めりくり ―中編―





「じゃ!行ってきます!!」

軽く手を上げて家を出た。

面倒くさそうにしながら、何故か一郎が見送ってくれた。


久しぶりに訪問したの家。

中学のときは試験前とか、部活のない日は遊びに行っていたし、高校も..それなりに遊びに行っていた。

高校を卒業して、学校が別々になってから全然遊びに行っていないことを思い出す。

何回かが遊びに来たことはあるけど、行くことはなくなった。

不思議だなー、何でだろう...

インターホンを押すとおばちゃんが出てきた。

「宮田さんは元気?」と聞かれる。開口一番この一言。

苦笑して「元気です」と返すと「いつもダンディよねー」とうっとりと返された。

ダンディ...

自分の父親がそんな評価をされて、しかも目の前で目を細めてうっとりとした表情で言われる。

うん、ないな...中々ない経験だな。

ひとりでうんうん、納得した。

「お母さん、が困ってる」

助け舟が出てきた。

「ああ、そうね。お留守番、よろしくね」

そういえば、既にお出かけモードの様子だ。

奥からおじさんも出てきておばさんの様子に苦笑を見せて「そろそろ時間だ」と声を掛ける。

「こんにちは」と挨拶をすると「こんにちは。留守を頼んだよ」と声をかけておじさんは少し大きめの荷物を持って出て行った。


「おばちゃんたち、何で留守にするの?」

「町内会の行事。2泊3日の旅行なんだって」

珍しい。大抵1泊2日ではないのだろうか...

「ま、おじいちゃんおばあちゃんの多い近所だからね。みんな暇なのよ」

は行かなくて良かったの?」

「『おじいちゃん』、『おばあちゃん』よりも若くてピチピチしたと遊ぶ方が良いもん」

「...同じ年」

そう返すとは笑う。「ま、良いじゃない」と言いながら。



明日の打ち合わせ、と思って聞いてみた。

「料理は?」

聞くとこれまたごってりしたものが挙がる。

いくら減量を今の段階でそこまで気にしなくても良いからと言って、それはゴテゴテ過ぎだ。

「もうちょっとあっさりした感じのが良いです、私も」

「えー!クリスマスといえば脂ぎったあれやこれやでしょう?」

どういう基準だろう。それよりも、それが一般的で普通なのかな?

確かに、チキンは聞くよね。ケーキも必須。

んー、ピザかぁ...

有りか..もなぁ...

「てか、野菜がない。野菜!!」

「えー!野菜?良いじゃん、1日くらい」

「野菜、要ります!お母さんは許しません!!」

私の言葉に目を丸くしたは声を上げて笑う。

「はーい、お母さん」

手を上げて良いお返事がある。

「で、さっき聞いた量だと多くない?」

「そう?男3人に女2人。こんなもんでしょう?」

さん?男、3人?」

「あれ?勝手に伝わると思ってたんだけど。お兄ちゃん以外にあと2人」

真顔で返すに小さく溜息が漏れる。

「プレゼント選ぶのにちょっと色々と基準を変えなきゃいけなくなるんですけどー」

「いいよ、別に。プレゼント交換なんてオマケみたいなもんだし」

「寧ろ、普通はメインではなかろうか...」

そう返すと「オマケ、オマケ」とが笑う。

まあ、いいや。

無難なものを選んだし。

どちらかといえば、プレゼントといえば万人受けするものしか選ばないし。役に立つのとか。

「じゃ、飾りつけとやらを始めましょうか。今日、飾りつけしたら明日楽でしょう?明日はサラダとかスープを作りますからねー」

「あ、じゃあ。ツリー出してくる」

そこからか...

こんなことなら、一郎を借り出しておけばよかった...




そして、まだ続く...
何でわたしは10月からこの話を始めなかったのか!(気づかなかったからね)
1月までクリスマスの話になります。
...1月、初詣とか書きたかったな。来年か...


桜風

10.12.18


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