薔薇姫の恋3





昨日、初めて楽しく無い食事の時間を過ごした。

一人ぽっちのときは何の感想も抱かない食事。

蔵馬と一緒だったときにはいつも楽しかった。

しかし、昨日の夕食は美味しいはずなのに、味を感じられずずっとムカムカした感じが消えなかった。

蔵馬が帰った後、勉強をしていてもちっとも集中できない。

結局いつもよりも早く眠ることにしたのだ。

「何なのよ、もう」

イライラ感が納まらない
は登校中もずっと不機嫌だった。それこそ、その無表情、無愛想っぷりは薔薇姫だ。


蔵馬も朝から機嫌が悪かった。

クラスメイトと一緒に居ることはいるが、殆ど話を聞いておらず心此処に在らず、という状態だ。

は昨日自分が帰るまで機嫌が悪いままだった。

何か悪いことを言ったのだろうか?が気を遣わないようにああ言ったのに。

「南野。薔薇姫と喧嘩でもしたのか?」

「は?なんで
?」

少し機嫌悪く返してしまう。

さん、今日は薔薇姫だったんだよ。久しぶりに見ると何だか違和感があったけどな」

「別に。喧嘩するほどの仲でも無いから」

素っ気なく蔵馬が答える。

その言葉にクラスメイトは顔を見合わせた。薔薇姫の話題は、今は控えたほうが良さそうだ。


放課後の文化祭の話し合いでは蔵馬との交渉が決裂した事を伝える。

皆は落胆したが、結局
が生物部顧問と交渉をして展示室にキープしていた部屋と生物室を変えてもらえることになった。

実際、生物部は生物室を使いたかったらしいが、その部屋の管轄は顧問ではなかったため、顧問が管理している部屋を渋々使うことにしていたという。

「普通、こんな展示を態々こんな正門から遠い校舎に来てまで見ようと思いませんからね」

現部長もそう言っていた。

というわけで、
たちは正門から少し遠いが広めの部屋をキープすることが出来た。

部屋が決まればあとは買出し等は、手の空いているものに任せ、メニューや時間配分を後日決めることにして、

前日の準備に時間を費やすことになった。


結局その日は蔵馬と仲直りし損ねた。

「別に、仲直りなんて必要ないのよ。そうよ、関係ない人だもん」

そんなことを呟きながら家へと向かっていると久しぶりに見る人陰があった。

「雪菜さん!?」

「あ、
さん。良かった。先ほどめーるを送ってみたのですが...学校でしたら見れませんよね?」

「え?!」

文化祭の話し合いの後もずっとむくれていたため、携帯を見ていなかった。

「ごめんなさい。あ、ホントだ。メールが来てた」

開けてみると、今らから近くまで行くから時間があるならお茶でもどうか、という雪菜からのお誘いだった。

「ホントごめんなさい。気付かなくて」

「いいえ、私の方こそ急にこんなことを言い出して...」

「あの、お時間がまだあるようでしたら家にいらっしゃいませんか?」

の言葉に雪菜は頷き、2人揃って のマンションを目指した。


ヒロインと蔵馬はまだ喧嘩中(笑)
そして、雪菜嬢登場。
友達になった割りに出番が少ない彼女たち。
おっかしなぁ...


桜風
06.12.21


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