| 夕食が運ばれ、皆がそれを口にする。 「何か、珍しい味がするな」 一口食べてアスランがそう呟く。 「毒でも盛られてるんじゃないの?」 ディアッカがからかうように言うと、アスラン・イザーク・ディアッカ一瞬沈黙して笑い飛ばす。 が、 「そうだね。遅効性の毒かも。微量だけど」 が答える。 「分かるのか?!」 「料理をしまくってたからね。これも作ったことがあるし、味がおかしいってことくらい気付くよ。あと、先生からのメッセージもあったし」 3人は不思議そうに顔を見合わせる。 「ラフからメッセージ?」 「あれ」と言いながら今日の昼にラフから差し入れられた雑草の寄せ植えを指さす。 「あれらが、どうかしたのか?」 「毒消しのハーブが寄せ植えてあるの。和洋折衷で急いでたんだと思う。だから、雑草集団にしか見えないけどね」 ただの雑草の集団だと思っていたそれは、毒消しと言う心強い集団だったらしい。 「それに、『緑がある方が安心するでしょ?』というメッセージは『毒消しがある方が安心するでしょ?』って感じになるよね。お茶葉を一緒に差し入れてくれたのも、実は毒消しの効果のある葉だったの。 それを飲んでも残ってるものがあれば、もう諦めろって話でしょうけど。 まあ、そこまで強いものは使ってないと思うよ。私たちにぽっくりいかれたら不都合があるだろうし」 そう言いながらは食事を続けた。 「おっまえ。神経が図太いな...」 呆れながらそういうディアッカにはにっこり微笑んで見せた。 外界の情報は遮断されることなく、テレビすら置いてある部屋で情報収集していた。 一応、停戦放送があったあの日から、今日までの政治的な流れがニュースとして報道されている。 たちのことには一切触れていない。 「ねえ、私たちがこっちに引き取られてるって話が出ないよ?」 「政治的にまだ発表すべきではないと判断されたんだろう」 テレビに注がれていた視線を一瞬に向けたアスランが答えた。 「こちらの体制が整えきれていないんだろう。それが出来る前に俺たちが此処に居ると公表するのは得策じゃない。一応、保護するのが目的のようだからな」 「ザフトの人たちに狙われるって事?」 「そう。でも、今も十分狙われてるけどなー」 皮肉をディアッカが言うとイザークも応えるように鼻で笑う。 どうも政治的なことが絡むと話がややこしくなり、はそういう話が苦手だ。 それを口にすると皆が苦笑する。 「いいんだって。が俺たちみたいに裏を読んで鼻で笑い始めたら、俺ら絶対ラフに殴られるだろうし、ミゲルも態々化けて出てきて説教しそうだ」 それを聞いてが噴出す。 「やっと、笑ったな」 不意にイザークに言われる。 「、船を下りる前から笑ってなかったの気付いてなかっただろ?」 こくりと頷く。 「そんな気を張るなよ。俺たち居るしさ。俺、こう見えても交渉得意なんだから。アスランとイザークは、頭いいし。一応、社交界に居たお陰で人の考えの裏を読むの慣れてるし。外からはラフが何とかしようとしてくれてるはずだ。今回みたいに毒消しの差し入れとかな」 「うん、ありがとう」 に笑顔で礼を言われたディアッカは、の視線がテレビに移った瞬間イザークにはたかれた。抗議しようとイザークを見ると「1人だけイイカッコするな」と顔に書いてあり、口を噤んだ。 驚いて、音がした方を見ただったが 「手が滑っただけだ。ディアッカ、すまなかったな」 と明らかな嘘を爽やかに言いのけたイザークに納得して、「大丈夫?」とディアッカに声を掛けていた。 もちろん、ディアッカは「大丈夫」と言いつつ、再び訪れるかもしれない痛み(に心配されたディアッカにムカついたイザークにはたかれる)に少しばかり怯えていた。 そんな様子を見ていたアスランは呆れながら深い溜息を吐いた。相変わらずだ... 「停戦調停、だよね」 ニュース報道が終わって、確認するようにが呟く。 「そうなるだろうな。ただ、お互い譲らないものが多いだろうから、少し長引くんじゃないのか?」 溜息を吐きながらイザークが答え、アスランも溜息を吐いた。 「だろうな。お互い、核を持っていることが明白になったし。それを同時に破棄だなんて簡単にいかないだろうし」 「皆は、さ。軍には戻れないんだよね?」 伺うように皆を見てそういうの頭をくしゃっと撫でてディアッカが立ち上がる。 「たぶんなー。ま、それも覚悟してたことだからさ。プラントを守りたくてザフトに入ったんだし。は気にすんなよ。俺、シャワー浴びてくるわ」 鼻歌交じりでディアッカがバスルームへ消えていった。 「ディアッカって鼻歌下手だね...」 真剣な眼差しでディアッカの消えたバスルームを見ながらがそう呟き、表情が可笑しかったのか、イザークとアスランは噴出した。 |
相変わらずディアッカは可哀想ポジション(笑)
イザークは大人気ないです...
アスランが意外に巻き込まれていませんよね。
世渡り上手になったのかな??
桜風
07.2.4
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