| 母親達に連れられて入ったカフェは彼女達の御用達のようで、個室に案内された。 「そういや、ラクスってSP連れてなくて良いの?」 ラスティが問う。 その隣では、『SP』と言う単語を聞いてがビックリしている。 ラクスはきょとんとして、 「あら?危険ですか?」 と聞いてきた。 あー、そういえばそうだね。 ラスティは納得して「や、かなり安全だと思う」と返した。 ちょんちょんとラスティの袖を引いて「なんで?」とが聞いてきた。 「だって、オレたちがいるもん」 真顔で返されては首を傾げる。どうしてラスティたちが居たら安全なのかイマイチ分からない。 「さん、イザークたちはザフトのアカデミーのその学年で優秀とされるトップ10に入っていた子達なんですよ。そして、全員揃って現役軍人」 エザリアが教えてくれた。つまり、それだけ強いと言うことなのだろう。 でも、ひとりにつきひとりが護衛になったとして、ひとり余る。 まあ、ラクスが優先だろうから大丈夫と言うことなのか、と納得していると「僕たち5人が居たら6人を守るくらい出来ますよ」とニコルに言われた。 「見くびるなよ、ザフトレッド」 苦笑してラスティが言う。 『ザフトレッド』が何か良く分からないは曖昧に頷いた。 注文したものがやってきた。 は頼んだタルトを目の前にしてキラキラと目を輝かせている。 「美味そうじゃん」とラスティがいうと「うん」と嬉しそうに頷く。 そしてはハタと何かに気が付いた。 突然椅子から上がったに皆の視線が集まる。 「わたし、ナチュラルなんです」 しーん、と室内が静まり返る。 いやいや、突然だなぁ...とラスティは苦笑した。 確かに、言ってしまった方がすっきりするだろうって言ったしそうすると彼女も言っていたが... まあ、今この場がいちばんいい機会ではあると思う。皆揃ってるし、落ち着いてるし。 「まあ、そうでしたの?」 沈黙を破ってそう返したのはラクスだ。 「わたくしは、コーディネーターですわ」 は目を瞬かせた。うん、知ってる。 そして、どうしていいか分からずにラスティを見た。 「オレもコーディネーター」とラスティが返すと「俺もだ」とイザークが言う。「僕も」「俺も」「私も」と皆が続き、一巡した。 「...で?」 イザークが続きを促す。 「で?」と促されたは困った。宣言をするだけのつもりだった。その先なんて考えていなかった。 「あ、いえ...何も」 しょんぼりしてが小さくなる。 「何がしたかったんだ?」とイザークが口を動かしてラスティに問う。さすがに声に出すと彼女がもっと小さくなると思って気を遣ったらしい。 ラスティは肩を竦めて「あとで説明するよ」とやはり声を出さずに口パクだけした。 小さくなったを見かねて「そういえば」と話を変えたのはニコルの母だ。 「今度留学生が来るらしいわね。夫がそう言ってたわ」 そうエザリアに話を振った。 「ええ、そうね。戦争も終わったということをきちんと形にするために出された案なの。でも、やっぱりほら。少し前まで戦争をしていたところに留学生を送るなんて、ってことで地球の殆どの国が渋ってる中、コーディネーターに免疫のあるオーブ首長国連邦とスカンジナビア王国が前向きに検討を行っているという情報は耳にしたわ」 「留学?」 「さん、興味あるの?」 ディアッカの母が声を掛けてきた。 「あ、いえ。わたし..そうだ!」 そう言ってはまたしても立ち上がった。 「学校行きたいです」 の宣言を受けてラスティは母を見た。 母はきょとんとしていたが、ぽんと手を叩く。 「そういえば、学校に行ったこと無いと聞いたわ。良いんじゃない?」 「本当ですか?」 「敬語を止めてくれたら、うん、良いわよ。ユーヒさんにも話を付けてあげる」 「え、あ。は..うん。ありがとうござ..です」 途端に言葉がしゃべれなくなったにラスティが声を上げて笑った。 「、言葉が変だよ」 「分かってるよ!でも、だって...」 そう言って拗ねながら目の前のタルトにフォークを立てた。 |
桜風
10.11.1
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