| ブリーフィングが終了したため、退室する前にに最後に声を掛けておこうと思って彼女の座っている席へ足を運ぶと、他の隊の赤の少年たちが興味津々に近づいてきていた。 ちょっと見守ろうと様子を見ることにした。 しかし、しっかり保護者だよな... 自分の見守ろう精神に気づいたバルトフェルドは苦笑を漏らす。 「こんにちは。僕はニコル・アマルフィです」とニコルが声を掛けてきた。 何となく年が近い気がする。 そんな思いで声を掛けたのだが、彼の頭に引っかかるものがあった。 「あれ?・?」 ああ、それ。 そう思ったと同時に驚き、その名を口にした人物を振り返った。 「ラスティ?」 同じくの名前を耳にした本人は一瞬視線が泳いだが 「オレは・だけど...新手のナンパか何か?」 と苦笑しながらそう言った。少し、気分を害したかのように。 「ああ、ゴメン。昔お世話になった先生の娘さんにそっくりだったから。そいや、先生どうしてるんだろう...」 ラスティがそう軽く返した。 今度連絡とってみようっと、と呟いている彼に「もう連絡はつかないけどね」と心の中で返しておいた。 父の教え子だろうと母の教え子だろうと、どちらとも連絡はつかない。勿論、その娘とも、だ。 「」とバルトフェルドが声を掛ける。 振り返ったに「じゃあ。私のコーヒーの美味さが分かるまでは死ぬなよ」と声を掛けて背を向けた。 「はい」と返事をしては敬礼を向けた。 「んで、だ」 少し年が上の赤が声を掛けてきた。 「あ、俺はホーキンス隊のハイネ・ヴェステンフルスな?んで、部屋割り。とりあえず、赤と同じ部屋は疲れるっていう奴が少なくないらしいから、出来れば赤は赤同士でって思ってんだけど...でもって、俺はもう既に自分の隊に同室が居るから。お前らで話し合って決めてもらいたいんだけどなー。ほら、丁度赤が6人だしさ。あ、でも既に相部屋決まってる?」 「僕が一人ですから、丁度良いです。少し前まではイザークと同室だったんですけど。ディアッカが戻ってきましたから元に戻そうって話をしていて艦長からの許可も下りていました」 そう言ったのはニコルだ。 「ふーん。てか、お前赤じゃなかったっけ?本部でチラッと見た気がするんだけど」 そうハイネは褐色の肌の緑服に声を掛けた。 「ああ、まあ。色々と事情があって、赤は返上したんだよ」 と苦笑しながら彼が言った。 「ああ、あの公安やっちゃったってお前らだったんだ?」 全く話についていけないは静かに会話を聞きながら情報を拾う。 どうやら、この緑服がディアッカという人物で、何らかの理由で公安ともめたため赤を返上したらしい。公安とやりあったのはニコルは勿論、同期の他の仲間も同じと聞いて驚いた。でも、赤を返上したのは彼だけだとか。 銀髪がイザーク。ちょっと神経質そうだ。 オレンジの短い髪が、“・”という、それこその心臓を止めかねない爆弾を投下したラスティ。 困ったような表情を浮かべているのが、アスラン。生真面目そうだ。 そして、自己紹介されても信じられない蜂蜜色の瞳をしているのがニコルだ。 彼らは全員あのクルーゼ隊に所属しているとか。 「まあ、この部屋割りもこの基地内での話だから。隊長たちが母艦受領したらまたそれぞれ艦に配属されることになるしな」 結局、はニコルと同室になってしまった。 「よろしくお願いします、さん」 「“”で良いです」 「じゃあ、僕も“ニコル”で。ちょっと気になっていたんですけど、僕と同じ年くらいですか?僕は15です」 「同じ..ですね」 「ああ、やっぱり」 「...よろしく」 「んじゃ、話が纏まったところで部屋に行くぞー。って、俺は引率の先生か!?」 そう言いながら先を歩き出したハイネに皆はついていった。 |
桜風
09.5.1