薄紅色の花咲く頃 1






脱麦御飯を掲げて生活をしている紅秀麗という少女に突然の来客があった。

家人の静蘭に呼ばれて文句を言いつつも家路に向かう。

「姉様!」

その途中、彼女の大切な人を見かけた。

「あら、秀麗。このあと凄く割りの良い賃仕事があったんじゃないの?間に合わなくなるわよ?」

「そう!本当はそうだったのよ!!今月こそ、あの麦の1の線に笑われない生活を目指していたというのに!突然私にお客様がいらしたって静蘭が呼びに来てくれたのよ...」

心底がっかりした風に秀麗が訴える。

「申し訳ありません、お嬢さま」

静蘭も自分のせいではないというのに本当に申し訳なさそうに謝罪する。

秀麗の姉である は苦笑をもらした。

「静蘭が悪いわけじゃないでしょう?それに、お客様がいらしているのなら、早く帰らないと。急ぎましょう」

に促されて秀麗、静蘭は足を速める。


秀麗に用があっていらしたお客だから、秀麗を先に行かせて、はお茶の仕度をする。

父に家事を期待してはいけない。

今回、お茶をお出ししなかっただけでも褒めたいくらいだ。

しかも、相手は朝廷三師のひとり霄太師がいらしたと聞く。

訪問の目的は良く分からないが、王についで偉い人である彼の訪問は正直恐ろしい。

秀麗は父がクビか?!とわめいていたが、もそれだけは是非とも避けたいところだ。

そんな霄太師にあの父茶をに出した日には何と言ってお詫びをしたらいいやら...

そんなことを考えながらは父たちのいる室を目指す。

「お引き受けます!!」

父たちの居る室から妹の鬼気迫る声が聞こえた。

訝しく思いながらもは声を掛ける。

「失礼致します。遅くなりました。ただ今戻りました、です。お茶をお持ちいたしました」

「ああ、お帰り。にもご用事があるそうだよ」

のんびりと声を掛ける父の向かいに座る霄太師には首を傾げた。

「この度は、長らくお待たせいたしましたことを深くお詫び申し上げます。紅邵可の娘のと申します」

母に仕込まれた礼儀作法で恭しく挨拶をする。

「うむ。さすが、紅家の娘たちじゃ。儂の眼に狂いはない」

「あの、失礼ですが...何のお話でしょうか?」

「この話を引き受けてくだされば、先ほどの倍、お出ししますぞ」

「姉様、お引き受けするわよね!金千両よ!!」

何のことか分からず、は父を見る。

父はぽや〜としててイマイチ分からない。

次に静蘭を見るが、どうやら彼も事態を把握していないようだ。

「あの、詳しくお話し願えませんか?話が見えないのですが...」

「おお、そうじゃった。実は...」

霄太師の言葉に秀麗はまたしても叫び、静蘭と邵可は呆然とした。

「秀麗殿はもう引き受けてくださったんじゃが。殿はどうじゃ?」

「いえ、ですが。この家を空けるわけには...」

お嬢様。しかし、そう仰いますと、反対にお嬢さまひとりがお残りになることになります。それは危険です」

と静蘭。

「そうだねー。、お受けしたらどうかな?家に居るよりも安全だと思うし」

邵可がそう言い、

「そうよ、姉様。姉様が一緒だと私も心強いわ」

と可愛い妹に言われては頷いた。

「霄太師。金、千両ですよね?」

勿論、が霄太師に報酬の確認を忘れなかったのは言うまでもない。




やっちゃった...
自粛しようと思ったのですが、書いちゃったので結局上げることにしました(笑)
原作沿いでやっていきます。
お相手は、絳攸。
原作を読みつつ書いていくので、読む時間が無かったら書けないという事で。
時間が掛かります〜。


桜風
06.1.1


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