| 少しすると悲しい気持ちはずいぶんと落ち着いた。 「大丈夫か?」 「うん」 今度こそ大丈夫。 「しかし、意外だな。は泣くほど苺が好きだたっとはね...」 高野くんが楽しそうに呟いた。 「昭一、言いふらしたらダメだからね」 「分かってるって!」 そんな会話が目の前で展開されている。 もういいから... 「じゃあ、俺たちそろそろ帰るわ」 そう言って高野くんとが立ち上がる。 「ばいばーい」 と手を振って2人は帰っていった。 私も帰ろう。 「ああ、そうだ。、まだ時間は大丈夫か?」 不意に藤真くんが聞いてくる。 その間に透はさっきまで2人が座っていた側に移動した。 「何?」 「ちょっと教えてくれないか?」 そう言われて透の方を見た。透はあのバスケ部に所属していても定期テストでトップ争いをする頭脳の持ち主だ。 「いや。数3なんだ」 それなら透じゃダメだわ。 ウチの学校はホームルームは文理混合で構成されている。 私は理系。透は文系。 どうせ英語と国語は必須科目だし、受けるなら一緒に受けるがいいという話らしい。 まあ、だから透と同じクラスなんだけどね... 聞かれたことは今日習ったものだから結構簡単に教えることが出来た。 此処に疑問を持つということは、藤真くんのクラスは私のクラスよりも進んでるってことか... それから暫しの勉強会。 透は一人、鞄から本を取り出して読んでいた。 「そろそろお開きにしないか。、門限までに帰れないぞ」 そう言われて時計を見る。 うわ、ギリギリ! 「の家は門限が有るのか?」 「大事な一人娘だからな。おばさんが心配してしょうがないみたいだ」 透が笑いながらそう言う。 「じゃあ、今日はこれで帰ろうか。また教えてくれ」 「うん」 そう言って本当にお開き。 苺を取ったお詫びに、と藤真くんが奢ってくれた。ついでに、今度苺のパフェを奢ってくれるらしい。 ファミレスの前で別れて透と家に向かう。 「大丈夫か?」 「うん、大丈夫」 透は、私が男子と長く居ると時々そう言って確認してくる。 「そういえば、今日の女バスの1年」 「男バスのマネージャー志望になった子?って名前みたい」 「そう。藤真、相当怒ってたな」 思い出して透が呆れたように呟く。 「うん、凄い怖かった」 思い出して苦笑が漏れる。 凄く怒っていたのが分かった。 藤真くんのそういう態度を見たら、彼は本当にバスケが好きなんだって分かる。 「男バス、今年も全国に行けるといいね」 「女バスもな」 「うわ、ちょー無理難題...」 私がそう言うと、透が小さく笑う。 そして、私も笑う。 いよいよ門限に間に合わなくなりそうで、半分くらい走った。 うわ、生クリームがキツイ... 家の前で胃を抑えていると 「だから、そんなの良く食べれるなって言ったんだ」 呆れながら透が言ってきた。 「走る予定がなかったんだもん!」 そう抗議をして 「じゃあ、また明日ねー」 と自分の家の門に手を掛ける。 「ああ、おやすみ」 透も自分ちの門の中に入っていった。 |
桜風
08.1.16
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