Polaris 44





メンデルに到着した。

はそのままアークエンジェルに向かった。

こちらに腰を落ち着かせたのはアークエンジェルとクサナギの方が早い。

情報をまとめているだろうと思ったのだ。

「失礼します」

ブリッジに足を踏み入れる前にそう一言声をかけて作戦を立てているであろうマリューの元へと足を向ける。

「お姉さま!」

先に到着していたラクスがに抱きついた。

その勢いでたちは宙を流される。

ディアッカがの腕を掴んで引き寄せた。

「ありがとう。久しぶりね」

床に足を付けたはそう礼を言った。

「おひさし。てか、生きてたなー」

「はは、死にそうになったけどね」

笑いながらが言う。

そして、ラクスと共にブリッジに入ってきたバルトフェルドに目礼をし、ダコスタには頭を下げた。

そしてブリッジに居る人物の顔を確認して改めては驚いた。

やはりカガリが居るのだ。

まあ、ウズミが上がることは出来ないだろうが、それでも子供の彼女がここに居るなんて...

しかしそれ以上に驚いたのはがオーブで一度会ったことのある少年までこの席に居ることだ。

「こんにちは」

彼はの視線に気づいて挨拶をする。

たしか...

「キラ..さんでしたか?」

「覚えていたんですか?!」

に名前を呼ばれてキラは目を丸くする。

「知り合いだったのか?」

カガリがキラに問う。

「あ、うん。知り合いって言うか...」

「以前、オーブに逗留させてもらっていたときにね。ちょっと街中で出会ったというか...でも、オーブ軍だったなんてね」

彼がオーブ軍だなんて思っていなかった。

「いえ...僕は軍人ではないんです。ただ、出来ることがあるから...」

言いにくそうにそういった。

ああ、そうか。オーブはコーディネーターの存在も否定していないからそういう人だって居るんだ。

は納得してそれ以上聞かなかった。

「で、状況は?」

イザークが話を促した。

「地球軍は引いたが、国を半分以上焼いてしまった。ザフトが抑えているマスドライバーを落とすほうが早かったからそっちで今宇宙に上がってきているみたいだ。

とりあえず、私たちがこっちに上がってきたからヘリオポリスの住人たちの避難が終わったらマスドライバーをひとまず壊すとお父様が...」

「避難...?」

バルトフェルドが問う。

「オーブの友好国だ。何とか避難できるということになっている」

全国民が、というのだ。

そう長く引き受けてはくれないだろうが、この戦争自体長引くとは思えない。

「そうそう、。面倒くさいことになってるぞ」

バルトフェルドがそう声をかけた。

「何ですか?」

「ザフトが、核を使う準備をしている」

はつぃと目を眇めた。

「まさか..間に合ったんですか?」

の言葉にブリッジに居た全員が驚きの表情を浮かべる。

「知っていたのか?」

イザークが呆然と問う。

「うん。言ったでしょう?『戦姫』は情報が沢山入ってくるって。でも、核を忌み嫌っているプラントが、って思っていたから...」

「早期解決にはそれしかないっていう考えなんだろう。ザラ議長もなりふり構ってられないといったところか。今、エターナルに搭載しているMSの動力源がそれだよ」

「まあ、ひとまずバルトフェルドさんがそれを持ってきてくれたので安心..して良いんですかね?」

「システムの開発は済んでいるからね。なんともいえんよ。持ってきたのも開発したものの一部かもしれないしな」

バルトフェルドの言葉には頷いた。


とりあえず、がファクトリーに出していた指示通り先ほど物資が届いたとマリューが言う。

「では、地球から上がってきた方たちは宇宙での行動に慣れていただくように少しここで体勢を整えましょう」
がそう提案した。

「しかし、大丈夫なのか?その..ここでゆっくりしても」

アスランが言いにくそうにそう言う。

「『戦姫』が生きていたってザフト中が知ったから多少混乱してるでしょうね。少しくらいの時間稼ぎにはなったんじゃないかしら?全く、勝手に殺さないでもらいたいわよね。
そうそう。ここが発見された場合の次の潜伏場所も一応候補はあるわよ?」

はにこりと微笑んだ。

バルトフェルドはそんなの発言に苦笑しながら肩を竦めた。

全く、たいした姫さんだ。









桜風
10.9.20


ブラウザバックでお戻りください