| 決意したとおり謝るべく、ディアッカは翌朝の食堂でを探す。 「!」 声を掛けて隣に座る。 「ディアッカさん!?」 昨日怒られたばかりでちょっと気まずいなと思いつつ、いつもと変わらないディアッカにホッとした。 「昨日、怒鳴ったりして悪かったな。ちょっとうまくいかないことがあったから」 素直に謝る。 「いいえ、あたしの方こそごめんなさい。そのつもりは無くても盗み聞きは盗み聞きです」 そう言っては深々と頭を下げた。 お互い謝りあって心の中がすっきりする。 「イザーク」 食事が済んでブリッジに向かう途中、隊長を見つけた。 名前を呼ばれたのにも拘らずイザークは振り返らない。 「昨日、俺別れた」 「振られたか。ホラ見たことか」 少しだけ口角を上げてイザークがからかうように言う。 「うわ、冷たいの!傷心を抱えた親友を慰めようという気はないわけ?」 「キサマに原因があるんだ。慰める必要もないだろう?というか、誰と誰が親友だ」 意地悪く笑う。 「ひでー!」と言いながらディアッカも笑った。 慰められなくてよかった。いつもどおりのイザークが逆に優しいと思う。 「サンキュ、イザーク」 「何の話だ。気持ち悪い」 そう言ったきりイザークは何も話さない。 ブリッジでは各種の報告を受け、イザークが指示を出す。 有事でなければブリッジに集まるは1日1回くらいですむ。 取り敢えず、ディアッカは時間が空いたため、ドックへ向かってみた。 自分の機体を1日1回は見るようにしている。整備士と話をしながら調整をすることもある。 主任整備士に声を掛けて機体に乗ってみた。 「あれ、コレ誰か弄った?」 ハッチを開けて近くに居る整備士に聞く。 「え...?あ、すみません!・が何かしてました。、ちょっと来い!!」 「い、いや...」と断ろうとしたが、怒った先輩整備士がを呼びつける。 「はい!」 コックピットの高さまでやってきたが返事をした。 「お前、このMS弄ってたろう!」 「え、はい。ちょっとOSの数値を変えたんですけど...」 そう言うと更に先輩整備士が怒鳴りそうになったから思わずディアッカが止めた。運よく主任整備士がその整備士を呼んだため、大事にはならなかった。 「あの、不具合がありましたか?」 「や、そうじゃないんだ。逆の意味でビックリして聞いただけ」 ディアッカの言葉に「良かった」とが胸を撫で下ろす。 「なあ、何で此処の数値変えたの?」 普通はあまり弄らない場所だ。 「ああ、そこは。シュミレーションの数値を見て、ディアッカさんは此処の数値を変えた方が良いかと思って...」 の言葉に少なからず驚く。 「でも、此処を変えたら他の数値も微妙に調整しなきゃいけないんじゃないか?」 「あ、そうなんですよ。だから、ディアッカさんに確認してもらって微調整がしたいって思ってたんです。今お時間有りますか?」 「え?あ、うん...」 ディアッカの返事を聞くと「じゃあ、ちょっと待っててくださいね」と言って自身の端末を取りに降りていった。 正直驚きだ。 ディアッカにとって・というのは、遅刻上等ちょこまかと自分の周りをじゃれる子犬と言ったイメージだったのに... 昨日の夜中、このドックで見たあの表情といい、さっきの話といい。 予想外の顔を持っている。 「女って、こわ...」 コックピットの中で漏らした自身の呟きに思わず噴出す。 「...何が可笑しいんですか?」 が戻ってきてもディアッカは笑っていた。 首を傾げるに 「お前って凄いなーって思ったんだよ」 と言って笑う。 それで何故笑うのか分からないが、ディアッカが楽しそうだから、まあいいやとも深く追求しない。 その代わり一緒に笑う。 ガナーザクウォーリアの前で笑う2人に周囲の整備士たちは首を傾げた。 |
桜風
07.9.19
ブラウザバックでお戻りください