虫除け





渡り廊下を歩いていると、人声が聞こえてきた。

「...はぁ」

一人は、...?

もう一人は...男?!

男?!

影から覗いてみると、俺の知らない男がと話している。

「返事は、また今度でいいから...」

そう言って片方は去って行った。

誰だ、アイツ!!

「ああ、3年の先輩だよ」

いつの間にか背後にいた宮原が俺の心を読んだかのように答えた。

「3年...?何でまた?」

っておモテになりますから〜」

「ほほほ」と笑いながら宮原が去っていく。

「待て、ちょっ..!!」

慌てて後を追いかけ、

「どういうことだ?今まで何度かそういうことが有ったのか?」

と聞くと、

「『そういうこと』ってどういうことですか〜?」

俺を相手に楽しんでいるのがはっきり分かるこの宮原の表情。

薄っすらムカツク...

「だから、その..が知らない男に告白まがいのコトを何度もされているのか、ってコトだ」

「...『告白まがい』って。告白以外に言いようが無いじゃん!まあ、そうね。何度かあったわ。ここ最近多いわねぇ」

「何処の馬の骨か分からない男に?!」

「宮田くん。そこは、ホンネ、とし..て心の隅に、しまって、おこうよ」

宮原は腹を抱えて爆笑をしながら息を切らしてそう言った。

「いや、まあ。言い過ぎたかもしれないが...、どうするんだろうな?」

「さあ?それはにしか分からないけど。でも、あの先輩は人気が有るからね〜。ホラ、バスケ部のエースだったから。背も高いし、顔も一般受けするし。私が見てもカッコイイと思うよ。まあ、被写体にするには物足りないけど。宮田くんと一緒で」

同じレベルかよ?!

「不満そ〜」

またしても楽しそうに俺の顔を見る宮原。

でも、確かに、宮原に聞いても仕方ないし。

「悪かったな、引き止めて」

いい加減教室に戻ろう。

「たぶん、断ると思うよ」

振り返ると宮原がニヤニヤしている。

「何で?」

は、一般受けする顔なんて見慣れているし。あの人が元バスケ部のエースだったことに全く興味ないだろうし、背が高いのだって、『バスケをするのに便利が良かっただろうなー』程度にしか思ってないと思うよ。...ある意味、を好きになった人もも不幸というか、気の毒というか。大変だわ」

またしても「ほほほ」と笑ながら去っていく宮原。

よく分からないけど、『の親友』の看板を掲げている宮原がそう言うなら、まあ、間違ってないかなって思う。


しかし、馬の骨ってゴロゴロ居るもんなんだな。

いい虫除けの方法は無いだろうか...?

今度、宮原に聞いてみよう。




前回の対になる話です(笑)
ホントは
ヒロインの告白されるシーンを見てしまい、思い悩んだ一郎さんがキム兄さんに相談し、
ちゃんもモテそうだもんなー。可愛いし」
とうっかり言っちゃったためにキム兄さんが一郎さんに睨まれる

という感じのにしたかったのですが...
キム兄さん、まだジムに入ってもいない...(遠い目)
いいんだ、いつかまた気の毒なキム兄さんに出演してもらうんだい!!


桜風
06.1.21



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