ねこにゃんとうさぴょん ―前編―





の誕生日プレゼントを作成するべく、物置の扉を開けた。

取り敢えず、道具箱...

探していると埃をかぶって少し白っぽくなっている黒い猫とピンクのウサギのきぐるみが目に入った。

要らないって言ったのに、持って帰れと押し付けれたものだ。

これ着たのって何年前だっけ?

指を折りながら数えて..少しおかしくなった。

そうだよ、昔はこんなもの着たんだよ。





「何で...」

すぐ近くでいつも聞く声が聞こえた。

私だって同じ気持ちだ。

だけど...

一応振り返って、確認する。

去年と同じ轍を踏まないように。

一郎だって、それは心得ている。しっかりと力強く頷いた。

「えー、一応今年の文化祭の出し物は実行委員会からいくつか提案して見たいと思います。もちろん、新しい意見があったら手を挙げて発言してください」

今年は堂々と司会進行しているのは

そして、その後ろに控えているメンバーは去年と殆ど顔ぶれが変わらない。


黒板にいくつかたちの提案するものが書かれていく。

体育祭はともかく、文化祭は2年が主役だ。

3年はもう受験間近でそれドコロではないし、1年は今回が初めて。

となれば、一度文化祭なるものを経験している2年が主導権を握るというのは考えるまでもないと思う。

黒板に書かれたものは結構飲食系が多かった。

「一郎、試合は...」といいながら振り返る。文化祭は大丈夫のはず。日程も今からかわることないだろうし。

「10月には終わる。文化祭のときは一番落ち着いてると思うな」

だよね...

そして手をパンパンと叩く音が聞こえて姿勢を直した。全ての案が書き終わったのだろう。

うーわー...

出しすぎだと思うくらいに案が出ていた。

たちの頭の中はどれだけアイデアの宝庫なんだ!!


「執事喫茶がいいな」

「女子は何するんだよ。じゃあ、メイド喫茶!」

「セクハラー!」

「んだよ!!」

子供のような喧嘩が始まる。何だっていい。

そして、変に意見をすれば自分に不利な何かが起こりそうな気がするから、我関せずってことで。

「あー、静粛に。一応言っておきます。今年のトップ、狙ってます」

またか...

うちの学校は文化祭でどの出し物が良かったかを来場者や学校関係者に投票してもらいその得票数が最も高い者はいくつかの選択肢の中から景品を選ぶことが出来るらしい。

去年はそのために私と一郎が犠牲になった...

今年もまたあの夢の国に行きたいのかしら??飽きないんだなぁ...


その日は、一応各々持ち帰ってもらって明日少し話し合いを持とうという話になった。

放課後の20分だけ時間をくれとがみんなに言うと、20分程度なら、と不承不承で頷いた。特に、部活動をしている人たちが。



「また遊園地?」

翌日、に聞いてみた。

昨日はあの後部活に出てスーパーに寄って、夕飯作って..とかしていたら、いつの間にか電話をするには憚れる時間となってしまって、結局に聞くことが出来なかったのだ。

一郎も、何が目的かが気になっていたらしく、昨日それとなく聞いてきていたのだ。

「ううん、今回は違うな」

楽しそうに遊園地の雑誌を捲りながらが言う。

「じゃあ、何?」

「ほら、私たちもそろそろ灰色受験生。ここらで、内申あげときたいでしょ?」

どういうことだろう...?

「先輩たちが作ったとされている虎の巻。これで2学期期末もばっちりよ!」

「...それだけ?」

「『だけ』とか言うな!は大丈夫かもしれないけど!!これだからガリ勉チャンは!!」

「別にガリ勉なんてしてないよ」

言い返しても「はいはい」のひとことで相手にされてない。

「あのさ、」というと「お兄ちゃんでしょ?分かってる」と何も言わないのに返された。

何を『分かっている』のか甚だ疑問だけど、たぶん、はずれじゃないと思う。

こういうところはもちゃんと一郎のことを考えてくれるはずだから。



「じゃ、きぐるみ喫茶で」

...何それ?

結局、20分程度の話し合いの中で私たちの文化祭の催しは、『きぐるみ喫茶』とかいうものに決まった。

ところで、きぐるみ喫茶って何するの??




というわけで、おちょくり的な(?)お話です。
タイトルからしておちょくりモードですからね!
えーと、前・中・後編の流れになります。
文化祭ネタ第2弾、てところですかね。


桜風
09.10.17


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