Gold 5






ディアッカの誕生日。

学校から帰ると向かいの家の前に既に高級車がずらりと並んでいた。

毎年のことながら壮観だと思いながら家に入ろうとしたら、

「よう」

と何故か本日の主役が立っている。

「何やってんの!?」

「避難。あいつら来るのどう考えても早すぎだろ!?」

「家の中で隠れてればいいじゃん」

「何で自分ちで隠れてないといけないんだよ。というか、今外から帰ってきたところ。家に帰りづらいっていうかさ」

そう言って苦笑いを浮かべる。

「まあ、時間があるならうちに来れば?」

そう言って今度こそ玄関を開けた。


「あらぁ、ディアッカ君。どうしたの?」

「ども。少し避難させてください」

お母さんが声を掛けるとディアッカが会釈しながら言ってきた。

「そお?ディアッカ君も準備あるんじゃないの?」

お母さんが聞くと

「いえ。まだ時間がありますので」

とやんわりとそう言った。

「着替えてくる」

自室に戻り、部屋着に着替えた。

リビングに戻ると紅茶を飲んでるディアッカの姿に思わず見惚れる。


「今日は、どんなドレスなんだ?」

私の存在に気付いたディアッカが聞いてきた。

「ブルーの」

「...俺の知ってるの?」

眉間に皺を寄せて考えている。

「ううん、この間買ったのだから。今日が初披露」

そう言うと

「へぇ!楽しみだな」

そう言って笑った。

社交辞令が上手くなってるなーって思う。

「きっと綺麗なんだろうな」

そう言われて思わず赤面すると

「ドレスが」

とこれまたお約束というか。とにかくムカツク一言が添えられた。

「そうよ!凄く綺麗なドレスなんだから!」

悔しくてそう言うとディアッカは何故か笑った。

そうやって余裕を見せるディアッカはあまり好きじゃない。


いい加減主役として戻らないといけない時間になり、お母さんには相変わらず卒のない挨拶をして我が家を出て行った。

「さて、も着替えましょうね」

お母さんが楽しそうに言う。

毎年、私は無条件に着飾らないといけないこの日だけは大人しくお母さんの好きなように飾ってもらってるから、お母さんとしても年に一度の大イベント&楽しみな日だったりするらしい。

先日買ってもらったドレスを来てお化粧をされる。

「うーん、アクセサリーは...」

お母さんが自分のジュエリーボックスをあけて色々悩んだ挙句にひとつネックレスを付けてくれた。


「じゃあ、行ってきます」

「頑張ってねー」

間延びするお母さんの声に手を振っていざ出陣!

目の前の大きなお屋敷に向かった




ディアッカは普通にカッコイイと思います。
イザークの子守をしているからヘタレに見えるだけであって。


桜風
07.4.28


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