Moonshine 35





オーブの正式発表では『アークエンジェルは国外追放した』となっているが、納得できないザラ隊はオーブへの侵入を試みた。

オーブ内に居る、ザフトと繋がりのある人物に侵入の手はずを整えてもらい、海から潜入する。


アスランとニコル、イザークとディアッカの2手に分かれてオーブ内を偵察するが、やはり簡単には見つからない。

「見つかったか?」

「ダメだ、そっちは?」

「同じく」

「まさに、羊の皮を被った狼ですね」

「...。で、どうするよ?やっぱりあるとしたらモルゲンレーテ、だろうな」

しかし、今の自分たちではモルゲンレーテの深部まで潜入できない。

仕方がないので、取り敢えず今の自分たちの持っているIDでいけるところまで行って偵察をしておこうということとなった。


そうは言ってもこのIDで入れるところなんて高が知れている。

このままオーブに留まっても仕方がないということとなり、帰ろうとしたとき、

『トリー!!』

何かが飛んできて、アスランの腕にとまった。

「あん?」

「なんだこりゃ?」

「ロボット鳥ですね」

アスランが飛んできたロボット鳥を手に驚きのあまり動けなくなっていると

「トリィ!何処行っちゃったんだろ...」

と言いながら工場から少年が出てきた。

「あ、あの人のですかね?」

ニコルがそういうと、アスランがフラフラと工場から出てきた少年、幼馴染のキラの元へと歩き出した。

「これ、君の?」

「う、うん...」

ギクシャクした会話でトリィがキラの元へ帰される。

「いくぞ!」

後ろからイザークに声を掛けられて、アスランはキラに背を向けて歩き出す

「昔!」

キラがアスランに伝えたい言葉とかける。思わずアスランの足は止まる。

「昔、とても大切な友達から貰った、大切なものなんだ」

「...そう」

少しだけ顔をキラの方に向けてアスランが答えた言葉はその一言だった。


「あ、あの人」

車に乗り込んで発進させた途端、ニコルが声を出した。

「...ぁあ?」

ニコルの指差す人物を見ると

「あ...」

アスランも思わず驚いて声をもらす。

自分たちの知っている少女に酷似していた。

逆光で、はっきり見えないが、それも似ていると思った。

思わずイザークを見ると、辛そうな顔をして目を伏せている。

「あの子、さんに似てませんか?ほら、髪が短くなってますけど、逆光で髪の色が良く分かりませんけど、でも、なんか...」

「やめろって。は、..のはずがねぇだろ?何でがオーブに居るんだよ?」

隣に座っている幼馴染に気を遣ってか、それとも、自分が認めたくないからかディアッカはニコルを窘めた。

「それに、いくらでもあんなにボケてないだろ」

ニコルがだという、かの人は、何故か盛大にこけてコンテナに頭を打ち頭を押さえたまま蹲っていた。

何でもないところでよくこけていたが、でも、あそこまでではなかっただろう。

「そ、そうかもしれませんね...」

また会いたいと思った自分の見せた幻想なのかも知れない。

ニコルもそう思い、このことは無かったことにした。




ヒロイン、あまりのボケっぷりに皆に黙殺されてしまいました...(笑)
次回はヒロイン視点。
何故、コンテナに頭をぶつけたかが次回明らかになる!!(爆)


桜風
06.2.2


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