| の返事を受けてラフは深く椅子に腰掛け、とミゲルにも椅子に座るように勧めてゆっくりと話し始めた。 「じゃあ、話そうかね。私にはね、妹が居たの。今生きてたらと同じ年かな?私と10歳違うのね。その子がきっかけかな? 私の妹はね、ナチュラルとして生まれたの。私の両親はナチュラルとの共存を望んでいたいわゆる『穏健派』ってやつだったのね。でも、祖父が『急進派』でナチュラルは排除するべきだって言ってて。本当は両親は私もナチュラルとして産みたかったらしいんだけど祖父が強く反対したから、私もコーディネーターなんだ。 で、祖父がが亡くなって妹が出来て今度こそナチュラルって事になって、あの子はナチュラルとして生まれた。 私には兄もいたんだけど、兄は祖父に可愛がられてやっぱり急進派だったんだけど、妹は別として可愛くてナチュラルにもいい奴は居るって感じだった。私たち家族は仲良かったわ、自分で言うのも何だけどね。 でも、それは8年前に終わったの。 妹の誕生日にね、妹が行ってみたいって以前から言ってた結構有名なレストランに食事をしに行ったの。 私はもう医学部に進んでいたんだけど、そのときは何となく、て感じだったの。 でも、その日に私は誓ったのよ。医者になって私の命の続く限り誰かの命を救うって。」 「何が、あったんですか?」 「うん。『ブルーコスモス』って知ってる?」 「えっと、反コーディネーターの過激派というか...」 「そうね。彼らがそのレストランに来たの。『青き清浄なる世界のために』って多くの客を撃っていったわ。 そして、私の妹も撃たれた。同じナチュラルに。コーディネーターだと思われて... 私は妹を抱えて逃げたの。ほかの家族とははぐれたけど、とにかく妹を安静に出来る場所で治療をして、って思いながら走り続けた。 そして、やっと妹を安静に出来る場所が見つかって、治療をしようと思ったけど..もう、手遅れだった。 白い妹の着ていたワンピースが紅く染まって... でも、あの子笑ってたの。苦しいはずなのに私を安心させようとして。逝く前に私のこう言ったわ。 『お姉ちゃん、誰も恨まないで。悲しみを抱え続けないで。今、悲しんでくれてるだけであたしはもういいから。お姉ちゃん。お姉ちゃんは、立派なお医者さんになって。たくさんの人を助けてあげて。あたしには出来なかったけど、お姉ちゃんには出来るから。お父さんとお母さんと、それと、お兄ちゃんに『誰も恨まないで、悲しまないで』そう伝えて?ありがとう、お姉ちゃん』 そのすぐ後に息を引き取った...両親と兄に妹の言葉を伝えたけど、兄はナチュラルを心から憎み、母は悲しみのあまり、心を患ってしまった。それからすぐに母のためにって父は農業プラントに引越しをしたの。私は大学。兄は軍に入って他のプラントで研究をしていた」 「農業プラントってまさか...」 「うん、ユニウスセブン。あの血のバレンタインの日、私たち家族は毎年そこで揃うことになってたの。母の誕生日だから。でも、その日に限ってシャトルのエンジントラブルで私は行けなかった。空港で知ったわ、血のバレンタインの悲劇を。そして、そのとき既に軍に所属していた私はアカデミーの医師だった私は戦艦に乗るように命じられた。で、今に至るの。私が医者になろうって思ったのは妹のお陰かな?」 ラフの話を聞き終わっては俯いていた。 ミゲルもラフも何も言わない。 少しして 「ねえ、。この話はあの子たちには内緒よ?下手したらあの子達の反ナチュラル感情を煽っちゃうから」 の頭を優しく撫でながらラフが声を掛けた。 「はい...ミゲルは、そういうのないの?」 隣に静かに隣で座っているミゲルに視線を向けると 「ん?俺の弟もナチュラルだからな」 という答えが返ってきては驚く。 「そうなの?」 「ああ。今の世代でナチュラルってのも珍しいけどな。あいつらには内緒だぜ?」 そう言って笑った。 つられても微笑み、そして、ラフに顔を向けた。 「先生。私は、お医者さんになりたいとは思いません。でも、先生のお手伝いはしたいと思ってます。凄く半端なことを言ってるかもしれませんが、お手伝いできるように教えてください。私も、人が死ぬのをただ黙って見てるだけなんて嫌です」 そう言ったの瞳は強い決心を宿していた。 「ん。OK、ビシビシしごいてあげましょう!貴女がどこに出ても恥ずかしくないようにね?」 「お願いします、先生。じゃあ、私はこれで」 そう言っては椅子から立ち上がりドアの前に立ったところで足を止めた。 「どうかしたか?」 不思議に思ったミゲルが声を掛けると 「先生。先生が私に良くしてくれてたのって、妹さんと私が重なってたからですか?」 ラフに背を向けたままそう言った。 「...そうね。初めて見たときは、今あなたが言ったとおり、妹を守れなかった贖罪として貴女を守ろうとしてたわ。でも、今は、だからこそ声を掛けたのよ」 「ありがとうございます」 そう言っては部屋を出て行った。 「しかし、に話すとはね」 「んー、そうね。あまり言わない方がいいかなって思ってたけど、あの子のまっすぐな気持ちに応えたくなってね。ホント、不思議な子よねー」 そう言いながら手にしていたミゲルの持ってきたデータを再生する。 そこにはあの写真の優しい表情をしたイザークが居た。 しかし、その画面にはもう一人写っている。イザークの視線の先には熱心に読書をしているの姿があった。 「あのイザークに、こんな優しい表情をさせる子だもんねー」 「俺も、驚きのあまりに危うくシャッターチャンスを逃すところだったよ」 苦笑しながらミゲルがそう答えた。 「ま、あの2人がまとまったらこの入りの写真をあげても良いんじゃない?」 「そうだな。それまでは、...いつものようにラフが預かっててくれるか?」 「了解」 そう言ってラフが鍵を開けた棚の中には多くのディスクが入っていた。 その中に今回のディスクを収め、再び鍵を掛ける。 その後、ミゲルとラフは今回の収穫の写真に価格設定を始めた。 |
ミゲルの弟くん、可愛かったですよねvv
彼がナチュラルだと言うのは思いっきり捏造です。
実際どうか分かりませんが、多分コーディネーターですよね。
桜風
04.12.5
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