Moonshine 33







カガリも落ち着き、バルドフェルドと向かい合って座る。

「実に良く似合ってるね。というか、板についてるって感じだな」

感心したようにバルドフェルドがそういい、

「勝手に言ってろ」

不機嫌にカガリが返す。

「喋らなきゃ完璧」

「そういうお前こそ、ホントに砂漠の虎か?何で人にこんなドレスを着せたりする?これも毎度のお遊びか」

厳しい目をしてカガリが聞く。

「毎度のお遊びって?」

「変装をして街中で遊んだり、住民を逃して街だけ焼いてみたり」

「いい目だねぇ。まっすぐな目だ」

「ふざけるな!」

カガリはテーブルを叩き、腰を浮かせる。

「カガリ。やめなって」

が宥めるも、落ち着かない。

「君も死んだほうがマシな口かね?隣のお嬢ちゃんは?」

「いえ。生きないと。生き続けないと終わってしまいます」

は答えた。

「ふうむ。そうだな。そっちの彼は?キミはどうなったらこの戦争は終わると思う?モビルスーツのパイロットとしては」

「お前、何でそれを知っている?!」

カガリが驚き声を上げる。

その反応にバルドフェルドは

「あまりまっすぐすぎるのも問題だぞ」

と笑いながら立ち上がる。

「カガリ、

キラは2人を守ろうと自分の引き寄せ、壁に背を向け、自分の後ろにカガリとを隠す。

「戦争には得点も時間制限も無い、スポーツの試合のような、ねえ。なら、どうやって勝ち負けを決める?何処で終わりにすればいい?敵である者を全て滅ぼして、かね?」

バルドフェルドに銃を向けられ、部屋の中に緊張が走る。

キラは逃げる算段を頭に描くが、それを見越したバルドフェルドに忠告される。

「やめたほうが懸命だな。いくらキミがバーサーカーでも暴れて無事に脱出できるもんか」

「バーサーカー?」

「ここに居るのは、みんなキミと同じコーディネーターなんだからね」

バルドフェルドの言葉にカガリが驚く。

「お、お前...」

「カガリ、その話は後よ」

動揺するカガリにがそう言って宥める。

「キミの戦闘を2回見た。砂漠の接地圧、熱対流のパラメーター。キミは同胞の中でもかなり優秀らしいな。あのパイロットを『ナチュラルだ』と言われて信じるほど、私は呑気じゃないね。そして、見慣れぬキミのさっきの立ち回りだ。キミが何故同胞と敵対する道を選んだのか知らんが、あのモビルスーツのパイロットである以上私とキミは敵同士だということだな」

打つ手が無いと思っているとバルドフェルドはフッと笑い、銃を降ろす。

「やっぱり、どちらかが滅びなくてはならんのかねぇ」

そう言って銃をしまい、アイシャを呼ぶ。

「帰りたまえ。話せて楽しかったよ。良かったかどうかは分からんがね」

キラはカガリを連れてドアに向かい、を見て同じく退出を促した。

「バルドフェルドさん。私もあなたの話を聞けて良かったです」

「そんな良いコトを言ったかね、私は」

「そうですね、『きっかけ』をいただけました。ありがとうございます」

丁寧にお辞儀をしてもドアへ向かう。

「また戦場でな」

キラは、バルドフェルドの声にチラリと振り返り無言で部屋を出た。




端折りまくり。
しかも、砂漠はここでお終いです。
何となく。ずっと船に居るヒロインを書くには難しいし...


桜風
06.1.8


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