炎の章 最終話
| 二日後、出発の準備が整った。 発進準備の出来ている宇宙船の前で皆は、秀炎と炎陽、そして、炯Yに一通り挨拶をして乗り込もうとしたが秀炎に呼び止められた。 秀炎は皆を見据えて、ゆっくりと口を開く。 「わが国は、これから防戦のみに徹することにした。今は人と人が争っている時ではない。敵は魔族のみに絞る。...頼みましたよ、皆さん。そして、炎の勇者、炎狼。」 秀炎の瞳は、決意と、そして覚悟に満ちていた。 炎狼は複雑な表情をしたが、父の決意を受け止めて父親に負けないくらいの強い意志をその焔色の瞳に宿した。 「ああ、もうすぐ平和になる。国同士の戦争をなくそうぜ。だから、少しの間頑張ってくれ。任せたぜ、頭領、先代!!」 秀炎の隣に立っていた炎陽は、その言葉を受けて深く頷く。 「うむ。どこかが最初にこうせんとこの戦争は終わらん。それなら、この『戦の民』と称えられた炎の民、我が国から始めよう。ここの心配は要らん。 だから、さっさと魔族だか何だか知らんが、討って来い、炎狼。」 「次はオレの国、地の国です。オレの国も防戦で耐えるように国王を説得してみせます。」 大地は、秀炎、炎陽を交互に見て力強く言う。 「炎狼さん、気をつけて。皆さんもどうかご無事で。」 「母上...」 「もう、『炎狼ちゃん』なんて呼べないわね。しっかりね。」 「はい。」 そして六人は次の国、地の国を目指して宇宙に出て行った。 「...頼んだぞ、馬鹿孫。」 出航して行った船を想いながら、炎陽は呟いた。 |
桜風
04.12.26
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