JAZZOLOGY
 







ぴんぽーん

「..はい」

「あ、宮田くん? 私! 

「ちょっと待ってろ」

プツリと切れてから少し待つと宮田くんが玄関から顔を出した。

「明けましておめでとう!」

にこにこ笑って右手を上げてご挨拶。

「ああ。 ..入れよ」

相変わらず素っ気ない宮田くん。

「お邪魔しま〜す」

言われるままに上がらせてもらうと

「おや、 さん。いらっしゃい」

宮田くんのお父さんが出迎えてくれた。

「おや、今日は着物ですね」

「ええ、せっかくですから。 ..どうでしょう?」

宮田くんは何にも言ってくれないのでお父さんに聞いてみると

「よく似合ってますよ。なあ、一郎?」

言われた宮田くんはようやく

「ああ。いいんじゃねぇの?」

言ってくれた。嬉しくてつい、笑顔になる。

「ありがとうございます」

「いやいや。本当の事ですから」

サラリと微笑んで言われ照れてしまう。


「いつまでもニヤニヤしてんじゃねぇよ。 行くぞ」

いつの間にか支度を終えた宮田くんがスタスタと玄関に向かって歩き出していた。

「あの、お邪魔しました!」

慌てて私も後を追う。

「また帰りに寄って下さい」

後ろから掛けられた言葉に

「ありがとうございます!」

振り返りながら返事をして玄関で待っている宮田くんの所へ急いだ。



「あれ? 神社はこっちだよー?」

反対方向に向かって歩く宮田くんに神社への方向を指差しながら声を掛けると

「こっちにもあるんだよ」

とだけ言って歩き出した。不思議に思いながら後を追いかける。



着いた所は閑散とした、小さな神社。

「本当だー。こんな所にもあったんだねー」

きょろきょろしながら歩いているとぐって腕を掴まれて

「その辺段差になってるから気をつけろよ」

引き寄せられる。耳にかかる息に頬が熱くなる。

「..うん、ありがと」

手を繋いで歩きながら

「よく見つけたねー」

感心しながら言うと

「ロードワークの途中で見つけてな。 .. 、お前と来ようと思ってたんだよ」

「宮田くん..」

「人も少ないしな。 混んでなくていいだろ」

そう言って微笑んだ。

「そうだね」



賽銭箱にお賽銭を入れて鈴を鳴らすと、静まり返った境内に鈴の音が響いた。

二人で隣り合って手を合わせた。ちらりと宮田くんを見ると視線に気付いたのか

「どうした?」

と微笑んだ。

「ううん?何をお願いしたのかなって思って」

まさか横顔に見とれてたとも言えないのでそう言うと

「色々」

とだけ言って私の手をとった。

「欲張りなんだ」

笑ってからかい気味に言うと

「そうさ。俺は欲張りだぜ? ボクシングも、お前も両方欲しいんだからな」

ニヤリと笑って口付ける。私は真っ赤になって

「ずるいなあ」

と言った。いつでも私の欲しい言葉を不意打ちでくれる宮田くん。

だからいつまで経っても私は宮田くんに敵わないんだ。


「じゃ、帰るか」

顔が紅いままの私に何事もなかった様に宮田くんは言った。

私はもう片方の腕を宮田くんの腕に絡めて

「宮田くん、今年もよろしくね?」

見上げて言った。宮田くんは

「こちらこそ」

微笑んでもう一度キスをしてくれた。






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後書と称した言い訳
こちらはいつも当サイトにお越し下さり丁寧なカキコやメールをして下さっている
桜風さんへの捧げ夢でございます。 お気に召して頂けると良いのですが...。
桜風さん、いつもありがとうございます! そして今年も宜しくお願い致します!!

真由
H16.1.1




かわいいヒロインてんこ盛りの『タコ殴り』の真由さんから頂きました。
真由さんからのメールを頂いたとき、夢オチ?!と現実を疑いました。
宮田かっこいい...

真由さん、ありがとうございました。



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