| 決勝が終わればすぐにテスト期間に入る。 テスト前最後の部活で信長が非常に沈んでいた。 「どうしたんだ、信長」 気になった神が声を掛けると、信長が縋り付いてくる。 「神さんって、頭いいですよね!?」 「え、えーと。悪くはないと思うけど...」 「テスト勉強、見てください!!」 涙目になってそう訴える。どんなに強豪バスケ部のスタメンでも赤点を取るのは非常にまずい。 追試ともなれば練習時間が減ってしまうし、追試に受からないと全国へ行けない。 「でも、家に学年首位がいるじゃないか。ちゃんに教えてもらいなよ」 は学校の入試で主席だったが、この間の中間試験でもトップだった。 あのハードなバスケ部のマネージャー業をしながらのトップに教師たちの信頼も更に篤くなった。 「いや、でも。は普段マネージャーやってて遊べないから、部活の無いときくらいは遊んだらいいと思うんスよ」 ごにょごにょと俯いて訴える。 確かに、いつも部に顔を出してみんなのために働いているにだって息抜きがあってもいいと思う。 「どうした、お前たち」 2人が話しているところに牧がやって来た。 「じゃあ、牧さんと一緒ならいいぞ」 「ホントっスか?!牧さん、お願いします!!」 勢い良く頭を下げる信長に眉を寄せて神を見遣る。 「どういうことだ?」 「試験勉強を見てほしいらしいですよ」 「が居るだろう?」 呆れながら牧も神と同じことを言う。 「ちゃんには、部活が休みのときくらい自分の好きに過ごしてほしいとか。妹想いですよね?」 にこりと微笑む神。 何だか断れない雰囲気が漂い始めた。 諦めて牧は溜息を吐きながら 「いつだ?」 と了承した。 「土曜、いいスか?」 「明後日か?」 「はい」 「構わんが...」 「俺も大丈夫だな。1日で大丈夫なのか?」 神の疑問に怯みながら信長は視線を彷徨わせて頷く。 「う、たぶん...じゃあ、その日にお願いします」 「どこでするんだい?」 「あ。うちに来てもらってもいいですか?」 「信長の?」 「ダメですか?」 「いや。構わん」 「そうですね」 「じゃあ、何時くらいなら大丈夫っスか?」 「午後からにしよう。2時はどうだ?」 「俺は大丈夫です」 「じゃあ、お願いします。家分かりますか?」 「俺が分かるから大丈夫だよ」 神は何度か夜遅くなったを送っているから清田家を知っているのだ。 「じゃあ、行ってきます」 「おう!ゆっくり遊んでこいよ」 「ノブはしっかり勉強しなよ」 「大丈夫だ。まかせんしゃい!」 「...行ってきます」 信長の自信満々の返事に一抹の不安を覚えながらは玄関を出て行った。 が出て行ったのを確認すると、信長は自室に戻る。 部屋を綺麗にせねば... 部屋の掃除は牧たちがやってくる時間に何とか間に合った。 チャイムが鳴ってドアを開けると、牧と神が立っている。 「チャリはどこに置けばいい?」 「あ、こっちにお願いします」 慌てて家を出て自転車を置いてもらうために神を案内して戻ってくる。 2人を家に招き入れて、 「汚いですけど」 と自室のドアを開けた。 本当に汚いな... 2人は同じことを思った。 雑誌等、取り敢えず部屋の隅に寄せて積み上げられており、洗濯物はベッドの上に山を作っている。 あのきれい好きのと同居しているとは思えない。 「ちゃんは、この部屋に来る事あるの?」 「?無いスよ。入るなって言ってますから」 「いっそのこと、一度入ってもらったらどうだ?」 牧も言う。 「い、嫌ですよ。も、もういいから勉強。勉強しましょうよ!!」 折りたたみ式のテーブルの上に教科書を置いて座る。 神と牧も信長を挟むようにそれぞれ座った。 お互い勉強をしながら信長が聞いてきたら手を止めて見てやるという形をとっている。 最初こそ中々集中できなかった信長だったが、全国が掛かっているということもあって段々静かに集中していった。 |
信長は頭が良くないと思ってます。
他の連載のときにも言いましたけど...
牧さんは成績いいと思います。
というか、そうであってほしい。
神さんは、普通に出来そう...
桜風
07.3.2
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