| 数日後、プラント側から正式発表として、たちの身柄がザフトにあることが報道された。 その後すぐにオーブ軍とアークエンジェルは地球に降りた。 オーブは地球側とプラントの仲立ちをして、停戦協定の早期締結を実現させた。 停戦協定を締結した後も、復興などで人手を割かねばならない。 一応、停戦したことにより、たちも晴れて軟禁状態から開放された。 カナーバ議員は復興目処がつくまでの期間限定の議長を務めている。 そんなカナーバ議員に呼び出された。 それぞれ、この先の身の振り方を話すためだ。 「それで、君たちはこの先どうするつもりか?」 「私は、可能ならプラントの復興のために、カナーバ議長のように期間限定で評議会議員をしたいと思っています」 イザークがそう言う。 ずっと考えていた。 プラントのために何が出来るか。何をしたいかずっと考えていた。 自分が軍に入ってやったことを間違ったことだとは思わない。だが、今度はそれ以外の方法でプラントの力になりたい。 ディアッカはそのイザークを助けたいと言う。 アスランは、オーブに降りたいといった。 「確かに、アスランはあのザラ議長の息子だし。正直、色々と利用価値があるわね」 同席したラフが頷く。 今でも反ナチュラル派は居るし、その象徴として利用されては厄介なことになりそうだ。 「了解した。アスラン・ザラは本日を以って存在しないこととしよう。君はオーブに行きなさい。では、・。君は?」 「私も、地球に降りたいと思っています」 「!?」 ディアッカが声をあげる。 イザークは静かに目を瞑る。何となく、そう言うのではないかと予想していた。 「何でだよ!」 納得がいかないのはディアッカだ。当たり前のようにイザークの側に居ると思っていた。 「私もみんなの力になりたいよ。でもね、プラントに居て、私が出来ることって何?私が出来ることが多いのは、オーブとか、地球だと思う。それでも、他の人に比べてできることは本当に少ないと思うけど...」 「まあ、私もがこっちに居てくれたら嬉しかったな、正直。でも、決めちゃったんだよね」 苦笑しながら、ラフがそう言う。 意外とは頑固だから、何を言ってもダメだと諦めている顔だ。 「はい」 「イザークはそれでいいのかよ」 一緒に説得してくれそうなラフが早々に諦めた。今度はイザークに話を振ってみると 「仕方ないだろう。が考えたことだ。俺たちが口出しで出来ることじゃない」 「はぁ!?」 納得いかないと言う声をあげるディアッカだが、周囲は既に納得済みだ。 分が悪いと察したディアッカは諦めの溜息を吐いた。 「分かったよ。何だよ、皆...」 ブツブツいうディアッカには「ごめんね」と謝る。 「いいよ、もう」 そう言ってもう1回溜息を吐いた。 イザークたちは帰る家があるから今日からその家に帰っても良いと許可が下りた。 アスランとはそれぞれホテルを取ってもらえた。 軟禁場所は一応プラント内に知られているため、オーブに降りる2人の障害が起きてはならない。 はあの場所でも構わないと言っていたが、そんな理由で宿泊場所が変わった。 たちがオーブに降りるのは、今度プラントから使節が出るときになった。 それにまぎれて降りれば、多少安全だろうという配慮からそうなった。 明日を出立する日に控えた日の夜。のホテルの部屋のドアがノックされた。 「はい?」 覗き穴から外の様子を伺って慌てて鍵を開ける。 「イザーク!どうしたの?」 「久しぶりだな」 議員服を着たイザークが立っていた。 少し、疲れた顔をしている。 「え、ちょっと。入って」 慌ててはそう促してお湯を沸かす。 「コーヒーでいい?インスタントしかないけど...」 「ああ、構わない。ありがとう」 思ったよりも少し狭い部屋だな、と思いつつ上着を脱いでソファに腰掛ける。 「あれ?イザーク。ここ」 自分の額を指さす。 イザークの額にあったあの傷が消えていたのだ。 「ああ、消した。もう、いいだろうと思ってな」 「そっかー」 そう言ってが微笑む。 「何だ?」 「いやー。やっぱりイザークは美人さんだと思って」 「男が言われて嬉しいと思えない褒め言葉だな」 「最上級の褒め言葉ですよ」 そう言っては笑う。 コーヒーも入り、はイザークにカップを渡す。 自分のカップを持てイザークの正面に座った。 「正直なところ、俺も、引き止めたかった」 イザークが呟く。 「うん...」 「でも、は言い出したら聞かないし。何より、が言ったとおりこっちに居てもあまり役に立つとは思えない」 「はっきり言うなー」 は小さく笑う。 「それでも、俺にとってはがいるだけで安心するし。側に居てほしいとも思う。でも、これは俺の我侭だし、今の状況を考えると、例えがプラントに残っても今のままだとの事を放ったらかしになってしまうと思う」 「そうだね」 「だから、プラントの復興が済んで、俺が評議会を去ったら。また迎えに行く」 「うん」 「待ってろとは言わない」 「ん?」 「が他の男を好きになっていてもいい」 相槌を打たずに首をかしげている。 「必ず、迎えに行く。そのとき、に他の男が居ても諦めない。俺のほうが絶対にいい男だ」 そう言って不敵に微笑むイザークには 「そうだよね」 と真剣な眼差しで頷く。 イザークは思わず噴出した。 「あれ?間違った?」 「いや。良く分かっているなと思って」 くつくつと笑いながらイザークが答える。 よほどツボに嵌ったのか、イザークの肩は当分小刻みに動いていた。 イザークが落ち着いた頃、が口を開く。 「私もね、本当はイザークと一緒に居たかったよ。でも、何も出来なくてお荷物になんてなりたくないの。できることがあるならやりたいって思った。地球に降りて本当に出来ることがあるか分からないし、もしかしたプラントに居ても出来ることがあったかもしれない」 「たぶん、そうだろうな」 「ねえ、イザーク。次にイザークに会うときには、イザークにどれだけ追いつけるか分からないけど。きっと成長していると思う。頑張るから。ただ待ってるなんて出来ないよ」 ああ、そうだった。いつもは自分に出来ることは何かを考えて見つけ、そして、惜しまず努力をしていた。 イザークは立ち上がり、の側で足を止める。 腰を屈め、自分を見上げているの唇に口付けを落とす。 「愛してる。必ず、迎えにいく」 そう囁き、もう一度口付けを交わした。 |
は、恥ずかしい...
書いてて非常に照れくさかったです(照)
またしても離れ離れとなる2人ですね。
桜風
07.3.18
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