「寝てる...」
今日はの学校が休みということで千堂が遊びに来たのだが...
が紅茶の用意をして自室に戻ると千堂が安らかな顔をして寝息を立てていた。
お盆をテーブルに置いては静かに布団を掛けながら千堂の寝顔を覗き込む。
寝ていると少し幼く見える。
自分と話しているとき、ボクシングをしている時、リングに上がっているとき。全部違う顔をしているのだが、寝ているときも顔が違うことに気付いたはクスリと笑った。
(新しい武士発見...でもないか?)
よく見ると、何となく幼い頃の面影がある。
と千堂は幼い頃からの付き合いだった。何をするにも殆ど一緒で、同じ好物を取り合って、同じ嫌いな物をお互いの皿に避け、一緒に昼寝をした。
共に並んで昼寝をしたときの夢はどこか似ていた。全く同じではないが、それでも、おなじ夢だった。
しかし、いつからか、千堂とは『おなじ』ではなくなっていた。
千堂の抱いている夢はにとっては遠く、目指せないものだ。
でも、千堂はそこへ向かって進んでいる。
はそんな千堂を見るのは好きだけど、その一方で寂しかった。独り置いていかれているように思えていた。
もう、この先ずっと『おなじ』にはなれないのだろう、そう思っていた。
ふと、投げ出されている千堂の腕が目に止まる。
ポンポン、と軽く叩いても無反応。
ごろん、とそれを枕にして寝てみる。
ちょっと硬いけど、でも、安心できた。
並んで寝ていると昔に戻ったようで嬉しかった。
(あともう少しだけおなじ夢を見たいな...)
そう願いながらは欠伸をひとつした。
― 1時間後 ―
「わ、ワイはどないしたらええのん?」
何故か自分は寝ていて、しかも、布団まで掛けられていた。
それだけならまだしも、が自分の腕枕で寝ている。
気持ち良さそうに寝ているを無理矢理叩き起こすことなど出来るはずがない。
しかし、時計は既にジムへ行かねばならない時刻を示している。このままジムに行くのが遅くなればなるほど、柳岡の怒りゲージは確実に上がっていく。
そんな葛藤の中にいた千堂がもう一度気持ち良さそうに寝ているを見る。
「ま、しゃーないわな。大人しゅう柳岡はんに叱られよ。」
溜息を吐いて苦笑を漏らした。
「どんな夢をみとるんやろな、は。」
千堂は目を細めて、空いている手での髪を梳いた。
幼馴染設定が多いですね、千堂は。
彼は一度寝たら中々起きなさそうな気がしました。
で、腕枕(not膝枕(笑)としてはちょっとゴツゴツしてるけど、
それなりに高さがあって丁度良いかと...
安心して眠れそう(笑)
桜風
04.9.20
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