| 3学期にもなれば3年は自主登校になる。 や蔵馬も例外ではなく、自主登校だ。受験を控えている は自宅で勉強をすると言っていた。 と会わなくなって、彼女の食生活等に不安もあったが、さすがに追い込みの真っ只中に訪ねて行くことは避けたほうがいいだろうと、全然 に会っていない。 寧ろ、母に受験勉強の邪魔をしないように、と釘を刺された。 蔵馬は、日々の生活に物足りなさを感じつつ電話もメールもせずに過ごしていた。 そんな悶々とした生活を送っているある日。蔵馬の元に からメールが届いた。 『明日、お時間ありますか〜?』 簡潔なそれに思わず笑みが零れる。 からメールなんて何日ぶりだろう。 気がつくと通話ボタンを押していた。 「 ?」 『あらら。電話くれたのね、掛けなおしましょうか?』 「いいよ。...久しぶりだね」 『そうだね。ごめんね、最近全然連絡入れなくて』 「いいって。で、明日。何?」 『お時間があるようでしたら、うちに来ませんか?久しぶりに』 「え、いいの?勉強とか...」 蔵馬としては願ってもない申し出だが、後数週間で の受験本番のはずだ。今が一番追い込みの時期だろうに... 『南野くん。私に勉強漬けの青春を送れって。そう言いたいのね!』 声が笑っているから冗談だと分かるけど、蔵馬は慌てて 「違うって。じゃあ、本当に大丈夫なんだね?」 と確認する。 『大丈夫です』 と答えた に安心する。 「じゃあ、朝から行ってもいい?」 『いや。それは困りますので、夕方。5時くらいが良いんだけど...』 「了解。じゃあ、明日5時に行くから」 『待ってます』 そう言って電話が切れた。 用件のみの電話だったが、久しぶりに の声を聞けて何だか顔が緩んで仕方が無い。 翌日は、早く家を出てしまった。 に会える気持ちが逸って仕方が無い。子供じゃないんだから、と自分を宥めてみるけど、上手く行かず時計ばかり見ていた。 「そういえば、食事...」 5時ごろという事は、夕飯を一緒に食べるというコトかもしれない。それなら、久しぶりに腕を振るおう思い立ち、いい加減歩きなれたスーパーへの道を進んだ。 店に入ってすぐに目に入った人物が居た。 そろりと近づき、 「 」 と声を掛ける。 「うひゃあ!」 飛び上がらんばかりに驚く に蔵馬も驚く。 「ご、ごめん」 「え、南野くん。何でここに居るの?」 そう聞くと 「いや、何か。家を早く出すぎたみたいで...」 という返事が。 は腕時計を見て確認する。 「早過ぎだよー」 抗議するようなそんな だが、蔵馬にとってはそんな も可愛くて仕方ない。 「ごめん、ごめん」と適当に返しながら の持つ買い物かごを手に取った。ふわりと甘い香りがする。いつもの のシャンプーの香りではなく、香水の香りでもない。 思わず の髪に顔を近づける。 「何!?」 慌てたように、少し赤くなった が身を引きながらその行動の真意を聞いてみると 「いや。 、甘い香りがする。何だろう...」 尚も近づこうとする蔵馬に は慌てる。 「み、南野くん!早く買い物済ませて帰ろうよ!今日はお鍋なんだよ」 確かに、あの家のほうが落ち着くと思う蔵馬は大人しく の後を着いて回った。 |
バレンタインネタです。
ヒロイン受験生。でも、日ごろ頑張っているのでバレンタインもやっちゃいます☆
桜風
07.1.31
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