| 医務室では、何とか止血の済んだ蒼い顔をしたがベッドに横たわっていた。 昔を思い出す。 ディアッカは反対側のベッドに寝て輸血を行った。 一通りの治療が終わって、ディアッカも動けるようになった。 「んじゃ、戻ろうぜ」 「戻るって、何処に?」 ミリィが聞いた言葉にディアッカは呆れながら 「独房。暗くて好きじゃないケド、ここで俺が逃げ出したりしたら今度はが大変だろ?」 「そういや、ボウズ。どうしてこのお嬢ちゃんに輸血したことがあるって言ったんだ?お嬢ちゃんとは何処で知り合ったんだ?」 フラガに聞かれて、 「俺の口から言わない方がいいと思う。ちゃんと、が言うさ。あんた達のことを信頼してるなら、の話だけどな」 とふてぶてしく答えた。 「ま、お前のお陰でこのお嬢ちゃんが助かったんだ、礼くらいは言わせてくれよ」 「いらね。こいつを守ってやるって、仲間と約束してたからな。一緒に約束をした2人は、もういねぇケド...」 そう言ってを見る。 「そうえば、ミリィ。は何で撃たれたの?」 「え、ああ。そうね...」 キラに聞かれてミリィは慌てて話し始めた。 あの部屋から出てとミリィは少ししたら2人のクルーと擦れ違った。 1人が「あのまま餓死してしまえば良かったのに」と呟いた。 それを聞いたは振り返り、 「一体誰のことを仰ってるんですか?」 と声を掛けた。 「は?決まってるないか。あの捕虜だよ。コーディネーターなんて生まれなければ良かったのにな」 と笑いながら言い、隣に居る人物も一緒に笑う。 「ばっかじゃないの?!コーディネーターだって人間よ!コーディネーターだからって何でも出来るわけじゃない。迂闊発言で死にかけることもあるし、バカなヤツもいる。私たちと何ら変わらないわよ!」 「バカはお前だ!コーディネーターとナチュラルは全然違うんだよ。アイツらはバケモノだ!!」 「じゃあ、今まで誰がこの船を守ってくれてたの?!フラガさんも勿論だけど、でも、キラがずっと泣きながら戦って守ってくれてたんじゃない!!そんなことも分からないの?!あんたたちみたいなのがいるから、この戦争は終わらないのよ!何で分かろうとしないの!! コーディネーターで、ザフトに入ってて、それでも戦争が終わったらやりたい事って聞いたら、『弟と遊んでやりたい』とか、『ピアノの演奏会を開きたい』とか、『世界中を旅して色んな風景を見てみたい』とかそんな普通のことを言うのよ! くだらないことで笑って、つまらないことで喧嘩して... 彼らは私たちと変わらない、人間じゃない! もし、何かをバケモノと喩えるなら、それはあんた達のような考え方が生み出す『心』よ!」 そんなの言葉にカッとなった1人が銃を抜いた。 それを認めたはあろう事かその人物に向かって走っていく。 体を低くして、腕で心臓を守ってそのまま懐に飛び込み顎を掌で突き上げた。 1人が気を失って安心したところにもう1人がを撃ったのだ。 左腕を撃たれ、それでもはその男に向かって走っていき、今度は顔面を拳で殴りつけた。 銃声を聞きつけた近くにいたクルーが男たちを連れて行き、が医務室に運ばれていくのを見て、ミリィは思わず独房へ戻っていったのだ。 「ばっかじゃん、」 聞き終わってディアッカがそう呟いた。 その発言にミリィが文句を言おうとしたが、思わず口を噤んだ。 「俺たちのせいでこんな怪我なんてするなよ。...アイツらが悲しむだろ?俺たちは平気だから、もう俺たちを庇って怪我すんなよ?」 ディアッカはの髪を梳く。 「えーと。じゃあ、戻ることとするかボウズ」 「ボウズじゃねぇ、オッサン!」「オッサンじゃない!」などという会話をしながらディアッカとフラガの2人が出て行った。 「じゃあ、ミリィ。ここは頼めるかな?」 「え?うん、大丈夫よ」 「お願い。...、ありがとう」 そう言ってキラも部屋から出て行った。 |
ヤな感じのクルーです。
この世で一番怖いのは人の心だと思うのです。
そして、この世で一番尊いのも人の心だと思います。
桜風
06.4.16
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