| Blue4 |
| 思っていたよりも早く俺は結果を残すことが出来たから、日本に帰ることになった。 途中色々あったけど何とかここまで来れたんだ。 1年と経っていない日本だけど、とても懐かしく感じてしまう。 特に、この町に帰ってきた今なら尚更だ。 所々に小さな変化はあるけど、この町に流れる時間の速さは変わらない。 「あれ?一郎じゃん」 「あ。兄貴」 の兄貴が声を掛けてきた。 「何だよ、電話くれれば空港まで迎えに行ってやったのに。あれ?おじさんは?」 「ジム。挨拶をしてきたんだけど、父さんはまだ話があるって残ったんだよ」 「へぇー。ま、よく帰ってきたな。おかえり」 「うん、ただいま」 「でも、残念だったな。は今家に居ないぞ〜」 笑いながらそう言う。 「そうなんだ?」 「ああ、何でも。大学の友達と一緒にスキーに行くんだとかなんとかって2日くらい前から家に居ないんだよ。ま、そのうち帰って来ると思うけど。残念だったな。母さんは家に居るから」 俺の肩をポン、と叩いて駅の方へ向かっていった。 まあ、居ないのなら仕方ない。 折角、の期待どおりにお土産を買って帰ったのにな。 家の前まで着き、隣の家のインターホンを押した。 玄関のドアが開いて出てきたのはのお母さん。 「こんにちは」 「あらぁ!一郎君。帰ってきたのね。まあ、いいからあがって」 「じゃあ、お邪魔します...」 リビングに通される。 懐かしい、の家の匂いがした。 「ごめんなさいねぇ。、たぶん明日か明後日には帰って来ると思うんだけど...それより、大きくなったわねぇ。あ、おうちの方は一応お掃除はしてるからそんなに傷んでないと思うわ」 の家は俺たちが留守の間、家が傷んではいけいないと手入れを申し出てくれていたのだ。 「ありがとうございます。お世話になりました」 「ううん、いいのよ。実は、がとても張り切っててね。『きれいな心はきれいな住まいからぁ!!』って言いながらドタバタと掃除してたわよ」 ドタバタって... 可笑しくて思わず噴出した。 その掃除をしているの様子が目に浮かぶ。 イノシシが家の中を縦横無尽に走り抜けてる、そんな感じだったのだろう。 「あ、お土産買ってきたんです。皆さんで召し上がってください」 「そんな気を遣わなくてもいいのに。あ、でしょう。あの子が催促したのね。まったく、もう...」 溜息をつきながらおばさんが宙を軽く睨んでいた。 「いえ。そんなんじゃないですよ。家を空けている間、お世話になりましたし」 思わずフォローを入れてしまう。 まあ、実際そういう意味合いも込めていたしな。 「そお?じゃあ、遠慮なく皆で頂くわね。ありがとうね、一郎君」 「ええ。では、俺はそろそろ...」 「ああ、ごめんなさい。あまりにも一郎君がいい男になってたものだからおばさんついつい長居してもらっちゃってたわね。疲れてるでしょうに」 「いえ。じゃあ、お邪魔しました」 鍵を受け取って久しぶりの我が家に帰った。 取りあえず、イノシシが縦横無尽に駆け抜けた痕跡は見られず、破壊活動は行われていないみたいだ。 部屋に帰って鞄を開けて小さな箱を取り出した。 どういうものが喜ぶのか分からず悩んだ挙句のこれだった。 2〜3日のうちにまた隣に顔を出してみよう。 でも、俺が帰ってきてるってのを聞いたらイノシシの方が突っ込んできそうだけどな。 |
| お母さんの一郎さんが可愛くて仕方ないらしい(笑) アレですよ。 小さいときから見てるから、成長しても 昔のままにしか見えなくて構いたいんでしょうねぇ。 桜風 06.9.23 |
ブラウザバックでお戻りください