| 「千堂君って冬は一緒に居たくなるよね」 「はぁ?」 私が突然そんなことを言ったので彼は間の抜けた声を出す。 冬に入って段々寒さが厳しくなってきたこの季節、私たちは偶然に一緒に帰ることとなった。 巷では『ゴンタ』とかって恐れられてる彼だけど、実は凄く優しいし、あったかい。 最近では、ボクシングなるものを始めたらしい。いつも生き生きしている彼の姿を見ているとこっちまで元気になる。 「何やの、突然」 当然の如く彼は聞いてきた。 「だって、千堂君ってあったかい人なんだもん。一緒に居たいじゃない?冬」 本当は冬だけじゃない。 何だか寂しくなってしまう秋も彼といたら楽しいだろうし、イベントの多い夏なんて彼自身お祭り男って雰囲気を持っていて一緒に騒げそう。春は..縁側で日向ぼっこをしてまったりと過ごす。案外似合うと思うんだよね、千堂君に『まったり』。 これは私の秘密。 だけど、4分の1だけ気持ちを伝えてみる。 「冬、だけやの?秋に寂しい思いをさせん自信はあるし、夏は祭りやら何やらで一緒に騒げるのと違う?春はぁ...せや!縁側で茶ぁでも飲んでまったり過ごすんはどうや?ワイにも案外似合うんとちがうか?『まったり』」 私は驚いて彼を見た。 私の気持ちを彼が口にした。私の気持ちは4分の1しか伝えてなかったのに... 彼は優しく微笑んで私を抱き締めて、 「ワイは、春も夏も秋も、勿論冬もと一緒におりたい思ってる」 と囁く。 私も彼の背中に腕を回してギュッてする。 「私も、千堂君と春も夏も秋も冬も、1年中ずっと一緒に居たい」 「おおきに」 空から白いものがちらちら落ちてきた。 「千堂君、雪だよ」 「ホンマやな。もし、明日積もっとたら早速雪見せんとあかんな。大丈夫や、ワイと一緒におったらあったかいんやろ?」 そう言って彼は私の唇に軽く口付ける。 春も夏も秋も冬も、明日も明後日もずっといっしょだよ? |
またしても短編。そして、短い千堂(苦笑)
千堂は夏男ですが、体温が高そうに見えるので彼の傍にいれば冬でも
あったかヌクヌクで過ごせそうですよね☆
桜風
04.12.4
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