ねこにゃんとうさぴょん ―中編―





が言うには、きぐるみ喫茶とは、メイド喫茶や執事喫茶の『メイド』や『執事』のパートをきぐるみがするということらしい。

つまり、ホール担当がみんなきぐるみ...

あのー、子供が来たら泣きませんか??


そして、あの話し合いでは準備に参加できる人と出来ない人がいると思うから、出来ない人はホール担当で、と。

「じゃあ、私キッチンがいい」

手を挙げる。部活の方も何とかなると思うし、そっちが得意だ。

一郎は、試合が近いから準備の手伝いをしなくて言いというのはありがたいはず。

片付けはしなくちゃいけないらしいけど、たぶん片付けのほうが楽だし。

「でも、陸上部って試合近いんでしょ?団体競技にも出るって」

まあ、出るけど...

「一応、全員の部活とか教えてもらっているから、交渉して、キッチンが足りなかったらそっちに回ってもらう方がありがたい。意外と部活をしていない人が多くてね」

まあ、部活をしていなくても校外で何か習い事をしているとかあるだろうし、準備が面倒くさいからって断る人も多いだろうし...

たぶん、キッチンは準備段階から色々と詰めていくんじゃないかな?

メニューとかが関係しているし。


そう思いながらも待てど暮らせどから声が掛からず、聞いてみると「必要な人数揃ったから、はホールね」と返された。

本当かな??



文化祭1週間前にが部活中にやってきた。

「どうしたの、それ」

が手にしているのはインスタントカメラ。

「んー、仕事」と物凄く不承不承に引き受けた感じでそう応える。

「仕事?」

は尚も不貞腐れた表情で頷いた。

「写真、だよね?」

「そう。今度のきぐるみ喫茶の中身の撮影」

「『中身』?」

「そう。中身の写真を掲示して、中身を当てた人には割引か、おまけでクッキーか何かをプレゼントっていう企画なの。どっちにするかは仕入れとかそういう経費も詰めてからだから、ギリギリになるけど...」

だから、中身の写真が要るのか...

「インスタントカメラで」

「インスタントカメラで。あ、でも、私がいやなのは『インスタントカメラだから』じゃないよ?!」

「分かってる。『人』だからでしょ?クラス写真を伸ばすだけじゃダメだったの?」

「そっちの方がお金かかりそうだって」

なるほど、経費削減..か。

「じゃあ、どうぞ」

にカメラを向けられるのは慣れているからそう緊張することはない。

「あ、でも一郎...」

「ああ、ギリギリまで待つ。けど..顔とか大丈夫かな?」

「人相は、基本的に関係ないんでしょ?」

「それもそうだ」とは頷く。

けど、たぶん、たいして打たれることないだろうから心配することはないと思うな...



そして、文化祭の前日。

一応、キッチン担当の皆さんが調理室を借りてクッキーとかそういうメニューになるものを作ってくれたものを試食。

それと平行して、きぐるみの割り当て。

ホール担当は6人。

きぐるみで場所をとりそうだから、という理由。

教室は2つ使えるから、ひとつはキッチン用に、もうひとつはお客さんを入れるために丸々スペースを使うとか。

教室の準備を見つつも、目の前にならぶきぐるみにホール担当一同息を飲む。

「これは...?」

「レンタルと、購入。どうしても、ウサギと猫はほしかったの。そのふたつがちょうど貸し出し中だって言うから...あ、レンタルの分、ちゃんと匂いとかも大丈夫みたいよ?」

に言われて誰かがきぐるみの中を匂ってみた。

「あ、ホントだ。大丈夫だ」

「まあ、できれば女子と男子はきぐるみ固定しよう。やっぱり抵抗あるっしょ?」

の言葉に誰も異を唱えない。

「じゃあ、じゃんけんで取っていったらどうかな?3個ずつだから、3人ずつが勝負して」

これも異を唱えることはなく、順番のじゃんけんで。

「宮田さん、ラストお願い」

あれ?それって既に選択肢は2つにひとつとかいうやつでは...?

最終的に残ったのは、猫とウサギ。購入分だ。

猫が残ったのは意外だけど、ウサギは..納得。

いや、これ選んだの誰?...ショッキングピンクのウサギって目に痛いです。

ふと、を見ると突き出した右手の親指を立ててバチンとウィンクをしてきた。

ああ、貴方ですか...

一郎の試合用のパンツの色をピンクにしたって話をしたらバカウケしていたもんね。

私の前に立ちはだかったのは、予想してはいたけど、一郎。

「あ、宮田兄妹対決?じゃあ、くじにしようね」

そう言ってはささっとくじを作った。

「何でくじなんだよ」

「双子の奇跡を目の当たりにする時間がもったいない」

...まあ、何回かあいこになりそうな気もするけど?

の作ったくじで『○』が付いていたのを引いたのは私のほう。

「...てことは?」

が先に選択して」

「猫!」

「じゃ、宮田くん。『ショッキングピンク』で」

「...せめてウサギと言え」

「「ショッキングピンクのウサギで」」

私との声が重なってそのこともあってか、一郎は心から悔しそうな表情を見せた。



一郎さん=ピンク。
しかも、今回はショッキングなやつ。目に痛いですよね(笑)
うさぴょんな一郎さん。
中身がわかったら楽しさ倍増!


桜風
09.11.22


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