」
「そう……」
「でもママ。どうしてパパは連れて行かれたの?」
「たぶん、伝承とか童話とかそういうのになぞらえる必要があったんじゃないかな。民俗学って言ってたし。ラスティもいい加減そっち方面に手を出しておけばいいのに」
そういう癖のある人間との付き合いも出てくると思うのだが「そうなったらイザークに教えてもらうから大丈夫」と言いそうだ。
「父上はものしりです」
ヴィンセントが誇らしげに言う。
暫くノルンの近況を聞いていると、ふと、体格のいい男がテーブルの傍に立つ。
酔っ払いよろしくフレイに声を掛けてくるその男は、酔っ払いではないとは判断した。
フレイの隣に座っているノルンが怯えている。
「よそでやってくれる?」
が言うと「なんだババア」と返された。
「今なんつった?」と言いそうになったが「俺の妻に何か?」と不機嫌全開のイザークが声を掛けてくる。
「すまない、遅くなった」
「結構早く切り上げたじゃない」
男の存在を全く無視して二人が会話する。
「おい」と男に声を掛けられて「なんだ」と振り返ったイザークに怯んで男は去っていった。
「何だあれ」
「新手のナンパ、かな?」
の返しにイザークは不機嫌に鼻を鳴らす。
「パパ」とノルンがイザークに向かって手を伸ばす。
「ああ、怖かったか」とイザークが彼女を抱き上げた。
「えっと、私邪魔だよね」とフレイが言うと「構わないわよ」とが返した。
イザークはちらとに視線を向ける。どこか周囲を警戒している様子を見せている彼女に小さく息を吐いて「ああ、そうだな」とイザークも同意した。
「というか、ノルンのお土産選びに付き合ってあげてよ」
「どうだ、ノルン」
がフレイに言い、ノルンにイザークが問う。
「うん、一緒に選んで」
ノルンが言うと「わかったわ」とフレイが頷く。
カフェを後にしてノルンが行きたいと考えていたショップに向かった。
プロムナードを歩いていると大型モニターに映像が映し出されていた。
先日行われたニコルとミーアの婚約会見だ。
ビックカップル誕生と暫くメディアを騒がせている。ミーアの家族について報道しているものはない。ゴシップ紙が面白おかしく書くかとも思っていたため、は安堵した。
「相手はニコルだぞ」とイザークに言われて何となく納得してしまった。納得したことを知られると色々と拙い気がするため、そのことは口に出さずにいる。
「まだ流れているのか」
ちらとイザークがモニターに視線を向ける。
「世間はまだこの話題で持ちきりよ」
「ふーん」
少し先を歩くノルンもモニターに気づいてフレイに声を掛けている。
「で?」
「何が?」
イザークの問いがわからずが問い返す。
「しょげている理由」
「あらま」とは苦笑した。
「母上、なにかあったのですか?」
と手を繋いで歩いているヴィンセントが不安そうに見上げてきた。
「ううん、大丈夫よ」とヴィンセントに声を掛けてイザークを見上げる。
「ババアって言われてね。あー、もうそんな年に見えるのかと思って」
「なるほど」とイザークは頷いて、「きれいだぞ」という。
「はあ?」
「だがまあ、それに気づいていない者が多い方が俺としては安心だな」
「ちょっとちょっと」
は緩む口元を引き締めようとしたが、どうもうまくいかずに締まりのない表情になってしまった。その様子をイザークは愉快そうに眺める。
「あらら」
今までヴィンセントと繋いでいた手が離れて彼はノルンに向かって駆けだした。
「手が空いちゃった」
手を緩く結んで開くに「じゃあ、これだな」とイザークが手を重ねる。
「ヴィンセントどうしたの?」
突然手を繋がれて驚いたフレイが声を掛けて振り返った。たちに何かあったのかと心配したのだが、堂々とイチャついているだけだった。
「……ママ、テレ屋さんなのに時々あんな風にラブラブになっちゃうんだよね」
ノルンが頬に手を当ててため息交じりに言う。
「ちょっと、いっしょにあるきにくいです」
ヴィンセントが俯く。確かに、あの二人の傍には居づらい。
「一緒に行こうか」
「はい」
「で?」
イザークが再度問う。
「六時と八時」
「南側の建物もだろう? 何が目的だ?」
「目的というか行動の根拠はわかんないけど、ターゲットはたぶんフレイ」
「なぜ? ホーキンス副委員長か? いや、ミーアも関係することもあるか」
「今のところ単なる勘。だから、まあ、ラスティがイザークを誘拐したのはある意味ファインプレー」
