| 街中では爆発が起こり、行く手を塞がれている。 この辺りの地理に明るくないはただミリィたちについて走った。 すぐ傍でロボットが戦闘を始める。 確か、モビルスーツとか言うはずだ。 一度イザークに怒られた。 「そんな弱そうな名前で呼ぶな!モビルスーツだ!!」 と。 自分はいつもイザークに怒られていたな、思い出す。 あの機体には誰が乗っているのだろう。自分の知っている人だろうか。 ミゲル?それとも、ラスティ? 皆の顔が浮かんで泣きそうになる。 思わず立ち止まってしまった。 すぐ傍までモビルスーツが後退してきた。皆、恐怖のためか、動けなくなる。 そのとき、押されていたほうのモビルスーツの動きが突然良くなった。 戦闘が遠くで展開されるようになる。 「早く、ここから離れよう!」 の言葉に、皆が我に帰る。 そのまま公園に向かった。 公園にいると先ほどのモビルスーツがやって来た。 「おーい、みんな」 キラの声だ。 「キラ?!」 そのまま、そのモビルスーツを皆は見守った。 ハッチが開き、キラが降りてきた。 腕を怪我している女性が一緒に乗っていたらしい。サイたちも協力して彼女を降ろす。 ミリィとが彼女の介抱に当たった。 少しして、彼女が目を覚ました。 「大丈夫ですか?」 「お水、要ります?」 とミリィが声を掛ける。 「すみません、僕、何かむちゃくちゃなことやっちゃったみたいで」 先ほどの戦闘のことにキラが謝罪をする。 その後ろで、トールとカズイが機体に乗っていじっていた。それをサイが注意していると 「その機体から離れなさい!」 銃声と共に鋭い声がした。 「何をするんですか?!彼らなんですよ、気絶しているあなたを降ろしてくれたのは!!」 キラが抗議をするが、そのキラにさえ銃を向ける。 「助けてもらったことは感謝します。でも、あれは軍の重要機密よ。民間人が無闇に触れていいものではないわ」 そう言って皆を移動させ、自己紹介をさせる。 皆の紹介が終わった後、 「私は、マリュー・ラミアス。地球連合軍の将校です」 マリューに現状を説明され、皆は抗議をする。自分は民間人だと。中立国だと。 それを聞きながらは正直驚いた。 今、この状況でそんな言葉は通用しない。軍の機密に少しでも係わったらどうなるか。数ヶ月間軍に所属していたには簡単に想像できた。 予想通り、そんな理屈は通じない。 マリューの話を聞いた残りの少年たちはトレーラーを運転してきた。 何やらまだ装備があるらしい。 それを装備すればまた動くようになるというのだ。 装備をしている途中、空からモビルスーツと何かが出てきた。 オレンジ色の機体はキラの乗っているガンダムを守ろうとしているようだったが、戦力差か、上手くいかなかった。 そのとき、今度は戦艦が出てきた。 キラのガンダムの手に乗って先ほどの戦艦に向かった。 「ラミアス大尉!」 そう声を掛けて走ってくる軍人たちが居た。その中で一番えらいのは『ナタル・バジルール』という名前らしい。 ガンダムから降りてきたキラを見て軍人たちが驚く。 説明を求められたマリューも、どう説明していいか分からず言いよどむ。 「へえ!こいつは驚いたな」 男性の声がした。 「地球軍、第七機動艦隊所属。ムウ・ラ・フラガ大尉。宜しく」 そう言って敬礼をする。 何やら軍の現状報告をお互いが交わして、話が一段落ついて今度はフラガがキラについて聞いてきた。 マリューは、彼のお陰でジンの撃退が出来たことや、機体に自分が乗せた事を報告する。 興味ありそうにフラガがキラに近づき、他の兵士たちもそれに続いた。 「な、なんですか?」 「君、コーディネーターだろ?」 「はい」 キラが答えると周りで銃を構えられる。 は初めてナチュラルとコーディネーターとの対立を目にしたような気がした。 今までは、ずっとコーディネーターの中で生活し、ナチュラルへの反感の存在は感じていたが、こんなにも対立しているものとは想像していなかった。 自分たちの危機を助けてくれた人でもコーディネーターなら銃を向けるのか。 「なんなんですか!」 トールが銃を向けた人たちを睨む。サイとカズイもフラガの前に立ち、彼らを睨む。 「コーディネーターでもキラは敵じゃねぇよ!さっきの見てなかったのかよ。どうゆう頭してんだよ、お前らは!!」 「銃を降ろしなさい」 マリューがそう命令をして、それに従う。 しかし、その命令に納得いかないナタルが説明を求めるが、 「そう驚くことでもないでしょ?ヘリオポリスは中立国のコロニーですもの。戦渦に巻き込まれるのが嫌で、ここに移り住んできたコーディネータが居ても不思議ではないわ」 キラの説明も聞いて、フラガは謝罪をしてそのまま艦の奥へ向かった。 「フラガ大尉。どちらへ?」 ナタルが聞くと、フラガは外に居るのがクルーゼ隊だと告げて再び足を進めて奥へ向かった。 フラガはクルーゼ隊と言った。 やはり、今回の強襲は彼らだったのだ。地球軍の艦に乗っていても思うことは皆は無事かということだった。 ふと、顔を上げるとキラが寝ていた。 先ほど慣れない戦闘をして疲れたのだろう。 「キラさ、あのOS書き換えたって言っただろう?いつ書き換えたんだよ」 カズイが話をしていた。 「遺伝子操作をされて生まれてきた奴らは、あんなことも『大変だった』で済まされるんだぜ。ZAFTってのはそんなやつばっかりなんだ。そんなのと戦って勝てるのかよ、地球軍は」 そう言って皮肉っぽく笑う。 その言葉に、は眉を顰めた。 「お断りします!僕たちをもう戦争に巻き込まないでください」 マリューがキラに協力を要請しに来た。あの機体はもうキラ以外、つまりコーディネーター以外乗りこなせないらしい。 コールが入って戦闘が始まることを告げられた。 マリューの口から今の状況が説明される。 どうやら、もうこの船から降りられないらしい。 そして、戦闘に参加できる機体はあのガンダムのみ。それに乗れるのは、キラだけだと。 戦闘が始まったらしい。 他の部屋からトールの声が聞こえてきた。 「おい、この部屋のモニタで外の戦闘が見れるぞ」 皆でその部屋でモニタを見る。 キラがザフトの機体を撃破した。 それはこの艦に居る人たちにとっては嬉しいことかもしれない。 しかし、は複雑だった。 戦ってる機体を見ながら、あれには誰が乗っていたのだろう。そう考えていた。 どこかで、優しい声が聞こえたような気がした。 『守ってやるからな...』 「ねえ、誰か何か言った?」 「いや?何も言ってないけど...それより、やっぱキラはすげーな!」 トールは嬉しそうに、誇らしげに親友の名前を口にする。 やはり気のせいだったのだろうか? 「?ちょっと、どうしちゃったの?何で泣いてるの?」 何故か、の頬を涙が伝った。 |
両方の面を見ているヒロインにとってはどれもこれも素直に喜べないものばかりです。
取り敢えず、今の気持ちはザフト寄りですしね。
桜風
05.8.7
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