| セレモニーでやはりがオーブのプラント駐留大使と紹介され、現在の大使はその任を解かれた。 同時に、イザークの肩の荷も下りる。 セレモニーの後は、マスコミ向けに議長と新しい駐留大使の懇談会を開いた。 そして夕方になり、は晩餐会の会場にラクスと共にドレスを着て登場した。 以前よりも幾分落ち着いた雰囲気を纏うようになったはプラントの議員や外交官と会話を交わしていた。 しかし、ふと視線を外した隙にの姿が見えなくなる。 「あれ、イザークは?」 ディアッカもいろいろな方面に挨拶に回っていたのだが、自分が目を離した隙に消えた人物について昔なじみの友人たちに聞いてみた。 確か、さっきはここに居た。 「ああ、を追いかけて行ったぞ」 カガリが言う。 ああ、なるほど... 「てか、何でいきなり外交官?」 カガリの傍にいるアスランに聞いた。 「彼女、元々学校に通っていたとき国際学部でさらに外交史を専攻していたらしいぞ。ちなみに、たぶんナチュラルでは珍しい飛び級だったそうだ。卒業間際で家庭の事情で学校を辞めたらしいが。復学したときにそれまでの単位を認めるように教授会で彼女の恩師が頑張ってくれたらしく、お陰で卒論と納得していなかった教授たちとの面接だけで卒業が出来たようだ」 「飛び..級?てか、民俗学じゃないのか?!親父さん民俗学の有名で偉い教授だったんだろう?イザークも、は民俗学に精通してるって感心してたし」 「うん、お父さんはそうだけど。は国際学だよ。僕も、そう紹介されたし」 アスランと話をしていたキラが応える。 「は、年齢を偽っていたらしいな」 カガリが苦笑した。 「は!?いや、20歳だって言ってたけど...」 ディアッカの言葉に彼女の正しい年齢を知っている人物たちはお互いの顔を見合わせる。 「は、今年で20歳だ。お前たちと会ったのは18かそこらだぞ?たぶん、20と言ったのは、後見人の関係だろう。オーブの成人年齢は一応20歳だからな。それ未満は必ず後見人が居るはずだ。それを指摘されたらどうしたっては答えられなかったからな」 「今の後見人は?」 「私だ」 カガリの言葉にディアッカは絶句した。 「どういう繋がり?」 「父親同士が仲良かったらしい。それに、父が彼女のお父さんと約束していたんだ。彼に何かあったら彼の家族は自分が面倒を見るって。その意思を私が継いだだけだ」 知らないうちにそんなことになっていたのか、とディアッカは溜息を吐く。 そういえば、さっきアスランが飛び級と言っていた。どれくらいだろう、と思ってきいみると 「13歳になる年に入学じゃなかったかな?僕があの学校2年目のときに入学したらしいし、その時会って話をしてみたことがあるから。カトウ教授..僕のゼミの先生だったんだけど。ちゃんのお父さんと仲が良かったらしくて、1回だけ、ゼミの研究室に来たことがあるよ、彼女。それからは、構内で会ったら話をするくらいはしてたけど...でも、前にディアッカたちは彼女が20歳ってのは嘘だったって言ってたよね?」 イザークがオーブに留学していた当時に長期休暇で戻っていたときに彼女の話を少しした。 キラはそのときの事を言っているのだろう。 「あ、いや。アレは家の伝統の話を嘘だって..え。ってどれくらい嘘ついてんの?」 自問自答に近い言葉を呟く。 自分以上に彼女と会話をしていたイザークはそれに比例してさらに嘘を吐かれている可能性がある。 怒鳴るかな? 怒るかな?? 、泣かさないよな?? そんな事を心配しながらディアッカはイザークたちの居るはずのテラスを心配そうな視線を送った。 「大丈夫ですわ」 静かに彼らの会話を聞いていたラクスがディアッカの視線に気づいてそう声を発する。 ディアッカが驚いて彼女を見ると 「だって、さんはイザークに会うために此処まで頑張ってきたと聞きました。お話をするために」 ラクスの言葉を受けてカガリを見る。彼女は肩を竦めて苦笑した。 「寝る間を惜しんで勉強して。駐留大使なんて大変だぞって止める政府の高官を全部説得して。やっとここに来たんだ。イザークの家を出てからずっと頑張ってたんだよ、あいつは。また、イザークに会うためにな」 彼女が努力をしていた姿を思い浮かべ、同じだけ彼女を想っていたイザークを思い出してディアッカは知らず口元が緩む。 何だ、お前ら同じじゃないか。 何だか知らないが、とても嬉しい気持ちになった。 |
桜風
09.6.19
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