| 艦内での訓練が終わって少年たちが自室に戻っている途中、1人の紅い軍服を着た少年が見慣れないものを見つけた。 「何だ...?」 そう呟いたイザークに 「どうしたんだよ、イザーク。...何だ、あの赤い塊は?」 傍にいたディアッカも足を止めた。後ろに続いていた少年たちも追いつき2人の視線を辿る。 「なんでしょうね」 「...人、じゃないか?」 「そうだな、人みたいだな」 「って、お前ら何呑気に言ってるんだよ。あの状態は大怪我してるってことじゃないのか?!」 そう言ってほかの少年たちとは色の違う緑色の軍服を着たミゲルがそれに急いで近づいた。 それは、赤く染まっているコートを着た少女だった。 「おい、大丈夫か?」 頬を軽く叩くが反応が無い。 「取り敢えず生きてるみたいだな」 「...軍の人間じゃないようだが」 「じゃあ、何でそんなヤツがガモフに乗っているんだ?」 「さあな。だが、医務室にでも連れて行ったほうが良くないか?」 「そうですね。ここからだと第二医務室の方が近いですね」 少年たちはそう判断して、近いほうの医務室へその人を運んだ。 「失礼します」 少年の声に女医のラファエル・ティンバーが振り返る。 「あら、今日の訓練で誰か怪我したの?...どうしたの、その子」 ミゲルが腕に抱えている少女を見て怪訝な顔をして聞くと、 「いや、えーと」 「落ちてたんだよ、艦内に。見たとおりの状態だから取り敢えずラフに診てもらおうと運んできたんだけど...」 「そう。じゃあ、ミゲル。その子をベッドに寝かせてあげて。一応診察するわ」 ラフにそう言われてミゲルは彼女をそっとベッドに降ろした。 ラフに言われて少年たちは医務室から出て診察の結果を待つ。 「彼女、大丈夫ですかね」 「んー。たぶん大丈夫だろ、ニコル。アレは彼女の血じゃない」 「でも、軍の人間でもないのに何であんなところで倒れてたんだろう...」 アスランが腕組みをしながら呟く。 「そんなの、アイツが目を覚ましたときに尋問でも何でもして吐かせりゃいいじゃん」 「ディアッカ!!女の子なんですよ?!」 「女だろうと何だろうと反乱分子という可能性も有るだろ」 「イザークまで!!」 「はいはい、お前らちょっとウルサイ。診察中の医務室の前で騒ぐなよ」 間に入って溜息交じりでミゲルがけんかを止める。 「全く以ってそのとおり!!」 ドアが開き腰に手を当てて仁王立ちするラフが声を掛けてきた。 「取り敢えず着替えさせたからいいわよ、入っても」 彼女の言葉に従い、再び少年たちは医務室の中に入っていった。 「で、まずこれが彼女の所持品のようだわ。でもねぇ...」 「どうかしたんですか?」 「うん。...アスラン、これ読める?」 アスランは手渡された本を開くが見たことのない文字がずらりと並んでいる。 「いいえ、俺には読めません」 「うわ、何だこれ?...文字、だよね?」 アスランの持っている本を覗き込んだラスティが彼女に聞いてみるが、彼女は肩を竦ませるだけだった。 「貸してみろ!」 乱暴にそれをイザークが奪いディアッカと共に覗き込むと 「「日本語?!」」 2人は声を揃えて驚いた。 「ニホンって、あの地球のか?何で彼女が持ってるんだ?」 「地球軍のスパイじゃないのか?」 「なら、尋問決定じゃん」 楽しそうにディアッカが言うが、 「待ちなさい。彼女が地球軍のスパイだという証拠がどこにあるの?それに、地球の言葉と言っても私たちプラントの人間が知らないってことは無いでしょう?現にイザークとディアッカは読めてるんだから」 「いや、まあそうだけど...でも、スパイじゃないっていう証拠も無いじゃん」 「そうだけど。私が言いたいのは結論を急がないでってコト」 「名前は、。・というらしいな」 先ほどの本の裏表紙を見てイザークが呟く。 「...ん」 カーテンの掛かっている向こうから彼女の声がかすかに聞こえ、皆がそちらに顔を向けて驚く。 「ちょっと、ラスティ。何やってるんですか?!」 小声でニコルが声を掛けると 「いや、こうして見ると可愛いよ、この子」 何でもないように答える。 「...ん、....うわぁ!!」 目を覚ましたは目の前の顔に驚きそのままラスティがいる反対側にベッドから落ちた。 「だ、大丈夫ですか?!」 慌ててニコルがを助け起こす。 「酷いなぁ〜。俺の顔を見てそんな反応って無いよね?」 「普通は寝顔を覗かれていたら驚くだろう」 と溜息混じりに言うアスラン。 「え〜??」 「じゃあ、聞くわよ。ラスティが寝ているときにイザークが寝顔を眺めてたら、どう?」 「すっごい嫌。ってか、ホラーでしょ?!」 「ちょっと待て、貴様ら!!それはどういう意味だ!」 「いい喩えだと思ったんだけど?まあ、予想外のことに大抵の人は驚くってコト」 「なあ、ラフ。彼女、混乱しているようだから説明をしてやったらどうだろう?」 ミゲルが溜息混じりにラフに声を掛ける。 「そうね。えーと、まず名前を聞こうかしら?私はラファエル=ティンバー。皆は『ラフ』って呼ぶわ。あなたは?」 「えーと、私は、です。...ん?あ、名前が先か。・です。あの、ここはどこですか?」 「ガモフの中」 「ガモフ?ってどこですか?」 「ん」 ラフの指差した方向を見ると窓があり、そして、 「...えーと。夢オチですよね?」 「ううん、ばっちり現実よ。宇宙は初めて?」 「勿論ですよ。宇宙の旅が出来るようになったって最近のニュースで騒いでるくらいなんですから!」 のその言葉に皆は顔を見合わせる。 「えーと、。俺はミゲル・アイマン、よろしく。失礼だけど、今いくつで、何年生まれ?」 「え?16です。生まれた年は、西暦...」 「西暦??...コズミック・イラじゃなくて?あ、俺はアスラン・ザラだ」 「コズミック・イラ?何ですか、それ?」 皆は再び顔を見合わせて怪訝な顔をした。 「そう。じゃあ、まずの話を聞かせて?貴女が覚えている、そう、目を覚ます前の話。何があったの?」 ラフに促され、は俯いて目を瞑った。息を深く吐き、顔を上げて口を開いた。 |
とうとうやってしまった...
ガンダムSEEDの連載です。
SEEDはこの連載1本で行く予定ですので、よろしくお願い致します。
しかし、私は本当に『兄妹』が好きらしい(苦笑)
桜風
04.8.8
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