| がバスターに向かう途中、チーフに呼び止められた。 「ああ、・」 振り返ると彼は手招きをしている。 何だろう、とは取りあえずチーフのもとへと向かった。 「は、デュエルの開発チームにも居たと聞いたんだが?」 は頷いた。 「そうか。じゃあ、ちょっと君の意見が聞きたい」 そう言ってチーフが説明を始めた。 デュエルにザフトで開発した武装パーツの説明を始める。 そういえば、デュエルは随分機体を破損させているな... 見上げた機体は修復されたばかりだと思い出す。 可哀想だな、と思った。パイロットのイザークではなく、MSのデュエルが。 【無重力下での話でしたら、まあ、有効的だと思いますけど。けど、それよりもパイロットを変えるのが一番いいんじゃないですか?】 がそう表示すると皆は視線を外す。 「まあ、そう言うな。設定は君に頼みたいのだが」 チーフに言われては物凄く嫌そうな表情を浮かべた。 そんな反応するかもしれないと思ってはいたものの、目の前でそういう表情をされると正直困るというか、何と言うか... 丁度イザークが機体の様子を見に来た。新しいパーツを取り付けるという話を聞いたからだ。 デュエルに装着する新しいパーツと言うものに興味があったディアッカとニコルも一緒に居る。 の姿を見てイザークは眉間に皺を刻む。 同じく、イザークが出てきての眉間にも皺が寄った。 イザークはを見てふん、と鼻を鳴らし、チーフに向き直った。 「俺の機体に新しい装備が追加されると聞いたが」 「え、ああ...丁度その話をしていたところなんだ。・は最初はデュエルの開発チームに居たと聞いたから意見を聞きたくてここに呼んだ。で、パーツの設定も頼もうかと思っているんだが」 「ダメだ!」 イザークは声を上げた。そしてビシッとを指差しながら 「こんな地球軍のスパイとも分からんやつに俺のデュエルは弄らせない」 とチーフに宣言する。 <わたしは地球軍じゃない!> イザークの腕を掴んでが睨みながら言った。 「だが、地球軍に協力してこれを造っていたのは事実だろうが」 <わたしはメカニックよ。機体の製造整備が仕事だもん。それを言うならわたしだってアンタにデュエルを任せたくない!ヘボパイロット!!> 「何だとー!もう一度言ってみろ!」 <何度でも言うわよ、ヘボ!ヘボ!!ヘボ!!!> 「きっさまーーーーー!!」 目の前で繰り広げられる口げんかは、イザークが一方的に怒鳴っているだけにしか見えない。 少なくとも、この場に居なければイザークがただ叫び散らしているだけのように聞こえるはずだ。 「イザーク、変な人扱いになるかもしれませんね」 ニコルが溜息交じりに呟いた。 それを聞いたディアッカは溜息を以って同意した。 「そういえば、イザークって随分読唇術上達しましたね」 「そういや、そうだな」 は結構早口でまくし立てている。唇を読んで喧嘩をしているのだからその集中力と読唇術の腕は相当なものだ。 ディアッカは仕方ない、とばかりに溜息を吐いて2人の間に立つ。 「取りあえず、お前らちょっと落ち着けって」 「貴様は黙ってろ!」 <ディアッカは下がってて!> 2人にそういわれたが下がるわけにもいかず 「いいから。取りあえずお互い落ち着けって」 と2人の顔を交互に見た。 2人は同時にふん、と鼻を鳴らしてそっぽを向く。 「ディアッカって戦争が終わったら保育士になってもいいと思いますよ」 ニコルが全く関係のない言葉を口にしてディアッカに睨まれた。 「は、デュエルの調整するのは嫌じゃないんだよな?」 ディアッカが確認すると頷く。 「イザークは、新しいパーツ、反対じゃないんだよな?」 不本意そうに頷いた。 「まあ、お互い半分は自分の意向に沿ってるんだから半分は我慢しろよ」 先に不承不承に頷いたのはだった。 このままだとデュエルがあまりにも不憫すぎる。 その様子を目の端で見ていたイザークも大仰に溜息を吐いて「わかった」と承諾した。 「そうだ。デュエルが終わったあと、バスターで調整してみたい箇所があるんだけど」 は頷いた。 新しいパーツをデュエルに装着させたら呼んでくれとチーフに声を掛けてその場を去る。 そんなの背を睨みつけてイザークもその場を去ることにした。 |
桜風
08.10.1
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