stray cat 3





何度かに尋問、とまではいかない問いを繰り返した。

は言葉を発さないため、パソコンを使わせることにした。

他のラインに繋がっていない携帯用のモバイルにもうひとつモニタを接続させて質問したディアッカがそのモニタを見て会話をするといった形式だ。

【バスターの整備はどうなってるの?】

彼女が聞いた。

「ウチのメカニックがやってるよ。つか、はバスターの開発?他は?」

【最初は、デュエルのチームだったけど、途中からバスターに変わった】

「デュエル..だったんだ?」

これを聞いたらイザークは物凄く不機嫌になるだろうなー...

ディアッカがそう思って天井を見上げた。

は未だに独房生活だ。

が、彼女はそんなこと気にしていないようだ。

【バスターはあなた?】

パイロットの事を聞いたのだろう。

ディアッカはそれを肯定し、イザークがデュエルでニコルがブリッツだと教えた。

イザークがデュエルだと聞いては物凄く嫌そうな顔をした。

全く遠慮なくそんな表情を見せるにディアッカは笑う。

【バスターの整備、させて】

がそう言ってきた。

ディアッカはすぐには答えられなかった。

は敵軍のMSを作っていた技術者だ。彼女が弄って自分の機体が動かなくなったら大変だ。そんな工作をさせるためにバスターに忍び込ませていたのかもしれない。

が、ディアッカの考えは顔に出ており、は不機嫌そうな表情を浮かべた。

【わたしは地球軍じゃない】

「けど、モルゲンレーテであのMS作ってただろう?あれは地球軍が開発したものだ。違うか?」

少し鋭い口調でディアッカが問う。

【確かに、あれは地球軍のMS。だけど、わたしは技術者で注文を受けたから製造してただけ】

「益々ダメだな。だってそうだろう?じゃあ、地球軍にまた何か作ってくれとか言われたら作っちゃうんだろう?」

ディアッカの言葉には睨む。

「睨んでもダメ。それに、ザフトのメカニックはコーディネーターだぜ?ナチュラルの知識なんて軽く超えるって」

【わたしを超えるメカニックは居ない】

がそう言った。

ニヤニヤとディアッカが彼女を見る。少し小馬鹿にしたように。

「へー、そりゃ。凄いな」

全く相手にしていない。

はそのまま拗ねてキーボードから手を離した。

ディアッカは溜息を吐いてに渡していたモバイルを閉じた。今日はここまでにしよう。

「あー、そうだ。近々この独房からは出られるぜ。隊長が指示出してたから」

そう言い置いてディアッカはいつものようにの独房を後にした。



ディアッカの言ったとおりには独房から出ることが出来た。

元は物置だったのかと思うくらい狭くて少し暗い鍵がついている部屋だ。

しかし、は元々広々とした部屋で生活しておらず、大抵MSのコックピットの中で休んでいたので狭くて暗いところは慣れっこだ。

この部屋の鍵は外からしか開けられない。そういう回路を使っているらしい。

頼んでダメなら...

は早速部屋に設置してある端末を立ち上げた。

キーボードを叩いているとその画面には『0』と『1』だけが浮かび上がる。

がキーボードを叩くたびにその配列がかわりピーッという音がしてドアのロックが解除された。

ニヤリと笑った彼女は廊下の様子を伺った。

幸運なことに誰の姿も見えない。

この艦の図面も先ほどハッキングして確認しておりちゃんと頭に入っている。

はまっすぐドックへと向かった。









桜風
08.5.1
08.6.1(再掲)


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