| 先日宮田君がウチに挨拶をしに来た。用件は世間で言う『お嬢さんを下さい』っていうやつ。 彼の緊張している姿は殆ど見たことはないけど、でも、アレ以上緊張している宮田君を見ることはこの先もないと思う。彼が家に来るまでは私も緊張していたけど、その緊張っぷりを見ると私は帰って肩の力を抜くことが出来た。 友達としての付き合いは長いけど恋人としての付き合いが短い私たちはお父さんに何か言われないかと少し心配したけど、我が家最強の姉の月穂の「別に反対する理由がないでしょ」という一言でまとまった。簡単に話がまとまったので宮田君は逆に混乱していた。その後、結納も済ませて私は堂々の(?)婚約者となった。 そんなことを思い出していると誰かに頭をはたかれた。 「何ニヤついてんのよ、不気味だよ?」 「痛い...」 私をはたいたのはだった。今日はあと1人ちゃんも加わって3人でボクシングの観戦を約束していた。鷹村さんの防衛戦だったりするから観客は多い。以前、ちゃんが見たいと言っていたから八木さんに頼んでチケットを取っておいてもらったから何とかそれは手に入った。 「ちゃん、独り?ちゃんは?」 「まだ来てないよ。まぁ、もう少し時間があるし大丈夫だよ。」 そんなことを言っているとこちらに走ってくるちゃんを見つける。私たちの元に着いたちゃんは肩で息をしながら 「ご、めん。遅くな、た。」 「いや、時間前だよ。」 「そうそう。それに主役を待たないで始まるパーティーはないよ。じゃ、主役も来たことだし、行きますか。」 セミファイナルの木村さんがKO勝ちで、勿論ファイナルの鷹村さんも勝利を飾り、結局今日試合が組まれていた鴨川メンバーはの2人は勝利した。 2人が控え室に行ってみたいというから、とりあえず向かってみる。 「さん?」 名前を呼ばれて振り返ると幕之内君と板垣君がいた。 「こんばんは。幕之内君、板垣君。この子達が控え室に行ってみたいって言うんだけど大丈夫かな?」 「大丈夫だと思いますよ。僕たちもこれから行くところなんです。そういえば、宮田君はライト級に移るみたいですね。」 「あー、らしいね。今度試合があるとかないとか。2階級も上げて体が重く感じなきゃいいけどね。」 話をしながら歩いて控え室のドアの前で止まる。 「一応様子見て来ますね。」 そう言ってボクサー2人は控え室に入っていった。 「そんなに体重違うの?」 さっきの私と幕之内君の話を聞いていたちゃんが聞いてきた。 「うーん、まあ、違うよ。4キロくらいかな?4キロ体重落とすのと落とさないのとじゃ全然違うでしょ?」 「ほお、長年バイトしてるだけあるねぇ。確かに、4キロ体重落とす道のりの険しさは身にしみております...」 が感心したように言う。 ドアが開いて板垣君が「どうぞ」と言うから入らせてもらう。 「失礼します。」 「「お邪魔します。」」 「よう、。どうせなら次のもっと大きな試合にそいつら連れて来いや。」 ガハハと笑いながら鷹村さんが言う。 「鷹村さん、木村さんおめでとうございます。ところで鷹村さん、もう次の試合が決まってるんですか?会場まで。」 「いいや、まだじゃ。」 スーツに着替えた会長が杖をつきながら溜息混じりに答えた。 「3人とも、この後暇かい?祝勝会するんだけど、どう?」 木村さんが言ってくれるけど、 「折角ですけど、今日はこの後3人でご飯食べに行くんですよ。今日ちゃんの誕生日ですからお祝いするのにもう予約入れちゃってるんです。ごめんなさい」 「そっか、それなら仕方ないよな。ちゃん、今日が誕生日なんだ。おめでとう。」 木村さんが笑顔でちゃんにお祝いを言うとちゃんは少し顔を赤らめて「ありがとうございます」と言った。 ...これは、予約を入れていた方の店をキャンセルしたほうが良かったかな?ちょっと失敗したかも。 「ねえ、そろそろ向かわないとちゃんを担いでダッシュしないと間に合わなくなるよ?」 が言ってきた。 ...ちょっと待って。私を担ぐって何さ? 「それは大変。それじゃあ、これで失礼します。突然お邪魔して失礼しました。」 そう言ってちゃん、が控え室から出て行き、私も皆に挨拶をして2人の後を追った。 私たちが部屋から出て行った後、控え室から笑い声が聞こえた。 ...どうせ、私がに担がれている姿でも想像したんだろうケド。 |
ヒロインたちはホントに仲良しさん♪
まあ、薄っすらと今作ヒロインの心が色づき始めた模様。
そして、何故か今回は敏感な前作ヒロイン(笑)
桜風
06.2.2
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