Moonshine 42





アークエンジェル、クサナギ共に無事に空に上がった。

ドッキングも終了して、皆落ち着いた。

「マリューさん、後でお時間いただけませんか?お話したいことがあります」

態々ブリッジにまで上がってきてはマリューにそう言った。

「分かったわ。場所は、私の部屋で?」

「えーと、たぶんちょっと人数が多いのでミーティングルームをお貸しいただければと思います」

そうお願いすると

「分かったわ。じゃあ、あとでね」

夕食後に話をするということで取り敢えずこの場は去った。


夕食後、ミーティングルームにはアークエンジェルのクルーでは、キラ、マリュー、フラガ、ノイマン、ミリィ、サイ。

クサナギからカガリとキサカ。

そして、元ザフトのディアッカとアスラン。

「カガリ、大丈夫?無理言ってゴメンね?」

「あ、ああ。大丈夫だ。気にしないでくれ」

浮かない顔をしているカガリだが、に笑顔を向けてそう答えた。

「ありがとう。えっと、何から話したらいいのかな?」

「初めからこの船に乗るまで、じゃないのか?」

が困っているとディアッカがそう声を掛けた。

「そだね。えっと、私は西暦生まれです」

「西暦?!え?だってそれはずっと前の...」

思わず椅子から立ち上がってカガリは声を出す。

「いいから、カガリ。最後まで聞いてやってくれ」

「あ、ああ。すまない。続けてくれ」

「うん、ありがとう。アスラン、カガリ。それで...」


自分の両親は飛行機事故で幼い頃に亡くなっていること。

自分も何らかの事故に巻き込まれて、自分を庇って兄が死んだこと。

そして、目が覚めたときには何故か自分がガモフにいたこと。それは、その事故が何らかの原因になっていると考えられると言われたこと。

両親がいないため、食事を作るのは慣れていた。そのためにガモフでは食事を作る仕事につかせてもらった。

そこで、友達が出来て、彼らは自分を仲間と認めてくれた。

楽しかったこと、困ったこと、辛かったこと...

ブルーコスモスに攫われてヘリオポリスに行ったこと。


はゆっくりと思い出を噛み締めるように語った。

「えっと、それ以降は、アークエンジェルのクルーの方はご存知だと思います。アスラン、聞きたかったら後で話すから。ここでは省略させて?」

「ああ、分かった」

皆はこの事実についていけないらしく、ただ言葉が出ない。

「え、えーと...」

静まり返ったこの場の雰囲気に、はうろたえていた。

やはりこの世界の人間ではないというのは正直に言い過ぎただろうか?

不安に思い、ディアッカを見ると笑顔で頷く。まるで『大丈夫だ』というように。アスランを見ても同じ反応だった。

「はぁ...」とマリューが息を吐いた。

「大変だったわね、さん。話してくれてありがとう」

「え?」

「何で今まで話してくれなかったんだよ!」

「仕方ないよ、カガリ。全部話すってなったらザフトのことも話さなきゃいけなくなるし。は、友達を守りたかったんだよ」

不意を突かれたようにはきょとんとしていた。

するとディアッカが苦笑をしながら

「ばぁか。こいつらが、コレくらいのことでお前に冷たくなると思ってたのか?」

と声を掛けてきた。

「だって、現実味ないでしょ?」

「でも、現実。事実だろ?」

そう言ってアスランも微笑む。

「あ、あの。ありがとうございます!!」

そう言っては深く頭を下げてそのまま涙を零した。


「そういえば、ディアッカはのこの船でのことは聞いたのか?」

「ああ、捕虜に入った日にな。夕飯の後に。こっちのことも話してるぜ?」

ドックに向かいながらディアッカとアスランは並んで話していた。

「じゃあ、ミゲルたちのことも...」

「話した。教えないままってにもあいつ等にも悪いだろ?、落ち込んだけど、自力で乗り越えたぜ」

「まあ、あれだけディアッカとイザークに意地悪されてへこたれずに更には認めさせた子だからな」

「厭味〜?仕方ねぇじゃん。あんときは、ナチュラルなんて価値ナイって思ってたんだからさ」

「あのさぁ?お前ら俺たち抜きで思い出話?」

「居たの、オッサン?」

「オッサンじゃない!さっきからずっと居ただろう!!...ボウズが、あのお嬢ちゃんを守るって約束した相手が、そのミゲルってヤツか?」

「そ、よく覚えてたな。ミゲルが一番に親切にしてた。を妹みたいに思ってた。まあ、俺も、ラスティも、多分アスランもそうだったんだろうケドな?で、が連れ去られたのに、まだ生きてる気がするから、もし自分がを守れなかったら頼むって言われてたんだよ。ブルーコスモスに攫われたのに、だぜ?ありえないって思ったけど、生きてたんだよ。は俺の前に前と変わらずに現れた。違うのは着てるものがザフトの軍服から地球軍の軍服に変わってて、髪が短くなってたことくらいだったな。正直、驚いて声も出なかったな」

思い出しながらディアッカは笑う。

「俺もそうだったな」

アスランも、ついこの間のことを思い出して苦笑をする。

「でも、俺よりもを守るに適任が居るんだけどなー...生きてるかな?」

「生きてると、いいな」

「ああ。アイツ危なっかしいからなぁ」

そう言ったディアッカは幼馴染を思い浮かべ、アスランも同じ人物を思い出す。





お、王子、出番はまだですか?!
早くヒロインを守りに出てきてください!!
って書くのは私vvv


桜風
06.5.21



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