「ねえ、。今度の休みは暇?」
にそう聞かれた。
「まあ、これと言って家事以外に用事はないよ。部活も丁度休養日だし」
「オッケ!じゃあ、海に行こう?」
嬉しそうにそう言われたけど、
「海?何でまた、こんな多い時期に...」
何で人の多いところを選んで態々折角の休みに行かなきゃいけないの?
「いや、海って普通人が多いものだよ」
「だって、って写真を撮るために行くんじゃないの?人が邪魔だよ?」
「ノン!写真も有るけど、資金稼ぎ。バイト!」
『ノン!』って...
「バイトぉ?いつもコンクールとかで賞を取ってて副賞で色々貰ってるじゃん」
「んー。やりたいことがあるのよ。だから、お金を貯めるの。丁度さ、親戚のお兄ちゃんの友達の実家が海の家みたいなのを経営しているらしいの。その日って花火大会とかもあるらしいから人が多く来るから日雇いのバイトを募集してるんだって」
「ふーん...」
「泳ぐ時間もあるらしいし。どう?ね?」
「まあ、父さんに聞いてみるよ」
そう言うと、は窓の外に目を遣りながら、「おねがいします、おじさま〜」と手を合わせていた。
今まで父さんのことを『おじさま』なんて呼んだことないのに。
家族全員が揃った夕飯を食べ終わってから話を切り出すことにした。
「「父さん」」
「ど、どうした?2人揃って」
全く奇妙なことだ。
同じ用事での話とは思えないけど、同じタイミングで父さんに声を掛けてしまった。
「えーと、一郎からどうぞ」
「ああ。鷹村さんたちに誘われたんだけど。合宿に行かないかって。俺は学校があるから今度の休みだけだけど」
「そうか。構わないぞ。私は用事があって行けないがな」
「分かってるよ、父さん。じゃあ、いいんだな?ちょっと連絡してくる」
そう言って一郎は席を立った。
「それで、は?」
「うん、私も今度の休みに海にに誘われてるの。何でもバイト兼海も満喫ってことらしいんだけど...どうかな?行ってもいい?」
「まあ、構わないが...海、か。一郎には..」
「うん、くれぐれもナイショです。何だか口うるさいからね。小姑みたいに、さ」
私の言葉に父さんは苦笑をしながら頷いた。
「そういえば、は父さんに何の話だったんだ?」
連絡が済んで戻ってきた一郎が聞いてきたけど
「それは、オトメのヒミツですよ」
と言って誤魔化しておいた。
「どうせ碌なことじゃないんだろ?」
的を外していない予想に思わず笑ってしまった。
そして、当日。
「あつーい!海だー!!きれーーー!!」
海が見えた途端にこのテンション。、元気ねぇ...
「人多い...」
「ちょっと、何いきなりテンション下げてるのよ!海よ!光り輝いてるよ!!」
「晴れて良かったよね」
「ぃよーし!稼ぐぞー!!遊ぶぞーーー!!」
テンションの高いとは対照的に私のテンションは下がりっぱなしだった。
ああ、面倒くさい...
こんな天気がよくなるんだったら、シーツを洗って布団干したかったなー。
のりがパリッと効いてるお日様の匂いがする布団で寝たかったなー...
そんなことを思いつつ。
に引かれるままに足を動かした。
これから長い2日が始まる。
何だか長くなる予感のこの話。
また、ギャグ方面に走らせて頂きます。
てか、久しぶりに(?)シスコン全開となるかも...(笑)
桜風
06.5.20
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