Diamond ring 5





 。ナビ、頼めるか?」

一樹に言われては頷き、道を案内する。

「結構掛かるな」

一樹が呟き、「おばさんは40分くらいだろうって。ナビ慣れしてないわたしと、免許取りたての彼氏ならって言ってました」とに言われた。

一樹は肩を竦める。


が予言された位の時間で星月の家についた。

「マンションなんだな」

「はい」

頷くの携帯がなった。

「出て良いぞ」

そういわれてが出ると星月のおばさんからだった。

『今、うちの前に停まってるのがちゃんたちでしょう?』

そういわれて「そうです」とが頷く。

『車、ウチのところに入れて彼氏も上がってもらって。コーヒーくらい出すから。ウチの車は今車検だから空いてるし』

そういわれてブツリと電話が切れた。

「どうした?」

きょとんとしたを不思議そうに一樹が見る。

「あの、おばさんが一樹さんも一緒に上がっておいでって。車は今車検に出してるから、星月の駐車場にって...」

「は?!」

心の準備なんて出来てないぞ?

そんなことを思ったが、が困ったような表情を見せているので、一樹は小さく溜息を吐いて「お招きに預かろう」と言った。

「大丈夫ですか?帰りの時間とか」

が言うが

「ウチの親はそういうのに煩くないんだよ」

と一樹が返す。


エレベータに乗って上層階まで上がり、に続いて琥太郎の実家に向かった。

インターホンを押すと中から「はーい」という返事があり、勢いの良い足音が近付いてきたかと思うとドアが派手に開き、「おかえりー!」とが抱擁された。

ちゃん、お帰り!」

「あの、ただいまです」

ぎゅうとを抱きしめていた彼女は顔を上げて一樹を見た。

「あら、いらっしゃい」

にこりと微笑む。

「夜分遅くに、すみません」

一樹の言葉にカラカラと笑って「こっちがお招きしたんだから。さ、中へどうぞ」とと一樹を促す。

通されたリビングはスッキリしていた。

「コーヒーで良いかしら?」

そう言ってキッチンに立つ。

そういえば、におばさんの名前を聞いてれば良かったな、と少し反省する。

話がしづらい。

服を着替えて戻ってきたがこっそり「琥雪さんです」と教えてくれた。

凄いな、と一樹は少しだけ嬉しくなった。

ちゃん、お砂糖はいくつ?」

「いらないです」

「あら、そう?じゃあ、ミルクは?」

「ブラックで大丈夫です」

の言葉に琥雪が驚く。

「え、本当に?!」

「はい」

「...大人になったのねぇ」

しみじみと言う琥雪に一樹が噴出しそうになって何とか堪えた。

「ところで、えーと。名前を聞いても良いかしら?」

「ご挨拶が遅れました。不知火一樹です。..さんとお付き合いさせていただいています」

椅子から立ち上がって一樹が言う。

琥雪は目を丸くして「まあまあ」と嬉しそうに微笑んだ。

これはどういう反応だろう、と確認しようと思ってを見るとは真っ赤になって俯いている。

?」

「はい」

「嬉しかったのねー。いやぁ、若いって良いわー」

「...そうなのか?」

一樹が確認するとコクリと頷く。

少し反応に困って「そか」と呟いた一樹はとりあえず腰を下ろした。









桜風
13.7.12


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