| 「びっみょう!」 笑いながらが言う。 「だよねー」とラスティも乗った。 その『中吉』と書かれている紙を持っているイザークはプルプルと震える。 ディアッカは溜息を吐き、ニコルは徐に彼らとは無関係といえる距離をとった。 止めようとしたアスランはカガリにそれを止められた。 「なに、その『無難なところを突いています』って言う感じの結果」 と。 「いやぁ、でもイザークらしいんじゃないのかな。ほら、デュエル」 「ああ、なるほど」 「きっさまらぁーーーーーー!!」 雷が落ちた。 ニコルは知らん顔で境内の屋台を見ている。 ディアッカは今日一番の深い溜息をついて徐にイザークに手を伸ばした。 アスランは呆れ顔で、隣に居るカガリも同じ表情だ。 イザークに怒鳴られることに慣れっこのとラスティはケタケタと笑い続けている。 「イザーク、落ち着けって」 「ええ、離せ!こいつらぶん殴る」 「いやぁん、イザーク。暴力反対」としなりながらラスティが言うものだからイザークの血がまたしても頭に総集結だ。 ラスティがあおり始めたので、はイザークから距離をとる。 これが、いつものやり取りだ。 「いやぁ、平和って素晴らしいねぇ」 は他人事のように言う。 「あれだけ煽っておいて...着火はだろう?」 カガリが言う。 「そうかしら?」 すっとぼけて応えた。 「...イザークって黙ってたらこう、冷静というか静かなイメージなのにな」 カガリがポツリと呟き、それにはアスランが頷いた。 「でも、それはイザークじゃなくて、イザークの皮を被ったどっかの誰かよ。まったく面白みのない人間だわ」 そういうにカガリは眉間に皺を寄せた。 その表情を見たは満足げに笑って、ただ今絶賛大暴れのイザークに足を向けた。 「どういうことだ?」 「...の愛情は全くもって歪んでどうやってもまっすぐに向いていないってことだろうな」 たちとの付き合いの長いアスランは呆れたような表情で笑っていた。いつものことといえばいつものことだ。 カガリはそんなアスランの顔をつまらなさそうに眺めた。 「イザーク、周りに迷惑」 「お前が言うなよ」とディアッカがこぼす。 もうイザークを宥めるのは諦めたようで、彼は腰に手を当てて静観していた。とりあえず、全部吐き出させて疲れたところで宥めるのがいちばんだと思ったのだろう。 の指摘は至極尤もなのでイザークはグッと堪える。 「ところで、。貴様はそこまで言うんだから、さぞかしはっきりした結果だったんだろうな?」 怒りを押し込めながら言うイザークの言葉に「ううん」と首を振る。 「は?」 と声を上げたのはディアッカだ。 「どういう...」 「ほら」と言って目の前に掲げたそれをイザークがひったくった。 見ると『中吉』とある。 「...、貴様ぁ」 「あ、ホント?オレも」と加わったラスティが見せたそれも『中吉』だ。 「き〜さ〜ま〜ら〜...」唸るイザークに距離を置くディアッカ。そろそろイザークの怒りも収まったかな、と戻ってこようとしていたニコルは回れ右をしてまた距離をとる。 「いいじゃない、無難」 「そうそう、平和な証拠。オレたち、それを『悪い』だなんて一言も言ってないよ?」 たしかに、そうだ。 確かにそれを『悪い』だなんて一言も言っていない。明言していないがその態度が... しかし、先ほど怒り心頭で長い間怒鳴りすぎていたためにイザークは爆発できなかった。 「いえーい!無難トリオ!!」 そう言ってラスティがイザークとと肩を組む。 「終わりましたか?」 ニコルが合流し、皆はおみくじを結んでそこを後にした。 神社の境内は正月早々、何だか台風が通り抜けたような感覚だった。 |
桜風
10.1.1