「詳しく?」
「家でね。警戒を厳によろしく」
はそう言ってイザークの手を解いて「ヴィンセント待って」とフレイの傍に寄っていく。
イザークは、はぁと深いため息を吐いた。
ラスティはファインプレーだったかもしれないが、一家団欒がなぜこうも邪魔されるのか……。
とはいえ、このことを見逃していたらはきっと自分を責めるだろう。責める理由は何もないというのに。
「パパも早く!」
手を振る娘に「ああ」と返して少しだけ歩調を早めた。
ノルンの買い物に充分付き合って、帰路に着く。
「じゃあ、私はこれで」というフレイに「送るよ」とが言う。
「え、でも……」
躊躇いを見せていたフレイだが「やっぱりお願い」という。
「ステーションまででいいから」という彼女の言葉に「家まで送ろう」とイザークが言う。
「久々にレイに会いたいしね」
「でも、今日仕事よ?」
「え、休みの日も仕事なの? それは良くない、良くないわ」
ふるふるとは首を振る。
「パパだって仕事でいないことが多いよ?」
無邪気に問うノルンには「それはよくない」と頷いた。
イザークは聞かなかったことにして少し先を歩いた。
自宅まで送り届けると「上がっていって。お茶でもどうぞ」と言われて皆は言葉に甘えた。
フレイの言葉のとおり、自宅にはレイの姿はなかった。
「ミーアは?」
「ミーアはデート」
フレイは笑って返し、「座ってて」と声を掛けてキッチンに向かった。
イザークとは部屋の中を見渡す。
「母上?」
「なに?」
ヴィンセントがの膝に手を置いて声を掛けてきた。
「どうかしましたか?」
「どうもしてしていません」
ヴィンセントの問いには笑う。
イザークに目配せをして「ちょっとトイレ」と部屋を出た。
「もう……。ママったらお行儀が悪いね」
「そうだな」
ノルンが腕を組んで頷くのを見てイザークは苦笑しながら同意した。
トイレを後にしたはキッチンを覗く。フレイがイザークとのためにコーヒーを、ノルンとヴィンセントのためにココアを作っている。
「ただいま」という声がした。
は玄関に向かう。
「おかえりー」
「そうか、か」
「何が?」
「エレカが停まっていたから」
なるほどと納得して「休みの日も仕事なのね」という。
「シフト制なんだ」
「じゃあ、休みの日に休みとは限らないのか」
「父さんだってほとんど家に帰って来ないぞ」
「本当に?」と眉を上げる。そして、「レイ」と言って小さく手招きをした。そんなに離れていない中でのその仕草は内緒話を指すと思い、耳を寄せる。
「最近のフレイ、どう?」
質問が大きい。
「どう、とは?」
「何か、こう……落ち着かないというか」
も表現が難しいらしく言葉を探している。
「何を心配している?」
レイの問いには答える。
「本当か?」
「今はまだただの勘。裏は取れていない」
キッチンから聞こえる食器の音に視線を向ける。
「わかった。一応気を付けておくけど……」
「まあ、生活が被っていないみたいだしね。それは仕方ない。でも、気にかけておいて。ちなみに、客間とトイレには盗聴器なし。まあ、さすがにこの家に仕掛けて気づかれないことはないだろうけどね」
レイが頷いたところでキッチンからフレイが出てきた。
「あら、レイ。おかえり」
「ただいま」
「、コーヒーが入ったから。レイはちょっと待ってね」
「自分で淹れるからいい」
「そう」と頷いたフレイはと共に客間に戻った。
「ママ、遅いよ」
「ごめんごめん。レイが帰ってきたから玄関でちょっと話してたの」
そう長く滞在することなくたちはホーキンス家を後にした。
怖い思いもしたが、トータル大満足だったらしいノルンは上機嫌で夜の挨拶に来て、ヴィンセントも同じく挨拶を済ませる。
風呂から出たが雑に髪を乾かしながら部屋に戻るとイザークが「こっちにこい」と言ってベッドの上で彼女の髪を乾かす。
「それで?」
イザークとはあの戦争後に約束を交わしている。『安全保障上の問題にかかわることについては、隠し事をしない』というものだ。
「もうあんなことないわよー」とカラカラと笑うにイザークは笑うことなく、約束させた。もうあんな思いはたくさんだ。
今回の件はそれに当たると思って話を促すと彼女はちゃんと話をする。
「しかし、どうしてフレイなんだ?」
「フレイって、言い方悪いけどオプションがたくさんついてて、それ自体に魅力があると思うのよね」
