| こちらのことを綺麗にしてどうやったらの元へといけるのだろうと悩んでいたら知らない風景が目に入った。 いや、知っている。 一度だけ夢で見た公園だ。 足を進めると桜の木の下で俯いている人物がある。 「桜も星も見上げて愛でるもんだぜ」 そう声をかけるとそいつは振り返る。 信じられないものを見るように、怪訝にこちらの様子を覗っている。 「なん..で...」 「久しぶりだな、」 そう言って足を進める。 は立ち上がった。 「不知火...」 「ああ、俺だ。久しぶりだな」 「ど..どうして。あ!あたしまた事故った?親不孝者?!」 軽くパニックを起こしているを宥めるように抱きしめる。 「事故?」 「星月学園に在籍中、こっちのあたしは事故って意識不明の重態だったの」 なるほど、それで事故か... 「今度は俺がこっちに来た」 「どうやって?!」 どうやって、と来たか。難しい事を聞かれたな。 「わからん」 「はあ?!ちょ、大丈夫なの??」 「大丈夫だ。あと、たぶん。俺はあっちに戻らない」 「お..おじさんに恩返しするとかそんな話してなかった?!」 よく覚えてんな。 「おじさんには話した。許してくれた」 「それ、信憑性のない話だからとりあえず『うん』って言ってくれたんじゃないの?」 「何度も確認した結果の了解だ」 「ちょっと、おじさん大丈夫?!」 心から心配しているようだ。だが、もう後の祭りだ。 「、俺はお前を忘れることが出来なかった」 俺の言葉には言葉に詰まる。 言葉を一生懸命捜しているようで、口がパクパク動くが、言葉は中々紡がれない。 「ピアス、空けたんだな」 耳たぶに触れる。俺が高3のときこいつにプレゼントした青いピアス。 「あ、うん。ちゃんと社会人になってから」 「そうか。暗いから良く見えないな」 を抱きしめていた腕を緩めて顔を覗きこむ。 「ああ、よく似合うな」 「これがあったから、星月学園でのことは、夢で終われなかった。ずっと、ずっと不知火を忘れらんなかった」 「そうか」 「逢いたかった」 驚いたことにから抱きついてきた。 「俺もだ」 そう言ってを抱きしめ返す。 「けど、俺は言ったと思うぜ」 「何を?」 「『運命が俺達を引き離すなら、その運命を俺が変えてやる』って」 星逢いの夜に俺は言った。 それはたとえ話でもなく、俺の決意だった。 「俺は有言実行の男だ」 ぽかんと見上げるがあまりにも間抜けな顔をしているから思う噴出すと「ちょっと!」と抗議の声を上げる。 「桜士郎からの預かりものだ」 胸ポケットに入れていた預かりものの、卒業式の写真を渡す。 受け取ったはそれを見て涙を流した。 「いつの間にそんな泣き虫になったんだ?」 「不知火が、傍に居ないから」 不意打ちだろう、それ... 「じゃあ、これから先ずっと俺が一緒にいてやるから。お前はもう泣くなよ」 「時と場所と場合による」 相変わらずなに苦笑が漏れる。 「色々と回りくどくなったけど。、好きだ」 「あたしも、不知火が好きだから」 時間も何も色々越えて、俺達は再会し、初めて自分の気持ちを口にした。 |
桜風
12.8.17
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