| が教室移動から戻る途中声を掛けられた。 振り返ると 「神先輩!」 自然と笑顔になる。 「教室移動?」 「はい!神先輩は?もうチャイム鳴ったからお昼ですよ」 「うん。今日は学食。クラスの友達が席は取ってくれてるから少しくらいは寄り道してもいいんだよ」 そう言って神が微笑んだ途端 「ーーー!」 名前を叫ばれ、振り返るとそこには今朝も顔を見た姉の。 「お姉ちゃん!」 神はさり気なく溜息を吐く。 せっかく...いや、何も言うまい。 「。お昼一緒食べる?」 「ごめんね、友達と約束があるの」 に断られてもは微笑んだまま。まあ、予想していた答えだし。 少しと神を見上げながら話し込んでいるとドン、という衝撃がありは少しよろめく。 「あーら、ごめんなさい。ぜんっぜん見えなかったから」 数人居る知らない女の人の中の一人にそういわれた。 「いえ、大丈夫ですよ」 は笑顔でそう返す。 「...、友達と一緒におべんと食べる約束してたんでしょ?」 「そうだよ。早く戻らないと友達が心配するよ」 神もの言葉に重ねる。 「あ、そっか。じゃあ。神先輩、放課後」 そう言った後自分にぶつかった先輩らしき女の人たちにも「失礼します」とペコリと頭を下げてパタパタと走り去った。 その後ろ姿を眺めたまま女生徒が鼻を鳴らし、笑顔で神に振り返って固まった。 「じ、神君?」 神のその表情に全く温度がない。 「さっきの、わざとにぶつかったのよね?」 そう声を掛けたのは。こちらも目が座っており、後ろからは言い表せないくらいのドス黒いオーラが発せられている。 助けを求めるかのように神を見たが、先ほどと全く変わらない冷たい表情のままだ。 「先輩」 ポツリと神が呟く。ではないと分かったため誰かの喉がゴクリと鳴る。 「彼女に嫌がらせするのはやめてくださいね。次、あんなことしたら、俺、許しませんよ?」 ついでに声にも温度がなく、女生徒たちは1歩後ずさる。 「ところで、アナタ」 今度はが声を出す。 こちらも表情に全く温度がない。 は1歩近づき、にぶつかった女生徒の耳元で何かを囁いた。 それを聞いた女子生徒はビクリと肩を震わせ、恐怖に顔が引き攣る。 「ね?という訳で、神君の何処が良いのか全くさっぱりわかんないけど、に何かしたら...まあ、その先はご想像に任せるけど。知らないわよ、とだけ言っておこうかしら?」 にこりと微笑んだの微笑みが発言と裏腹に穏やかで余計に恐怖を引き立たせた。 「い、行くよ!」 誰かがそういい、逃げるように去っていく女生徒の背中をちらりと眺めて神は溜息を吐く。 「何を言ったんですか?」 「秘密!ま、これに懲りてにちょっかい出さないでしょうね。ああ、何でこのひょろっこいのがモテモテなのかしら?」 「ホント。ああいうのはお断りなんですけどね、俺」 「うわぁ。神くんに幻想を抱いている女の子たちに聞かせたいわ、今の言葉」 「別に構いませんよ。俺にはちゃんが居るし」 「まったまたー。じゃあ、何で神くんはをここから遠ざけたの?」 「先輩と同じ理由ですよ」 お互い黒い微笑みを湛えながら廊下に暫く佇む。 爽やかなハズの昼休憩の時間の廊下。 しかし、目撃者の話によるとその一部には暗雲が立ち込めていたという。 |
以前日記に書いたものをドリーム変換してみた。
桜風
07.8.4
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