「どういうことだ?」
「お父さんは国防副委員長。妹はプラントで人気の歌姫。本人もきれいで、しかもナチュラル」
「ナチュラル?」
最近はナチュラルがプラントに移住するケースは増えてきている。だからあまり珍しくなくなっているのではないかと思った。
「イザークと話したことがあるかどうかわかんないけど。私は昔からコーディネーターよりもナチュラルの方が生物上優位だと思ってるのよね」
「生物上優位?」
「そう。生物の基本は繁殖。それができないなんて生物として劣っているわ。でも、コーディネーターでも相手がナチュラルなら子供を産むことができる可能性が随分上がるらしいの」
以前レイに聞いたことがある。もちろん、ナチュラルでも向き不向きがあったり様々な理由で子を設けることができない場合もあるが、単純にコーディネーターとコーディネーターよりもコーディネーターとナチュラルの方が可能性は高いとか。
「どうしても一緒に居たい人がいるわけではない。でも、子供が欲しいというコーディネーターは、相手をナチュラルにするという選択肢があるの」
「それでフレイ? 誰でもいいなら、本当に誰でもいいだろう」
「あと、亡くなった実のお父さんがブルーコスモス」
の髪を梳っていたイザークの手が止まった。
「どういうことだ?」
「一年位前かな? ほら、ブルーコスモスに代わる組織が出来てたでしょ?」
あれはあの時に本部も叩いたはずだ。
「人間の中には妬み嫉みが必ずあって、それをどうにか解消するには攻撃するターゲットを持つのが手っ取り早い」
また新たな組織が出来ているのではないかとが言う。
「仮にあったとして、フレイを引き込もうとしているのか?」
「んー、本人にその意思はないから単純には無理だろうけど。どうにかして担ぎ上げてもいいだろうし、あとは、まあ……」
が言葉を濁した。
それで察したイザークはため息を吐く。
「どこまで真実味があると思っている?」
「全部想像の産物。ただ、相手がコーディネーターを嫌っているのは間違いないと思う。肌で感じたから」
憎悪はさほど感じ取れないが、殺気に対してはかなり敏感だ。未だにそういう感覚は衰えていない。
「今日、レイに一応話しておいたけど……」
「あまり頻繁に顔を合わせていないようだから期待はできんな」
「ミーアと一緒にいるときなら目立つから手を出されることはないだろうけど、今日みたいに一人で行動しているとどうしても気になるね」
の髪の手入れは終わっている。イザークは手を止めて何かを考えていた。
「ところで、イザーク?」
背後に体重をかけてイザークの胸に背を預けたはその姿勢のまま彼を見上げた。
「なんだ?」
「どんなプレゼントを選んだのかしら?」
「ラスティのか? 月の石だ」
「石? 石ころ? そんなもの売ってたの?」
「インテリア用に加工してあるけどな。相手は『蓬莱の玉の枝』をご所望だったんだ」
「なにそれ」
「出典は地球の東方の小さな島国の御伽噺だ。月の出身の姫が赤ん坊のころに地球に遣わされて大切に育てられて大きくなったら評判の美しい姫となった。金持ちたちが求婚するのだが、姫が無理なプレゼントを課題にする。月に帰る必要があったからそれに応じるわけにはいかなかったからな。その無理なプレゼントの中に『蓬莱の玉の枝』があったというわけだ。だから、とっとと月に帰れという意味で月の石」
「ふーん……」
が相槌を打つと「なんだ」とイザークがにやりと笑う。
「なに?」
「妬いてるのか」
「まあ、ラスティを助けるためとはいえイザークが女の人にプレゼントを選ぶのは面白くないよね」
素直に認めたに眉を上げたイザークは彼女の頬を撫ぜ、そのまま口吻ける。
――つもりだった。
ちょうどいいタイミングで赤ん坊が泣きだす。
「おっと」と体を起こしてはベビーベッドに向かった。
「お腹空いたんだね」と言いながら抱き上げる。
「代わるか?」
は笑って「大丈夫だよ」という。
「イザークは明日仕事でしょ。もう寝ちゃいな」
そういっては「おやすみ」と投げキッスをする。
雑な扱いにため息を吐いたイザークは立ち上がり、の頬にキスをして「おやすみ」とあいさつをして寝ることにした。
桜風
20.07.19
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