| 「。ナビ、頼めるか?」 一樹に言われては頷き、道を案内する。 「結構掛かるな」 一樹が呟き、「おばさんは40分くらいだろうって。ナビ慣れしてないわたしと、免許取りたての彼氏ならって言ってました」とに言われた。 一樹は肩を竦める。 が予言された位の時間で星月の家についた。 「マンションなんだな」 「はい」 頷くの携帯がなった。 「出て良いぞ」 そういわれてが出ると星月のおばさんからだった。 『今、うちの前に停まってるのがちゃんたちでしょう?』 そういわれて「そうです」とが頷く。 『車、ウチのところに入れて彼氏も上がってもらって。コーヒーくらい出すから。ウチの車は今車検だから空いてるし』 そういわれてブツリと電話が切れた。 「どうした?」 きょとんとしたを不思議そうに一樹が見る。 「あの、おばさんが一樹さんも一緒に上がっておいでって。車は今車検に出してるから、星月の駐車場にって...」 「は?!」 心の準備なんて出来てないぞ? そんなことを思ったが、が困ったような表情を見せているので、一樹は小さく溜息を吐いて「お招きに預かろう」と言った。 「大丈夫ですか?帰りの時間とか」 が言うが 「ウチの親はそういうのに煩くないんだよ」 と一樹が返す。 エレベータに乗って上層階まで上がり、に続いて琥太郎の実家に向かった。 インターホンを押すと中から「はーい」という返事があり、勢いの良い足音が近付いてきたかと思うとドアが派手に開き、「おかえりー!」とが抱擁された。 「ちゃん、お帰り!」 「あの、ただいまです」 ぎゅうとを抱きしめていた彼女は顔を上げて一樹を見た。 「あら、いらっしゃい」 にこりと微笑む。 「夜分遅くに、すみません」 一樹の言葉にカラカラと笑って「こっちがお招きしたんだから。さ、中へどうぞ」とと一樹を促す。 通されたリビングはスッキリしていた。 「コーヒーで良いかしら?」 そう言ってキッチンに立つ。 そういえば、におばさんの名前を聞いてれば良かったな、と少し反省する。 話がしづらい。 服を着替えて戻ってきたがこっそり「琥雪さんです」と教えてくれた。 凄いな、と一樹は少しだけ嬉しくなった。 「ちゃん、お砂糖はいくつ?」 「いらないです」 「あら、そう?じゃあ、ミルクは?」 「ブラックで大丈夫です」 の言葉に琥雪が驚く。 「え、本当に?!」 「はい」 「...大人になったのねぇ」 しみじみと言う琥雪に一樹が噴出しそうになって何とか堪えた。 「ところで、えーと。名前を聞いても良いかしら?」 「ご挨拶が遅れました。不知火一樹です。..さんとお付き合いさせていただいています」 椅子から立ち上がって一樹が言う。 琥雪は目を丸くして「まあまあ」と嬉しそうに微笑んだ。 これはどういう反応だろう、と確認しようと思ってを見るとは真っ赤になって俯いている。 「?」 「はい」 「嬉しかったのねー。いやぁ、若いって良いわー」 「...そうなのか?」 一樹が確認するとコクリと頷く。 少し反応に困って「そか」と呟いた一樹はとりあえず腰を下ろした。 |
桜風
13.7.12
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