| Blue5 |
| 冬の雨は良く冷える。 ジムでの練習を終えて家に帰ると隣の家の玄関に人影があった。 よく見てみると 「?!」 スキー旅行に行っていたはずのが帰って来ていたみたいだ。 しかし、様子がおかしい。 近づいてみて、俺は驚いた。 「お前、ずぶ濡れじゃないか!!」 「おおう。一郎...寒いよ...」 「当たり前だ!何で家に入らないんだよ!!」 「鍵、閉まってて入れない...」 はガチガチと歯を鳴らしながらそう言った。 「バカ!来い!!」 の足元にあった荷物を肩に掛け、の腕を掴んで家へと走った。 鍵を開けてバスタオルをに渡して風呂を沸かす。 部屋を見てもいないから玄関まで戻るとまだはたたずんでいた。 「早く入れって」 「家が濡れちゃうよ」 このままだとは風邪を引きかねない。 「え、ちょっと?!」 「問答無用。いいから」 を抱えて家の中に運んだ。 コタツの中に押しやり、風呂の様子を見てくる。 着替え、要るのか? 取りあえずセーターを見繕って、下は..ジャージでいいか? それらを用意して部屋に戻るとの顔色も多少は良くなってきた。 「ごめんねー」 「いいって。そろそろ風呂ができる頃だから入って来いよ。コレ、着替えな?」 さっき見繕った着替えを渡してを風呂へと見送った。 「ありがとう。生き返ったわ...」 そう言って髪を乾かしながらが部屋に入ってきた。 「ああ。小さいな...」 「え?おっきすぎだよ」 首を傾げてそう訴える。 「いや、じゃなくて...」 お前が、小さいなってことだよ。 俺のセーターとジャージがぶかぶかだった。ジャージは歩きにくいのか捲り上げてるけどセーターはそのまま袖を捲くることなく手が少ししか出ていない。 風呂につかって顔の血色も良くなり、さっきとは見違えるくらいに明るい表情だ。 正直、可愛いとかって思ってしまった自分に少し自己嫌悪。 でも、改めて見るとはやっぱり変わっている。 日本を発つまではまだ『幼馴染』の枠から出ることは無かった。何とか抑えられた。 しかし、今目の前にいるにはただの『幼馴染』のままでいられる自信がない。 「どした?」 突然顔を覗き込まれた。 「いや、何でもない」 近づいた顔を離し、コタツの中に入った。 「一郎はお風呂いいの?」 「まあ、な。何か飲むか?」 「ココア!」 「...そんなもの、この家にあったか?記憶にないぞ?」 「うん。あたしの記憶にもない」 満面の笑顔で答える。 「買って来い、と?」 呆れながら聞くとは大げさに手を振った。 「いえいえ。そうよね。日本語が不自由になった一郎には難しい課題ね!」 「不自由になってない。20年近く使っていた言葉を数ヶ月で忘れるかよ!」 「じゃあ、余裕ね。おねがーい!」 結局乗せられてパシリとなった。 冷たい雨の降りしきる中、俺は近所のコンビニへと向かった。 |
| 大きめのセーターとかって、結構萌えアイテムのような...(笑) 一郎さんも面倒見がいいねぇ... って、ヒロイン結構自分に無頓着ですね!(笑) 桜風 06.9.30 |
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