| アカデミーのクリスマスパーティを後数日に控えているというのに、まだパートナーが決まっていないという噂が流れている2人がいる。 1人は、プラント最高評議会の議員である母親を持つイザーク・ジュール。 そして、もう1人。・。 彼女は俗に言う『庶民』であるが、運動神経も良く頭の回転も群を抜いて出てる。コーディネーターの中でも優秀である。 そして、性格がサバサバしているためか、男女共に人気がある。 ちなみには、イザークの親友、ディアッカ・エルスマンの同じ年の従姉でもある。 アカデミーのクリスマスパーティは原則パートナーと参加ということになっているので、皆パートナーを申し込んだりと忙しくしている。 勿論、アカデミー内でも人気の2人にパートナーの申し込みが来ないはずが無い。 しかし2人は断り続けていた。 「なあ、2人ともパートナーいないとパーティに出れないって知ってるんだろ?何で2人揃ってどれも断ってるんだよ」 ランチの時間、ディアッカが疑問を口にする。 「んー。何となく、かな?まあ、パーティに出ないと何かあるってことは無いし。困らないし」 「同感だ。興味が無い」 そう言って2人は黙々と食事を摂りながら午後の講義に備えていた。 それから数日後のクリスマスパーティ当日。 寮に入ってる大半の生徒がクリスマスパーティに出ており、何となく、いつもの喧騒に慣れてしまっているイザークは居心地が悪く散歩に出ることにした。 (1年前までは静かな方が落ち着いたのにな) そんなことを思いながら夜道を歩いていると小さな教会が目に入る。 (教会?いや、もう使われてないのか?) 明かりの灯ってないその建物に足を進める。 「イザーク?」 その敷地の片隅にいた人影が聞き覚えのある声で自分の名前を呼んだ。 「...か?どうしたんだ、こんな所で」 声の主の姿を確認してイザークは声を掛けた。 「んー。何となく、かな?イザークは?今の寮は静かだから落ち着いて読書できるでしょ?」 「まあ、そうだが。外の空気に当たりたくなったからな。、暇なら何故パーティに出なかったんだ?」 「何かね、そんな気分じゃなかったっていうか...そんな感じ」 言葉を濁しながらも肩を竦めたにイザークも 「実は、俺も似たようなものだな。どうも、ああいうお祭り騒ぎは好きじゃない」 「慣れてるでしょ?」 「だからこそ、と思ってほしいものだな。窮屈なのはあまり好きじゃないんだ」 そんな会話をしているをしていると、どこかのパーティ会場からだろう、曲が漏れて聞こえてくる。 「ワルツ...」 の呟きを聞いてイザークが 「ついでだから、踊るか?ここなら窮屈じゃないしな」 と手を差し出してきた。 しかしは後ずさりながら 「いや、いいよ。てか、無理。私、踊れないんだよね」 と言い、腕を交差させてバツの字を作る。 「もしかして、今回パーティに出なかったのは...」 「お祭り騒ぎが好きじゃないのもあるけど、踊れないからってのも立派な理由の1つ」 そう言って苦笑を漏らす。 イザークはそんなの手を取り、ダンスをするべく構える。 「もしもーし?さっきの私の話し聞いてた?踊れないんだってば」 「俺を誰だと思ってるんだ?俺のリードで踊れないようなヤツはそうそういない」 そう言って音楽に合わせてステップを踏む。 元々抜群の運動神経を持っているもそのステップについていく。 ワルツのステップに慣れたが顔を上げると、優しい表情をしたイザークと目が合った。 思わず俯いただが再び顔を上げて 「イザーク。メリークリスマス!」 笑顔でそう言い、イザークも 「ああ。メリークリスマス、」 と、笑顔で応えた。 |
イザ王子の記念すべき初短編です。
短編はやはり難しいですなぁ〜(苦笑)
桜風
04.12.23
05.1.23再掲
ブラウザバックでお戻りください