School Life 9





真壁が、というか永田が手配したら確かにこんなところに連れてこられるわ...

今更ながらには溜息を吐きたくなる。

翼はきっと宅配ピザなどを頼んだことが無いと思う。きっと美味しいのに...

此処の支払いは既に社会人経験のあるB6が持つと言うからそこは安心だが、宗ではなかった場合、どのように支払えばいいか分からない。

そんな高級料理店だ。

まあ、どうせ真壁系列なのだろうが...

真壁の非常識は付き合いの長いにしてみたら偶に当たるおみくじの大吉くらいの珍しさだが、初めての真奈美にしてみたら受け入れるのに時間が掛かるのか、未だに目を白黒している。

「慣れよ、慣れ」

がこっそり声を掛ける。

先生はもう慣れたの?」

「真壁との付き合いの長さから考えたら、まあ。慣れるだけのものはあったわ」

少し遠い目をしてが言う。

「が..がんばってみる」

気合を入れるように真奈美が頷く。

そこはそんなに頑張る必要は無いから...

心の中でそう言っては目の前の料理に手を伸ばした。


「そういえば、オメェは体のほうはもうイイのかよ?」

意外なことにそんなことを気にしたのは仙道だった。

「覚えてたの?」

「まァ、それなりに印象はあるナァ」

少し照れくさいのか清春が視線を外して言う。

あまり突っ込むのは良くないと考えたは苦笑した。

「何か、あれから半年くらいで完治したみたいなのよね。勿論、病気自体が原因不明だったから完治したかどうかなんてホントはわかんないんだけどね。慌てて大検受けてそのまま大学生」

肩を竦めてが言う。

「高校を辞めてからは会合とかには顔を出さなくなっただろう」

翼が言う。

「ああ、うん。時間があるときは世界中を好きにプラプラしてたし。その経験を生かしての外国語教師。そんな経験があるなら無駄に出来ないでしょう」

の言葉に、節約好きで無駄嫌いな瞬が深く頷いていた。


「あの、先生ってどういう...」

こそっと真奈美が隣に座る悟郎に問う。

「あ、そっかセンセちゃんは知らないんだよね」

そう言っての3年間の高校3年の話をした。


「じゃあ、は何故教師になったんだ?」

瞬も加わる。

「だって、学校生活送れるでしょう?」

真顔でが返す。

「What?!学校生活?」

「さすがにほら、この年で高校生は痛いかな、って思って。だったらどうやったら高校生活を送れるかと考えたわけよ。そしたら、教師は学校行事に強制参加だしさ」

「......動機が..不純」

ポツリと瑞希が呟く。

その反応にはカラカラと笑う。

「いいじゃない、動機はどうでも。最終的にどんな先生になるかが問題でしょう?入り口は気にしないの。問題は、出口」

「でも、まあ。元気になって良かったな」

そう言ったのは一だ。

「ありがとう」と笑顔で応じては目の前の皿に手を伸ばす。

つい、と目を細めて永田を見た。

おそらく、自分の視線を感じているだろうが彼の表情は変わらない。

「ヤなやつ」

ポツリと呟くと「お褒めに預かり、光栄です」と彼の口が動いた。

どういう耳をしているのだろうか...

そして、が覗うようにB6を眺める。

目があったのは清春と瑞希。

瑞希を目があったのには驚いたが、この2人か...

まあ、なれない2人を掴まえて話を聞くよりも慣れた翼に話を聞いたほうがいいだろう。

とりあえず自分の給料では中々口に出来そうにないものが目の前に並んでいるので遠慮なくいただくことにした。









桜風
12.1.1


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