| ラスティの爆弾発言を耳にしたその翌日。 学校はいつも以上に騒がしく、教師達は慌しく学校の中を右往左往している。 学校全体が浮き足立っているのだ。 「もしかして...」とが呟くと教室のドアが開いた。 入ってきたのは予想通りの人物だ。 彼女はの姿を見つけた途端そちらに向かって迷わず足を向けてくる。 「!」 「ラクス!?...これまた、急だね」 「ええ。早い方が良いと思いまして」 ニコニコと笑顔を浮かべてそう返すラクスに次の言葉が出ない。 「これから、よろしくお願いしますね」 「う、うん...」 「お仕事で学校に来られない日があると思うのですが...」 寂しげにそう言うラクスには「ノートなら取っておくよ」と返す。 でも、よくよく考えたらラクスにノートを取っておく必要はあるのだろうか。 なるべく学校に来るようにしているラクスは仕事がある日でも数時間だけ学校に来ていた。 そうして学校生活にも随分慣れた頃、フレイに連れられて皆でモールへと向かった。 「ねえ、支払いはお父さんだといっても買いすぎだよ」 「何よ!良い子ぶって...!!」 どうにもフレイはラクスが学校に来る日は機嫌が悪い。 何となく、その原因は想像できる。 「でも、さ」 なんか違う、と思うのだ。 お金を得ることはとても大変なことなのだ。自分の両親やラスティを見ていると特にそう思うのだ。 ふと、聞きなれた声が聞こえた。 振り返るとオレンジ色の髪が見えた。 声を掛けようかと一歩足を踏み出して、止まった。 ラスティの隣には女性が居た。ラスティの腕に自分の腕を絡めた彼女は髪が長くて、綺麗で。背も高くて... 「子供」と言われた自分とは大違いだ。 「?」 声を掛けてきてのはキラだった。 「ん?何?」 「フレイが...」 少し離れたところでフレイがを呼んでいる。かなりご立腹な様子だ。 でも、買い物はストレスの発散に良いとエザリアが言っていた。仕事が物凄く忙しくてストレスが溜まったら数時間掛けて買い物をするのが良い、と。 「フレイ、とことん付き合う!」 突然態度が変わったに皆はきょとんと驚いたが、フレイだけは「その意気よ!」と歓迎した。 そして、寮に帰っては部屋を埋めている自分の荷物にちょっとへこんだ。 「...おとうさん、ごめんなさい」 荷物の山を前には謝罪した。 そんなの様子をカガリは呆れた様子で見ている。 「ごめん、すぐに何とかする」 「ああ、いや。それは別にいい。私だって色々と持ってきていたからな。だが、どうしだんた。突然フレイと同じくらいの買い物なんて、正直、こう..らしくないって言うか。さっきだって、支払いが父親だからって買いすぎるのは良くないって言っていたのに...」 「うーん」と唸っているとのモバイルが着信を告げる。 「鳴ってるぞ」 「うん」と言ってがそれを見ると電話を掛けてきた人物の画像が出ている。そういう設定にしているのだ。 イラッとした。 そのモバイルを布団の中に突っ込む。 「で..出なくていいのか?」 「いいの!」 のその行動が理解できないカガリは少し戸惑ったがこれは触らない方がいいのだろうと察して「まあ、がそういうならそうなんだろうが...」とそれ以上突っ込まず少し部屋を出ることにした。 の胸のモヤモヤはどんどん広がる。なんだか、彼女に当たってしまったようだ。 「もう!」 枕を殴ってみた。 こんなとき、どうやって解消していいかがわからない。 いつもだったらラスティに聞いてみるのだが、それは今出来ない。だって、この原因はきっと彼なのだから。 |
桜風
10.12.20
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