| ラフが加わったその日、早速はエターナルへと向かった。 マリューが一応挨拶へ行くと言っていたので同行させてもらえることになったのだ。 「先生!」 はマリューとの挨拶が済んで部屋から出てきたラフに抱きつく。 「今後の話し合いをするから。さんも来る?」 「え、でも...」 「まあ、難しい話でも、これからどこへ向かうかは知っておいたほうが良いんじゃない?」 軍事的な話は未だに苦手としているにラフがそう言い、そのまま会議を行うブリッジに連れて行った。 「?」 「あ、キラ」 「珍しいね。こういう席にが居るって」 「いやー。正直居心地悪いですよ」 ははは、と笑いながらは頭を掻いた。 「お?じゃん」 「珍しいな」 ディアッカ、アスランにもそう声をかけられ、イザークは少し驚いた顔をしたが、すぐ側にラフが居るのに気付いてここへ来た経緯が分かったのか苦笑した。 今回は補給後の動きを確認とラクスが入手したプラント側の情報を元に作戦を立てた。 「そういえば、は向こうで何やってるの?」 話の区切りが付いてラフが問う。 「あ、ご飯作ってます」 「あー、そっちだったんだ...」 「そっちって。他に何が出来るんだい、このお嬢ちゃんは」 ラフの何かを含んだ言い方が気になったフラガが話に入る。 「ああ、この子。医術も勉強してるから。ガモフ、ヴェサリウスに居たころ色々教え込んでるのよ。まあ、当分やってないならまた慣れるのに時間が掛かるかもしれないけどね」 ラフの言葉に、ザフト時代のを知らない皆は驚き、まじまじとを眺める。 「だから、さんはDr.ティンバーのことを『先生』と呼んでいたのね」 「まあ、お医者様だからってのもあるんですけど...」 「今は、一応足りてるから必要ないかもしれないけど。また医術の方に就きたかったら教えてあげるから。寧ろ、助手としていてほしいくらいなんだけどね」 「そんなに、腕がいいの?」 「私?」 素で聞き返すラフに、マリューは少し声のトーンを落として 「さん」 と答えた。 「あー、ね。私が指導しててどうして腕が悪いの?まあ、元の才能が皆無だったらどう指導者が良くてもモノにはならないだろうけどね。けど、私はこの子に素質を見出した。そして、まあ、ラミアス艦長も分かってるとか思うけど、この子の努力ってハンパじゃないのよね。それらが相まって中々優秀な助手よ」 何だか、とてつもなく褒められた気がしたは赤くなって俯いた。 そんなの様子を見てラフはわしゃわしゃと乱暴に頭を撫でた。 「そういえば、何故貴女はさんとイザーク君が話をしたのを知っていたのかしら?」 「え?あれ、全回線に向けてのオープンチャンネルになってたわよ?」 ラフの返事を聞いてマリューはフラガと顔を見合わせた。 「あー、ごめん。俺です」 「ディアッカ?!」 「何ていうか。の言葉って結構響くものがあるから。それを聞いて銃を下ろすやつが少しでも出てきたらいいなーって」 ちょっとビクビクしながらそう言うディアッカ。 ラフは半眼になり、それを責める。 「あのさ。そうなったら居場所とか、色々知られて。それこそ他に迷惑掛けることだって山ほど有るでしょうに。それっくらい思いつかなかったの?」 「けど、それを聞いたから、ラフだってアークエンジェルに来たんだろ?」 「それは、結果論。もう少し慎重に行動なさい。まったく、性格も軽くて、頭まで軽くなったらどうしようもないわよ」 そう言いながら大仰な溜息を吐く。 「まあ、今回はなんともなかったんだし。大目に見てあげるわ。トイレ掃除1週間と、始末書の提出ね」 苦笑をしながらマリューがそう言い、ディアッカは情け無い声を漏らした。 その日のミーティングが終わり、それぞれ艦に戻ることになったが、はラフに引き止められてエターナルに残った。 ドックでが戻ってくるのをディアッカとイザークが待つ。 帰ろうとしたら、ラフが 「イザークは、当然をアークエンジェルに連れて帰るためにドックで待っているわよね?」 と有無を言わさなかった。 勿論、は連れて帰るつもりだったが、何だかラフに強制されてる感じがして居心地が悪い。 「大変だな、イザークも」 ドリンクを持ってアスランがドックへやって来た。 イザークは溜息を吐いて、それを受けとる。 「まあ、ラフが来たときから分かっていたことだが...」 「ディアッカも気の毒がってたな」 「余計なお世話だ。それに、ディアッカも注意しておいた方がいいと思うんだがな。ついでに、貴様も」 「俺も?」 イザークの意味深な言葉にアスランはドリンクを口から離し、続きを促す。 「ラフは、俺たちがザフトに居たとき。それ以前の俺たちも知ってるだろ?少しの間だが、アカデミー時代にラフは校医をしていたしな」 それを聞いてアスランは「あ...」と一言漏らす。 きっと有ること無いことカガリに吹き込まれる。それは、ちょっとイヤだ。 何せ、ラフの生存をに伝えなかった自分たちなのだから。たぶん、ラフは怒っている。 「ディアッカは特に。あの、ハウとか言ったか?彼女に吹聴されて不都合のあるものがあるだろ?」 「確かに...」 ディアッカこそ、普段の行い等々好きな子にバラされたら困るネタがたくさんある。 「お互い、大変だな」 「仕方ない気もするがな」 若きエースパイロットたちは揃って溜息を吐いた。 |
ディアミリ推奨派です、私。
皆さん察しておられて、今更かもしれませんけど...
自分の過去を知る相手がラフ。
ふふふ...頑張れ、若人たちよ!(笑)
桜風
06.11.19
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