| Red2 |
| が引っ越してきて数日が経った。 最近は朝からよく出かけているようだ。 「あ。千堂くん、いってらっしゃーい」 千堂がジムへ行く頃には帰ってくる。 「なあ、はいつも何処に行きよるんや?」 気になっていたので聞いてみると、は首を傾げながら 「大学だよ。こっちに編入してきたんだよ。言わなかったっけ?」 初耳だった。 「何でまた。こんな時期に?」 「でも、丁度3年になるときに、だからそんな変な時期じゃないと思うんだけどなー」 「いや、でも。大学の途中やろ?半端やないか?」 「そっかなー」と言いながらはアパートに入っていった。 何だか深く聞いてはいけないことを聞いてしまったのかと千堂は少々後悔していた。 「あんまり根掘り葉掘り聞くもんやないで」 「うわ、婆ちゃん?!」 いつの間にか背後に居た祖母にも注意されてしまった。 その日から、千堂はを見ていたがどうもフラフラして危なっかしい。 「なあ、もう少しでええからしっかりせんか?」 最近良く店に遊びに来るに千堂はそう言った。 「ん?誰のこと?」 店の中の駄菓子から目を離すことなくが聞き返す。 「や。何か危なっかしゅうて仕方ないんやけど」 「そう?私って結構しっかり者だよ」 「誰に何て言われたことあるんや?」 「えーと...色々!」 (誰にも言われたことがないんやな...) 千堂はに悟られないように溜息をつきながらそう思った。 「...最近、千堂くんって冷たいよね」 半眼になってがそう訴えるが 「何言うてるんや?ワイほどのジェントルマンはおらへんで?」 と返され、は笑ってしまった。 5月のある日、ロードワーク中に書店で立ち読みをしているを見かけた。 「何してるんや?」 千堂は熱心に雑誌を読んでいるの背後から声を掛けた。 「ぅお?!何だ、千堂くんか。えーと、ロードワークっての?大変だね」 「まあ、そうでもないけど。で、は?」 「立ち読み。あ、丁度良いや。千堂くんは誕生日いつ?」 「5月5日や」 「...なんですって!?」 「おわ!何や、いきなり大声を出して」 の突然の大声に千堂は驚くが、は既に自分の世界の中だ。 「ぬかったわ。これは予想外...千堂くんは夏生まれだと思っていたのに、こんな爽やかな気候の中で生まれたのね。いや、違う。『こどもの日』ってところだけを見ると『らしい』わ。うん、グッジョブ!!てか、もう終わってるわ。やっぱりぬかったのね、私」 「あ、あの〜...」 恐る恐る千堂が声を掛けると、 「ん?ああ、誕生日おめでとうございました」 と、なんでもなかったかのようににそう言われた。 「あ、ああ。おおきに」 「で、今月の千堂くんの運勢は...」 突然雑誌の内容を読み始めた。 (女ってよう分からん...) 諦めモードに入った千堂は大人しく今月の自分の運勢を聞くことにした。 |
ヒロインと千堂って結構あっさり仲良しになってますね。 まあ、何と言うか。 ヒロインに色々あるんですよ。 桜風 06.5.6 |
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